写真のツボ

いきなり“らしく”撮れる構図のツボ

  • 文・写真 LockUP大塚
  • 2017年9月5日

【作例①】なんとなく画面の真ん中に被写体を置いてしまうと「日の丸構図」を量産してしまう。

  • 【作例②】プレーリードッグの顔をグリッドの交差点に置いた構図。少しレイアウトが変わっただけなのに、バランスよく見える。

  • 【作例③】iPhoneなら「設定」→「写真とカメラ」→「グリッド」をONで三分割グリッドが表示される。

  • 【作例④】日の丸構図で撮った漁船。落ち着いているが動きが物足りない。

  • 【作例⑤】右下の交差点に船を置いたもの。船の動きや空の広さが表現できた。

  • 【作例⑥】人物写真も交差点に顔を持ってくると、バランスがとりやすくなる。視点の先をあけるのがポイント。

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 スマホで写真を撮る時、なんとなく画面の真ん中に人や物を入れてパシャっとしていませんか? 何も考えずに写真を撮ると、どれも似た印象になりがちです。ちょっと人と違う「インスタ映え」するような写真が撮りたいなら、「構図」を意識して撮影してみましょう。

 写真の「構図」とは、一般的にレイアウトのことを指します。【作例①】のような画面の中央に撮りたいものを置くパターンを「日の丸構図」と言い、安定感があって主題が目立つレイアウトです。ただ、毎回この配置ばかりになると、何を撮っても単調になってしまいます。そこで、S字や三角、シンメトリー、トンネル、対角線など、さまざまなパターンの「構図」を考えて撮ろう、というのが一般的な写真テクニック本に載っている解決策です。

 と言っても、そんなにたくさんの構図なんか覚えられませんよね。そんな方にオススメなのが、「三分割グリッド」を使った簡単なレイアウト方法です。カメラの機能を使った手軽な方法ですが、使いこなせば写真のイメージがより自分の見せたいものへと変わりますよ。

グリッドを使ってみよう

 iPhoneの標準カメラアプリや多くのデジタルカメラでは、画面上に3×3などの分割グリッドが表示できます。写真を撮る時に、このグリッドの交差したポイントに主役となる被写体を持ってくると、バランスのよい写真が撮りやすくなるのです。

 例えば、日の丸構図でレイアウトしてしまった食事中のプレーリードッグ【作例①】。これを左上の交差ポイントが中心となるように顔の位置を動かしてみましょう【作例②】。すると右側の暗い余白が増え、明るいプレーリードッグとの対比が明確になりました。また、エサの草がはっきりと見えることで、プレーリードッグのしぐさの意味がより伝わりますね。ちょっと画面内のバランスを変えるだけで、写真の印象がかなり変わったのが分かると思います。

 では、さっそくみなさんもグリッドを表示してみましょう。iPhoneの方は「設定」アイコンから「写真とカメラ」を選んでください。写真機能の説明の中にある「グリッド」をオンにすると、カメラのプレビュー画面に、3×3の分割ラインが表示されます【作例③】。androidの方も、多くのカメラアプリでグリッド機能があるので使用してみてください。標準カメラに機能がない方も、Google Play ストア‎などで本格的なカメラアプリを探せば、グリッド表示が可能なものが見つかると思います。

 あとはこのグリッドが交差する点に主役を持ってきてパシャっと撮るだけ。ひと味違う写真生活の始まりです。

グリッドで「らしく」撮れる理由

 さて、なぜグリッドを使うと「らしく」撮れるのでしょうか? 最も大きな理由は、撮る時に主役と背景を意識するようになることだと思います。何気なく日の丸構図で撮ると、つい被写体だけを見てしまい背景まで気を配るのを忘れがちです。しかし、この三分割のグリッドを使うと、被写体の一番いいところを交差ポイントに持ってこようとするので、自然といろいろな要素を考えるようになるのです。

 【作例④】は出港する漁船を日の丸構図で撮影したものです。この状態でも魅力は伝わりますが、やはり“無難”な写真になってしまいます。そこで右下の交差ポイントに漁船がくるように撮影してみました【作例⑤】。まずは空の広さが伝わるようになり、進行方向に余白ができることで、移動していくイメージがより強くなりました。

 このように、三分割グリッドで人や物を撮るなら、余白の使い方が写真を引き立てる大きなポイントになります。

 例えば、主題が引き立つ背景を探すのもよいでしょう。黄色い花の美しさを伝えたいなら、背景に暗い寒色系を選べばより花の鮮やかさが浮かび上がります。

 背景だけでなく、シーンを補足する副題を入れるのもよいでしょう。子供の遊んでいるシーンなどでは、ボールやシャボン玉など状況を説明する要素を入れれば、より臨場感のある写真になるはずです。

 また、主役をどこの交差ポイントに置くかでも伝える印象が変わります。人物や動物など顔があるものを撮る時は、視線の先を広く開けるのが定石です【作例⑥】。前方に余裕が生まれることで、開放感がある落ち着いたイメージになります。逆に後方側に余白を置くことで、移動のスピード感や緊迫感を表現することもあります。

 このあたりは、その写真で「何を伝えたいか」を考えることで、だんだんと上手に配置できるようになってきます。まずは撮りながら気持ちがいいレイアウトを見つけてくださいね。

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