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ごきげんよう、岸田です。
「アッ、あのオッサン、俺と同じジャケット着てる……」
ありますよね〜 着ているもの、持ち物がカブることって。
服やバッグなどが他人とカブるのがこんなに嫌なのと同時にもうひとつカブりを避けたいものに
クルマ
があります。
もちろんメーカーや車種が同じでも、さらにグレードの違い、なんかも気にしてしまうもの。つまりは、排気量の大小や装備の違いにその差をついつい見つけてしまうものですね。
そんな消費者心理を読んだかどうか、自動車メーカーは、同車種であっても「その差」をしっかり顕示させるべく、グレードの違いを車体の後ろや横にエンブレムとして張り付けていることが多いのです。
(もっとも、違いは違いでそれを明示するのはあたり前といえばあたり前ですが……)
結果、同じ車種に出くわした時など
「うちのは300の△△だけど、あれは200の××だ」
とかで一喜一憂してしまうものですね。
巧みにアイテムの組み合わせなどコーディネイトで見せるファッションがもたらす個性と違って、クルマのそれは実にシンプルこの上ないのです。
車種に車体カラー、排気量にグレードといったものでオーナーの個性を反映するしかないし、逆に言えば周囲からもそれが差別化のよりどころになってしまうわけなのです。
このあまりにもシンプルかつ短絡的なヒエラルキーを嘆いていたところ、あったのです、なんともステキな表現をしているクルマが……
それは、みなさんご存じ英国伝統の名車
ジャガーXJ
このクルマ、V8DOHC5000ccスーパーチャージャー、V6DOHC3000ccスーパーチャージャー、直4DOHC2000cc ターボチャージャーと3つの搭載エンジンに加えて、内装や装備品によっておよそ3つのグレードに分けられているのです。
ところが!
グレードの違いを表すエンブレムの定位置、リアパネルにはすべて
XJ
としか記されていないのです。
いちばん小さい2000ccといちばん大きい5000ccと、倍以上の排気量の違いもありながら……
もちろんホイールなどに多少のちがいがあるものの、ボディに何らの差異もないのです。
なんと表現において
ジャガーは排気量やグレードの違いに一切頓着していないのですよ。
潔いですね〜
で、それじゃなにをもって差別化するかといえば、このXJには、車体の色はもちろんのこと、インテリアの天井を含めた内装色、インパネのウッドパネル素材、シートの素材や色、さらにはなんとシートのパイピングの色に至るまで多岐にわたっての組み合わせができるポートフォリオというグレードがあるのです。
もちろん他のメーカーの車種も、オーナーの好みに合わせ、細かなオーダーはできるものの、オーダーゆえの特別価格になってしまうことが多いのです。まあ、ジャガーのXJのシステムというのは、スーツなどでいえばフル・オーダーではないもののコストパフォーマンスのいいイージー・オーダーといったところ。
結局のところ、ジャガーというブランドは、
そんな旧来の価値観ではなくて、服と同じようにあなたの個性で作り上げてくださいな。
といっているようで、ワタクシ感心してしまった次第なのです。
民族、民度の成長とともに、自己表現アイテムとしてのクルマ選びのよりどころもかわってきそうですね。

「ちょい不良(ワル)オヤジ」や「艶男(アデオス)艶女(アデージョ)」などで話題を集めた『LEON』、『NIKITA』をはじめ『Begin』、『時計Begin』、『Car EX』、『MEN’S EX』などの創刊を手がけた伝説の編集長。“ちょいモテ オヤジ”は2005年流行語大賞10ベストを受賞。現在(株)ブランジスタでLUXURY TVをはじめとする電子雑誌のプロデューサーを務める傍ら、講演会、トーク・ショウなどでも活躍中。趣味は、サーフィン、バイク、ゴルフにワンコのトレーニングと多彩。1951年生まれの牡羊座、AB型。
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