人とペットの幸せな暮らし

内藤剛志&黒豆・きなこ

  • 文 sippo編集部
  • 2013年2月4日
  

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写真:内藤さんのジャケットの上でくつろぐニュイ(右)とチャイ。大好きなお父さんの匂いがする洋服の上は、ふたりにとって安心できる場所だ。しかし、東日本大震災のときは家族全員が留守で、2頭は開かなくなった部屋にしばらく閉じ込められ、チャイはその恐怖から1カ月鳴き止まなくなって薬を処方してもらったそうだ。写真提供/内藤剛志さん内藤さんのジャケットの上でくつろぐニュイ(右)とチャイ。大好きなお父さんの匂いがする洋服の上は、ふたりにとって安心できる場所だ。しかし、東日本大震災のときは家族全員が留守で、2頭は開かなくなった部屋にしばらく閉じ込められ、チャイはその恐怖から1カ月鳴き止まなくなって薬を処方してもらったそうだ。写真提供/内藤剛志さん

写真:引っ越しをしても、ずっと使い続けている黄色いソファは、チャイとニュイが多くの時間を過ごす場所。「確かに猫を飼えば、家具はぼろぼろになります。でも、猫と暮らすというのは、そういうことを含めて、全て受け入れるということ。その不都合を体験して、その先に進んでほしい」。写真提供/内藤剛志さん引っ越しをしても、ずっと使い続けている黄色いソファは、チャイとニュイが多くの時間を過ごす場所。「確かに猫を飼えば、家具はぼろぼろになります。でも、猫と暮らすというのは、そういうことを含めて、全て受け入れるということ。その不都合を体験して、その先に進んでほしい」。写真提供/内藤剛志さん

動物と暮らすことは、
不都合、不愉快を経験すること。
けれど、そこから得られるものは
限りなく大きい。

“一族”から黒豆ときなこが登板

 伸びやかな体つきはすっかりおとなながらも、その表情にはまだあどけなさが残る2頭の猫が、部屋の中をゆっくりと探検している。

 スコティッシュ・フォールドの黒豆ときなこ。11カ月齢になる兄弟猫で、内藤剛志さんのマネジメントを行う阪口京子さんと暮らしている。内藤さんは、内藤家と阪口家の猫たちを“一族みたいなもの”とたとえ、分け隔てなく愛(いと)おしむ。

 阪口家には一世代上の猫、三四郎と菊太郎も暮らし、その名は内藤剛志さんが主演したドラマ『外科医・夏目三四郎』(テレビ朝日系列)と『はんなり菊太郎』(NHK)の主人公からとった。一方、現在、内藤家に暮らすのは、ロシアンブルーの男の子、ニュイと、ソマリの女の子、チャイ(どちらも7歳)。今回の取材には、一族を代表して(?)黒豆ときなこが登板することになった。

一人っ子の父娘のきょうだいとして

 内藤さんは幼い頃から、動物、特にずっと犬がいる環境で育ったという。内藤さんの一人娘と、7年前に18歳直前で他界した先代猫のホッチナー(アビニシアン、男の子)はまさにきょうだいのようだったというが、同じく一人っ子だった内藤さんも「生きものがいる環境で育ててくれた親に本当に感謝している」と当時を振り返る。

 娘さんは美大を卒業後、スタジオジブリに勤務。大学や予備校でのデッサンや造形は猫をモチーフにしたものが多く、その後の進路も含め、猫との暮らしが彼女の生き方に強く影響しているのではと、父である内藤さんは分析する。

 普段、猫の朝夕のごはんやトイレの掃除、ブラッシングなどは、ご夫妻が中心となって担当。阪口家とも留守中の世話などを互いにサポートする。猫たちは同じ動物病院にかかり、同じ健康指導を受けているので、体型もよく似ているそうだ。

想像力を刺激されかきたてられる

 「猫を見ていると、それで一生が終わる気がします。あっという間に時間が過ぎる。何を見ているんだろう? 何に鳴いたんだろう? なぜ居場所を変えたんだろう? 今尻尾をすっていったのはなぜ? と、想像力をかきたてられ、刺激される。かたや、犬は“相棒感”が強い。一緒に行動する、探検する、一緒に物事を見る。犬には人と暮らす中で、何かしら役割があるように感じます」

 ホッチナーと時期が重なる柴犬の力(りき)太郎は15歳まで生きて、最後は家族全員の前で静かに息を引き取ったという。毎日、ガラス越しに挨拶していた外飼いの力太郎と家猫のホッチナーは、力太郎がなくなったあとも、ホッチナーが窓辺でよく外を見ていたそうだ。

 「よく言われることですが、動物と暮らすと、命の大切さがとてもよくわかります。一方で、動物と共に暮らす中では面倒なことも多い。でも、都合が悪いことを我慢することは、社会で生きていく上で大事です。思いどおりにならない存在、意見が異なる存在と一緒に暮らすことが、社会そのものですから」

動物との共生が生きるヒントに

 動物との共生は、生きていく上での大きなヒントになると話す内藤さんは、人間社会にも、こうメッセージを投げかける。

 「一つのドラマを作るときには、これだけ違う人間がいるんだと驚くくらいいろいろな人が集まります。それが社会の縮図だし、共同で生きていくということ。自分から見れば、変わった人だなと思う人がいても、その人といい関係になれれば、自分に返ってくるものは大きい。どれだけ自分から遠い人と一緒にいられるか、極端に言えば、それが民主主義ではないでしょうか。不都合を受け入れることができないのは、相手に対する想像力がないから。だれかが傷ついても、自分が痛くなければいい。気に入らなければ、消してしまえばいい――。想像力が欠如している国は、争いが絶えない、生きづらい場所になってしまいます。狭い地球で、自分の都合じゃないことも受け入れて生きていかなくては」

 人間の言葉を話さない動物と暮らすにも、想像力が必要だ。そして必ず、不都合、不具合、不愉快を経験する。そして、その経験は不可欠なものだと内藤さんは力を込める。その上で「動物が与えてくれるものは限りなく大きい」とも。

 「これから動物を迎えようと思う方は、最初に経験する『嫌だな、面倒だな』をぜひ乗り越えてほしいと思います」

 動物は共に生きる存在。過小に評価するものでも、過大に評価するものでもない。そう語る内藤さんは、一族すべての子たちに、この言葉を贈る。

 「いい人生を。よい旅を」

■内藤剛志さんプロフィール

1955年、大阪府生まれ。文学座研究所を経て、80年に映画「ヒポクラテスたち」でデビュー。その後、ドラマ、映画、CM、バラエティーと幅広く活躍し、さまざまな役柄をこなす。現在「スタイルプラス」(東海テレビ・日曜12時〜)でメインMCを務めている。主演の土曜ワイド劇場「捜査一課長」(テレビ朝日)、同じく主演の月曜ゴールデン「制服捜査」(TBS)は、いずれも近日放送予定。

撮影/和田裕也

■『sippo』No.15(2012年6月発行)より。内容は取材当時のものになります。

http://www.lifesippo.com/

sippo編集部

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