人とペットの幸せな暮らし

菊池麻衣子&ラックル

  • 文 sippo編集部
  • 2013年7月12日
  

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写真:<菊池麻衣子さんとラックルの大切な場所>彩湖・道満グリーンパーク。老犬となった最近は行く機会が減ってしまったが、以前は埼玉県戸田市にある彩湖・道満グリーンパークによく出かけていたという。公園内にはドッグランもあり、ラックルとダイの2頭は思う存分駈け回っていた。彩湖周辺を散策したり、芝生の上に寝転んだり、一日中いても遊び足りないところ。写真提供/菊池麻衣子さん<菊池麻衣子さんとラックルの大切な場所>彩湖・道満グリーンパーク。老犬となった最近は行く機会が減ってしまったが、以前は埼玉県戸田市にある彩湖・道満グリーンパークによく出かけていたという。公園内にはドッグランもあり、ラックルとダイの2頭は思う存分駈け回っていた。彩湖周辺を散策したり、芝生の上に寝転んだり、一日中いても遊び足りないところ。写真提供/菊池麻衣子さん

捨てられていた子犬の里親になるという一期一会。
15歳になるラックルが教えてくれた人と犬の強い絆。

幼少期はアレルギー
治療で通院の日々

 「もう目があまり見えなくて耳もかなり遠いんですよ。ねぇ、ラックル」

 公益財団法人 日本動物愛護協会の里親募集に登録して、小学校の校庭に捨てられていた、生後数カ月の子犬を引き取ったのは1998年の冬のこと。もう15歳になるラックルは、菊池麻衣子さんの足もとに愛らしくじっと寄り添っている。

 その翌年には、ダイと名付けたラブラドール・レトリーバーを迎え、“ふたりの兄弟”がいつも菊池さんの心の支えとなっていた。しかし、弟のダイは3年前に病気で天国へ旅立った。

「ラックルはもうおじいちゃんでご隠居のような感じですが、小さい頃はアレルギーで大変だったんです」

 老いた今もラックルが服を着ているのは、アトピーによる肌荒れを防止するため。幼少の頃、ハウスダストと肉・魚・牛乳によるアレルギーで、ひと晩中、体をかきむしって真っ赤になる日が続いたという。

 アレルゲンの特定から治療と、病院通いは1年半にも及んだ。ステロイド治療は選ばず、アレルゲンを取り入れさせることで抵抗力を向上させる減感作療法を選択。菊池さんの手作り食を毎日与えたり、カーペットやクッションなどは極力ほこりの立ちにくいもの、洗えるものに変えるなど、日々の地道な努力によって少しずつ体質を改善していったという。今ラックルが着ているのは、肌に優しいオーガニック・コットンの服だ。

ラックルが伝える
人と犬のかかわり

お父さんが秋田犬を飼っていたという菊池さんは、幼少からいつも犬がそばにいる環境で育った。

「番犬として犬小屋で飼っていて、ごはんは家族の残りをあげていました。きっと犬に食べさせてはいけないタマネギも一緒に」

 ペットに対する考え方が今とは大きく異なる当時はごく普通の接し方だったかもしれないが、そういった経験があるからこそ、ラックルには家族の一員でいてほしいという気持ちがより強くなったのだろう。

 ラックルを迎えてから、きちんと犬のことを勉強して面倒を見てあげたいという気持ちから「愛玩動物飼養管理士1級」の資格を取得。時を同じくして犬のしつけに関するテレビ番組に出演する機会もあり、犬について改めて学ぶことが多かったという。

「知識がないと、『かわいそう』と思われがちなのが、飼い主と犬の間に主従関係を作ること。じつは犬にとって全然苦にはなっていないんですよね」

 ラックル目線で家での順番は、菊池さんが一番上、次に菊池さん家族、そしてラックル自身は一番下だと思っているよう。菊池さんは、群れの中でリーダーシップを取らないラックルのようなタイプの犬にとっては、常に彼女がリードすることが楽であり、幸せであることに気がついたという。

 また、しつけについても、クリッカー・トレーニング(「よし」という声の代わりにクリッカーで音を出し、直後にごほうびのおやつをあげて正しいことを覚えさせるなど)を利用するなど、スパルタではなく、お互いにストレスのかからない楽な方法があると知ったのも、この時期だったという。

偶然のめぐり会い
だから絆も強くなる

 「ラックルは私にそっくりなんです。かかりつけの獣医師さんにも性格や動作が似ているって言われます」

 決して先頭を切って歩くタイプではなく、控えめでおっとり。けれど、従うのは家族だけといったふうに、ラックルも芯が強い。

「15年、いつも一緒にいてくれました。ドラマの台本の本読みの相手にもなってくれるんです(笑)。ラックルは私のすべてを知っていると思う。楽しかった時も辛(つら)かった時も、いつもそばにいてくれるので」

 菊池さんの言葉を借りればラックルとは“一心同体”。出会うべくして会ったんじゃないか、という。

 昨年、別々の家族に同時に迎えられたラックルの兄弟のうちの1頭が他界した。ラックルも時々会って、兄弟らしくいつもじゃれ合っていた子だった。その子のご家族は、晩年は下半身が不自由になった愛犬に滑車を付けて歩かせるなど、介護しながら最後まで愛して看取(みと)ったという。

 捨てられ、寒さの中で震えていた5頭の子犬を偶然近所の人が見つけて保護、そして偶然に菊池さんがラックルの前に現れ、育ての親となった。そんな偶然の出会いが、菊池さんとラックルにとっては、強い絆の源となっている。

「里親募集に登録して、協会から呼ばれて、そこにいたのがラックル。めぐり会いなんです。犬を飼った経験がある人ならなおのこと、ぜひ里親制度にもチャレンジしてほしいんです。日本は殺処分される犬がまだまだ多いですから……」

 国内におけるペットの現実はまだまだ悲しいことも多い。菊池さんは、一頭でも多く小さな幸せが訪れることを静かに願っている。

プロフィール

1974年東京生まれ。高校時代から芸能界で活躍し、慶應義塾大学商学部在学中にNHKの連続テレビ小説「ふたりっ子」のヒロインを演じる。俳優の傍ら、愛玩動物飼養管理士、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)などの資格を持つ。

取材・文/佐藤祐一(Wasabi,Inc.)

撮影/和田裕也

取材協力/Andy Cafe http://www.andycafe.com

『sippo』no.19(2013年6月発行)より。内容は取材当時のものになります。

sippo編集部

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