森秀光 お金のセオリー

「積み立て投資」の成功確率を高める方法

  • 文 森秀光
  • 2016年9月21日

写真:     

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 「積み立て投資」とは、毎月決まった額の投資信託などをコツコツ買う投資方法です。投資信託など変動商品への投資の成功確率を高めるためには、おさえておくべきポイントがいくつかあります。

 日本株式の年率リターン(収益率)は、過去50年間で見ると平均約6%でしたが、年によっては2倍になったり半分になったり、かなり大きく変動しました。一般に「投資リスク」とは、「価格変動性」、つまり「リターンのブレ具合のこと」ですが、価格変動リスクをどうやったら減らせるか、というのが投資における最大の問題です。

 リスクを減らすための一つ目の方法は、「資産を分散すること」です。例えば、国内株式以外に、外国株式、国内債券、外国債券の四つの資産に均等に分散投資したとすると、過去50年間で年率リターンは、日本株式のみへの投資とほぼ同水準でしたが、毎年のブレ幅はおおむね「-10%~+20%」の範囲内に収まりました。これが「資産分散」によるリスク低減効果です。一般に、組み合わせる資産の相関(価格連動性)が小さいほど、リスク低減効果が高まります。

 二つ目の方法は「長期間継続すること」です。過去50年、四つの資産に分散投資をした場合、投資期間1年で見ると、5年に1度はマイナスリターンとなりましたが、投資期間10年で見ると、マイナスリターンがなくなりました。投資を開始して1~2年間報われないことはよくありますが、下がったからといってすぐに止めるのではなく、種まき期間と考えて、長期間継続することが重要です。

 積み立て投資の場合、上記2点に加えて「購入のタイミングを分散すること(時間分散)」になっているため、さらにリスクが小さくなることが特有の利点といえます。つまり、定額投資だと、価格が安いときには多くの株数を買い、高い時には少ない株数しか買わないことになるため、価格が全く変動しない資産に定額投資する場合に比べて、平均買い付け単価が低くなるという仕組みとなっているのです(ドルコスト平均法)。

 ある調査会社によると、月々一定額を四つの資産に分散して30年間積み立てた場合、運用成果1.7~3.8倍という試算結果となりました。長い歴史の中で、数々の株式市場の暴落がありましたが、一度もマイナスになったことがないという結果は注目に値します。積み立て投資は、有価証券の価格変動性をうまく利用した合理的な方法と言えるでしょう。

PROFILE

森秀光

森秀光(もり・ひでみつ)

キャピタル・ソリューション(株)代表取締役。1990(平成2)年大手証券会社に入社後、個人富裕層向けの資産運用アドバイス、上場法人向けのコンサルティング業務等に従事。2014年より現職。有価証券だけでなく、不動産、自社株、相続・事業承継等、多様な側面から顧客資産の分析を行い、最適な解決策を提供することを目指している。資産運用のプロフェッショナルとして、幅広く講演、研修、セミナー等を行っている。キャピタル・ソリューション(株)公式HP:http://www.c-solution.jp/

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