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【Anly インタビュー】私にとっての“Venus”は、あなたでもある

  • 記事提供:OKMusic
  • 2017年11月25日
  • 写真: (okmusic UP's)

    (okmusic UP's)

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人気テレビドラマ『科捜研の女』の主題歌として書き下ろした新曲「Venus」は、孤独な人にそっと寄り添うバラード。夜明けの空に光る金星に託した想いを、二十歳のAnlyに訊いた。

──「Venus」はどんなふうに作っていったのでしょうか?

「『科捜研の女』の主題歌というお話をいただいたことで書き始めました。沢口靖子さんが演じる主人公や沢口さん本人への応援歌を書いてほしいということだったんです。17シリーズも続いている人気ドラマの主人公をずっと演じ続けているって、すごいことだと思うので、その強さも感じつつ、そういう方に応援歌を書くって難しいなぁと思いながら作っていきました。バラードっぽい曲がいいんじゃないかということで、ピアノを弾いてみたりしたんですけど…スタジオにあったナイロン弦のガットギターをポロポロと弾きながら、候補になるメロディーが3つぐらいできて、その中で一番しっくりきたのが8分の6拍子でリズムを刻む今回の曲だったんです。」

──応援歌を書くのが難しいっていうのは?

「だって、いろいろなことを乗り越えてきたにちがいない沢口さんを、まだ二十歳の私が応援するってどうなんだろう?って思うじゃないですか(笑)。じゃあ、そんな私とリンクする感情って何だろうと考えた時、強く見える女性でも寂しさを感じることがあるんじゃないかと思ったので、そこに寄り添うような曲を書こうと思いました。東京に来てから、曲を作っていて気付いたら夜が明けてるってことを初めて経験したんです。伊江島(沖縄)にいる時はそんなことはなかったんですけど、何かに没頭したり一生懸命になると、時間を忘れてしまうことが東京に来てから多くなりましたね。そんな時に見た夜明けの空で光っている金星が印象に残っていて、もしかしたら主人公も捜査の途中、夜明けを迎えてしまうことがあるんじゃないかって。そういう時に聴こえてきたら嬉しい曲を作ろうと思いました。応援歌なんですけど、“頑張れ!”ではなく、寄り添うように“大丈夫。一緒にいるから。ちゃんと私は見ているよ”という気持ちを込めました。」

──なるほど、それでタイトルは金星を意味する“Venus”なのですね。気高さ、美しさ、凛々しさを象徴する金星は、ドラマの主人公を表現するにはぴったりのモチーフですね。

「空の金星を見ているのは主人公かもしれないけど、誰かの“Venus”にあなたもなっているよ、ということを伝えたいというか、あなたが夜明けに寂しい気持ちになって空を見上げた時、必ず金星が輝いているし、私があなたの“Venus”にもなりたいし、私にとっての“Venus”はあなたでもあるし、というお互いに見つめ合っているよってことを、歌詞には込めているんです。」

──歌詞に《わたしが あなたの全て 受け止めたい》とあるように見守る存在を求めるのではなくて、見守る存在にもなりたいというメッセージが込められているところが、この曲のポイントだと思いました。それはお互いに見つめ合っているという想いを表現したものだったのですね。ただ、《わたしが あなたの全て 受け止めたい》という歌詞からは、シンガーソングライターとして、こういう曲を歌っていきたいというAnlyさんの決意や誇りも感じられましたが。

「はい、喜びも悲しみも嫌な気持ちも全部受け止めたいから、拒まないで、あなたが私のことを見てくれているように抱きしめてあげたいんだよ、という気持ちも込めました。私が日常的に感じた日記みたいな曲をライヴで一緒に盛り上がってくれたり、涙を流してくれたりするお客さんの顔を見ると、いろいろなことがあるに違いないけど、この歌でその気持ちを受け止めたいといつも思っています。」

──《わたしが あなたの全て 受け止めたい》という歌詞は、以前でも歌えたと思いますか? それとも成長したからこそ歌えたのだと思いますか?

「成長したからこそだと思います。10代の頃は自分のことで精いっぱいでした。曲作りに関しても、最近はいろいろな人のアイディアを受け入れることができるようになったんですよ。そういう意味でも、今だからこそ歌える曲だと思います。曲の世界観も私がこれまで吸収してきたクラシック、オペラ、ポップス、ブルースが入り混じって、ジャンルを特定できないものになっていると思います。本当に私のままというか、私から自然に出てきた音楽なんですよ。曲全体の雰囲気がこれまでと違うと思うんですけど、そういう曲が違和感なくできたのが良かったです。」

──カップリングの「Merry X’mas」は、エレクトロニックな音色とファンキーなバンドサウンドの混ざり具合が絶妙ですね。

「もともとはモータウンっぽかったんです。それをアレンジャーのジェフ・ミヤハラさんに投げたら、サビを4つ打ちに変えて今風にアレンジしてくださったんです。」

──ガットギターの爪弾きとピアノで始まるから、バラードと思いきや。

「1-2-3-4!ってアップテンポになる(笑)。明るいウキウキするような曲を作りたかったんです。歌い出しが《雪がフワフワ舞いおりるように》って歌詞だから、バラード風に始めたんですけど、やっぱりアゲなきゃって(笑)。この曲では声がいつもより明るいです。」

──ギター1本で歌ったビートルズの「Come Together」のカバーもカッコ良いです。

「坂崎幸之助さんが主催している『Dear BEATLES』というトリビュートイベントに呼んでいただいた時、自分なりにブルースっぽいアレンジにしてやってみたら、拍手をいっぱいもらえたので、その後のライヴでも歌い続けていたんです。今年一番歌ったカバーだから今回入れようと思いました。ライヴみたいな感じで、マイクを2本立てて一発録りしたんですけど、いきなり良いテイクが録れたので、“これで良いよね。これ以上はないです!”ってその1テイク目を収録したんですよ。」

取材:山口智男

シングル「Venus」

2017年11月29日発売

Sony Music Records

【初回生産限定盤(DVD付)】

SRCL-9593〜4 ¥1,500(税込)

【通常盤】

SRCL-9595 ¥1,200(税込)

『Anly 21st Birthday Live』

~前夜祭~

1/19(金) 東京・渋谷eggman

~後夜祭~

1/21(日) 大阪・梅田Shangri-La

Anly

アンリィ:1997年1月、沖縄・伊江島生まれ。中学卒業までPCもインターネット環境も家にはなく、情報が閉ざされた南の島で、音楽好きの父が持ち帰るブルースやロックのCDを聴き、ギターをオモチャ代わりに爪弾く日々を過ごす。島には中学までしかないため、高校進学のために転居した那覇市内で弾き語りライヴをスタート。高校を卒業した15年の11月、シングル「太陽に笑え」でメジャーデビュー。17年3月にリリースした“Anly+スキマスイッチ=”名義によるスキマスイッチとのコラボシングル「この闇を照らす光のむこうに」で注目を集める。

「Venus」MV

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