森秀光 お金のセオリー

ETF(上場投資信託)で安心資産形成

  • 文 森秀光
  • 2016年9月7日

写真:     

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 株式などのリスク資産への投資においては、個別銘柄の倒産リスクが少ないこと、そして運用コストが安いことが重要です。

 銘柄選択によって市場を上回るリターンを追求することを「アクティブ運用」といい、市場に追随するリターンを目指すことを「インデックス(パッシブ)運用」といいます。日本の個人投資家に普及しているのは「アクティブ運用」の方ですが、じつは株式投資信託のアクティブファンドで市場平均を上回っている割合は3~4割程度しかなく、インデックス運用の方が成功する確率が高い結果となっています。

 インデックス運用で有力な投資手段となるのが「ETF」(Exchange Traded Funds, 上場投資信託)です。ETFは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託です。米国や欧州では、ETFが資産運用の中心として位置づけられつつあり、世界のETF残高は350兆円を超える規模まで拡大、日本でも残高が16兆円規模、銘柄数も200銘柄に迫っています。

 ETFが連動を目指す株価指数は、指数提供者(例えば東証や日経新聞社)によって定期的に構成銘柄の入れ替えが行われますが、じつはこの半自動的な銘柄入れ替えが、ETF投資家にとって、個別銘柄の倒産リスクを気にする必要がなく、運用効率を高める大きな利点となっています。もちろん個別株式への投資と同じく、価格が毎日変動するリスクはありますが、ETFで指数に投資していれば、「ある日突然会社が倒産」といったリスクは極めて軽微になるというわけです。

 また、長期投資を前提とすると、運用コストは収益性に大きな影響を与えます。ETFは売買手数料が株式と同じで、保有期間が長くなるほど1年当たりの売買手数料を小さくすることができます。信託報酬は、海外ETFを含めて年率0.4%が平均的な水準ですが、日経平均連動型のようなシンプルなものであれば0.1%よりも低くなっており、株式の価格変動性からするとほぼ無視できる水準となっています。

 透明性や換金性においても、新聞やネットでリアルタイムの価格を確認することができ、株式と同じく市場の取引時間であればいつでも売買が可能です。ETFは既に機関投資家のメジャーな投資手段となっていますが、個人投資家にとっても安心で効率的な資産形成の味方となってくれるはずです。

PROFILE

森秀光

森秀光(もり・ひでみつ)

キャピタル・ソリューション(株)代表取締役。1990(平成2)年大手証券会社に入社後、個人富裕層向けの資産運用アドバイス、上場法人向けのコンサルティング業務等に従事。2014年より現職。有価証券だけでなく、不動産、自社株、相続・事業承継等、多様な側面から顧客資産の分析を行い、最適な解決策を提供することを目指している。資産運用のプロフェッショナルとして、幅広く講演、研修、セミナー等を行っている。キャピタル・ソリューション(株)公式HP:http://www.c-solution.jp/

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