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意外と簡単! ゆらゆら楽しいハンモックの使い方

  • 文・真田崇史
  • 2016年10月11日

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設営時に必要な樹間の距離感さえ覚えれば、ハンモックを軸とした林間のキャンプサイトを選ぶ際に役立つ

  • 蚊帳付きハンモックの収納状態(左側)。寝袋、パーソナルマットレスと比べてわかるとおり、非常にコンパクトに収まる

  • 木の幹の太さや樹間の距離の違いにより、ロープの長さ調節をする場面が出てくる。そういった状況に対応すべく、ハンモックとは別に持っておきたいのが輪っか状のクライミング用スリングロープ2本とカラビナ2つだ

  • 樹木へのダメージを防ぐため、セッティングの際には木の幹や枝に当て布をしよう

  • スリングロープとカラビナの使い方は至って簡単。スリングロープの輪っかとハンモック本体に付いているロープの輪っかをカラビナで接続するだけ

  • ハンモックの生地は薄い。寒い時期に利用する際にはこのようにパーソナルマットを敷くことで背面からの冷気を遮断できる

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 筆者のまわりには「ハンモック」にあこがれを抱く人が非常に多い。最近は雑貨店での販売も目立ち、自宅で扱える自立式タイプも普及してきた。ちょっとブームの兆しがここ数年来ているように感じる。

 しかし、実際のアウトドアフィールドにおいて、木々を利用して設営するとなると、そう簡単ではない。「はたしてどのようにセッティングするのか」「ロープの結びはどうするのか」など、若干ハードルが高めである。意外と安価に手に入るのに、手軽に扱える活用法を見いだせないのはもったいない。そんな「ハンモックのセッティングって難しそう…」と思っている方に向けて、簡単にセッティングするコツと秘めたる魅力について解説しよう。

コンパクトで頑丈なつくり

 ハンモックの素材は、大きく2種類に分類される。ひとつめは「コットン」でTシャツのような一枚布のタイプや編み込み式のタイプ。もうひとつは「化学繊維」(ポリエステルなど)だ。いずれの素材もコンパクトに持ち運べるが、化繊のほうがコンパクト性は優位。デザインはさまざまあるので、このあたりは好みに応じてチョイスするといい。実用性について触れると、コットンのほうがやや重く、湿気があるシーンでは速乾性が化繊よりも劣る。強度はどちらの素材も十分あるので体重が重い人でも安心を。ほとんどのモデルには耐荷重の目安が記してあるので、気になる場合はチェックしておこう。

簡単なセッティングの方法

 一般的にハンモックは布地とそこに一体化したロープで構成されている。モデルによっては樹木にくくりつけるロープと頑丈なカラビナも付属している場合もある。しかし、付属のパーツだけだと初めてハンモック設営にトライするのはちょっと難しい。そこで、追加で手に入れておきたいのが「スリングロープ」と「カラビナ」である。どちらも本来はクライミングなどで安全を確保するために使用する非常に強度が高いもので、手軽にハンモックのセッティングをするには欠かせない存在といえる。スリングロープはいわゆる輪っか状のロープなので、木の幹や枝へくくりつけるのにわざわざロープを結ぶ必要がない。そしてその輪っかとハンモック側のロープの輪っかをカラビナで接続すれば、初心者でも数分でセッティングが可能となる。

 ちなみに私が持っているスリングロープの長さは約120cmのものが2本で、カラビナは外れないようにネジ式の安全環が付いているものを2個使用している。樹間の幅や木の幹の太さに応じて使わない場合もある。なお、カラビナは必ず登山用のものを購入すること。安価なアルミ製のファッションタイプは瞬時に破損してしまうので、くれぐれもご注意を。

ハンモックの寝心地はいかに?

 ハンモックの乗り方は、お尻からゆっくりと。座面がしっかりと沈み込んだら足を地面から離して全身をゆだねる。包み込まれる感覚はとても心地よく、またそよ風に揺られればあっという間に眠りについてしまう。樹間に張ったハンモックであれば上方には木々の葉による木陰があり、暑い時期でも比較的涼しいメリットもある。

 一般的には主にちょっとした「昼寝用」や「リラックスタイム用」としてとらえられているが、テントのように完全な寝床としても十分機能する。もう10年以上アウトドアの仕事をしているが、実は今年の夏、初めてハンモック泊を体験した。雑誌でハンモックの活用法なる企画を担当しており、撮影用に蚊帳付きハンモックとその上に雨よけのタープをセット。試しに今晩これで寝てみようということになり、夕食後ほろ酔いでハンモックの寝床にもぐり込んだのだった。いつものテント泊なら翌朝誰よりも早く起きて朝食の準備にとりかかるのだが、なんとこの日は1時間近く寝坊(笑)。どしゃぶりの雨にもかかわらずである。それほど深くリラックスできたということだろう。

 これから寒くなるので、ハンモックに揺られるなら背面にパーソナルマットを敷いて冷気の遮断は必須だろう。逆に暑い時期ならマットは必要なく、背面が涼しくて快適に休める。

 ただし、難点もいくつかあることを記しておきたい。まず、雨天時には快適度がかなり下がる。ハンモックの上にタープを張るなどのテクニックがないと濡れてしまうし、木に結んだロープからも水が進入することもある。そして、特に先日のハンモック泊で学んだことは、一度ハンモックにくるまってしまうと身動きがしづらいことだ。普段のテント泊なら腕時計、メガネ、ヘッドランプ、スマートフォンなどの小物を置く場所はいくらでもあるが、ハンモックではそうもいかない。小物の対策としては、ハンモックの高さに合ったミニテーブルを外側に配置しておくのがいいだろう。

 まずはハンモックを張れるフィールドを知り、軽い気持ちで設営してみてほしい。小さくて軽いから持ち運びしやすいし、今回述べた設営のコツさえつかんでしまえばとても簡単なのだ。ぜひ、ハンモックを持ってアウトドアフィールドへ!

写真・文 アウトドアライター 真田崇史

PROFILE

アウトドアライター 真田崇史

アウトドアギア、キャンプのノウハウ、アクティビティー、そして料理などアウトドア全般で使える実践ワザの紹介を得意とするオールラウンダー。雑誌やWebでの取材・執筆のほか、アウトドアスタイルのコーディネートや監修も手がける。

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