物価が上がり、電気代も上がり、社会保険料も上がる中、今年10月からは、年金給付額が3段階で減額されます。年金の支給額が下がるのは、過去に物価が下落したにもかかわらず、当時の自公政権が景気に配慮し、物価下落に応じて年金支給額を下げなかったかっために本来の額よりも払いすぎていて、これを解消するためです。
今年10月にマイナス1%、消費税が5%から8%に上がる来年4月にマイナス1%、そして再来年4月にマイナス0.5%となります。ちなみに、消費税が8%から10%になるのは、同年10月から。
これによって、どれくらいもらえる金額が減るかと言えば、2012年の標準世帯の年金額は277万1300円ですから、これが2015年には270万2600円となり、6万8700円も減ります。ただし年間所得が77万円以下の低所得者層に対しては、保険料の納付期間に応じて月額最大5000円の給付があります。
加えて、日銀が2年で物価上昇2%を目指しているので、これが達成されると1年で1%の物価上昇。総務省の家計調査では、60歳以上世帯の消費支出は307万円なので、3年で3%上がるとすると9万円の負担増になります。ところが、年金は2004年の年金改革でマクロ経済スライドが導入され、物価が1%上昇しても、年金は0.1%しか上がらないことになっているので1万円しか増えません。差し引き8万円が負担増となり、減額される約7万円にプラスされると、実質的には収入が15万円減るのと同じことになります。
これは、年金だけの話で、ここに消費増税や社会保険料、電気代の上昇などが加わってくると、手取りの目減りは年間30万円を超えることになり、お年寄りがお金を使わないという現象が起きてくるのではないかと不安です。

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリストとして幅広く活躍。デフレを見越し、借金を減らし投資を控える「資産防衛」を一貫して提唱。現在、テレビ・雑誌・新聞などを通じて不況時の生活防衛策や、保険、金融、住宅問題など実戦的な提案を発信している。著書に「荻原博子の家計まるわかり読本」(学研パブリッシング)「生命保険は掛け捨てにしなさい!」(ダイヤモンド社)など多数。監修した「ボクたちの値段」(講談社)も好評発売中。
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