異次元酒場

渋谷の街を走り抜ける鉄道模型を眺めながらカクテルを楽しむ

  • バー銀座パノラマ渋谷店
  • 2016年11月22日

12のカウンター席のどこからでもジオラマが見られる。渋谷のランドマークも再現

写真:ジオラマでは新幹線や在来線が随時走行している ジオラマでは新幹線や在来線が随時走行している

写真:壁面には鉄道模型が展示 壁面には鉄道模型が展示

写真:飲みながら鉄道雑誌や書籍を読むこともできる 飲みながら鉄道雑誌や書籍を読むこともできる

写真:工場や駅のホームなどが忠実に作られている 工場や駅のホームなどが忠実に作られている

写真:ジオラマの目の前で、カクテルが作られていく ジオラマの目の前で、カクテルが作られていく

写真:お客さんが持ち寄った記念切符なども お客さんが持ち寄った記念切符なども

写真:オリジナルカクテル「青ガエル」 オリジナルカクテル「青ガエル」

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 渋谷109やマルイの間を、新幹線や特急列車がすり抜けていく……。現実世界でもありそうで、実際にはあり得ない風景が「バー銀座パノラマ渋谷店」のカウンターには広がっている。乗り鉄、撮り鉄はもちろんのこと、ちょっとだけ鉄道に興味があるファンや、ミニチュアの夜景を眺めながらお酒を飲みたい人も気後れすることなく楽しめるバーだ。

走る模型を眺めるだけで楽しい

 「バー銀座パノラマ渋谷店」は、鉄道模型が店内を走る「バー銀座パノラマ」銀座総本店のフランチャイズ店として、渋谷に7年前にオープンした。後に銀座店のオーナーが亡くなったことからフランチャイズを外れるが、現在でも「鉄道模型が走るバー」をコンセプトに営業している。銀座総本店は惜しまれつつも昨年閉店したが、ここは「バー銀座パノラマ」の名前をそのまま残している。

 営業を引き継いだ渋谷店オーナーの榎本聖之さんはこう話す。「もともとは私も渋谷店に通っていた客のひとり。渋谷店が閉店する予定だと聞いて、こういった特色のある店が無くなってしまうのは惜しいと思い、営業を引き継ぐ形になりました。若者の街の渋谷とは違った、鉄道模型を介したちょっと大人の雰囲気が味わえるというのがここのお店の特徴です」

 店に入って目を引くのが、バーカウンター沿いに広がるジオラマの街並みだ。渋谷のランドマークでもある「109」やマルイなど、渋谷の街並みの一画があったかと思えば、工場や灯台、大観覧車といった、どこか懐かしさを感じる古い街並みもある。その中を「Nゲージ」と呼ばれる鉄道模型が通り過ぎていく。新幹線や特急列車、鈍行列車の三つの車両がライトを点灯させながら異なる速度で駆け抜ける姿は、バーの薄暗い照明と相まって幻想的でもある。鉄道の窓明かりをただぼんやり眺めているだけでも、いつの間にか時間が過ぎてしまう……。鉄道初心者でもこんな楽しみ方ができるのがこのバーの魅力でもある。

 「鉄道バーはどんなところかと興味を持った方にも気軽に訪れて欲しいですね。鉄道ファンといえばマニアックなイメージがあるかもしれませんが、ここは鉄道やジオラマをきっかけに、知らない人と何げない会話ができるような場でもあります」(榎本さん)

 客層は7割が男性だが、渋谷という立地もあってか、鉄道ファンのみならず全く電車の知識のない人や女性同士の客の姿も多いという。自分のNゲージコレクションを持っている人は、バーに持ち込んで走らせることも可能だ。自宅でNゲージを持て余している人は定期的なメンテナンスも兼ねて、持ち込んで走らせてみてはいかがだろうか。

車両がテーマのカクテルも

 数々のオリジナルカクテルも渋谷流だ。1番人気の「青ガエル」は、かつては渋谷の街を走っていた旧東急5000系車両の通称から名前を取ったカクテルで、渋谷駅のハチ公口に展示されている緑色の電車の愛称と言えばピンとくるだろう。緑茶ベースのリキュールの色が青ガエルを表現していて、飲むとフルーツのさわやかな味がして飲みやすい。飾りのミントチェリーも「青ガエル」をほうふつとさせる色合いだが、こちらも食べてみるとさわやかな味だ。他にも「ドクターイエロー」や「トワイライトエクスプレス」といった、列車にまつわるネーミングのカクテルも豊富で、パスタやピザといった軽食もある。

 座った席によって違った風景が楽しめるのも、リピーターを飽きさせないための工夫のひとつだ。たとえば渋谷の街並みを眺めながら飲みたいのなら店の中央付近のカウンター、山から出てくる電車を眺めたいのならカウンターの隅っこがベストポジションとなる。

 店内にはジャズがわずかな音量で流れているが、Nゲージの列車が異なるスピードで走る「シャー」という音が心地よく響く。「2人で来店して、途中で会話が止まったとしてもシーンとしないような音になっています。この音を聞いているだけでも落ち着くという方もいらっしゃいます」と榎本さん。渋谷の喧騒(けんそう)から抜け出し、Nゲージの音をバックミュージックに杯を傾けるのもこのバーの楽しみ方のひとつだ。

(文・写真 白石義行)

店名:バー銀座パノラマ 渋谷店
住所:東京都渋谷区道玄坂1-17-12 野々ビル3階
アクセス:京王井の頭線渋谷駅西口より徒歩3分
電話:03・5456・6074
ホームページ:http://panoramashibuya.com/
メモ:営業時間は18時~翌3時まで。定休日は日曜、休日、年末年始。18時から19時までは、ドリンク類の一部が500円で飲むことができる。「大人のための癒やし鉄道空間」をコンセプトに、鉄道ファンからバーが初めてという初心者まで楽しめるような店づくりになっている。

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