使ってわかった

本物の土鍋ご飯を、電気炊飯器で再現

  • 文・コヤマタカヒロ
  • 2018年3月22日

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長谷園×シロカ「かまどさん電気」。実勢価格は86,184円(税込)

  • 伊賀焼の土鍋かまどさん部分と加熱部の本体が分離する構造

  • 「かまどさん電気」では最大3合の白米、雑穀米と2合の玄米、1合のおかゆが炊ける。土鍋の耳部分や底の加工などがガス用と異なる点

  • 蓋を開けると穴の空いた口が登場。沸騰時におねばが中ふたの上に集まり、穴を通って旨みとして再びご飯に戻る仕組み

  • 本体の正面にタッチパネルの操作部を配置。炊きたてご飯の種類や容量などを指定できる

  • かまどさん電気で炊いたご飯は粒立ちがよく、しっとりとしていてバランスのよい印象。土鍋ならではの香りも楽しめる

  • 昭和40年代まで稼働していた伊賀焼窯元長谷園の16連房の登り窯。2011年に国の登録有形文化財となり、保存されている

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 日本人にとって主食である「ご飯」。お米自体の品種改良から炊飯器の進化まで、そのおいしさを求めて、古くから研鑽が積まれてきた。近年では、特別なお米でなくてもおいしく炊ける高級炊飯器も数多く登場している。そんな中発売された注目の炊飯器が、長谷園×シロカの「かまどさん電気」だ。いち早く試す機会を得たので、そのこだわりを紹介しよう。

土鍋を電気炊飯器に

 「土鍋ご飯」といえば、誰でもおいしく炊けたご飯を思い浮かべるだろう。ここ数年の土鍋炊飯ブームのきっかけになった商品のひとつが、大ヒットした炊飯用の土鍋「かまどさん」だ。ガスコンロに置いて強めの中火にかけ、吹き出したら火を止めるだけで細かな火加減の調整は不要。熟練の腕がなくても甘みと香り豊かな極上ご飯が炊けると、累計出荷数80万台を誇る人気アイテムとなっている。

 しかし、「かまどさん」にも欠点があった。それはガスコンロ専用だということだ。ガスの炎が「かまどさん」を包み込むことでご飯を炊くため、IHコンロでは「かまどさん」でご飯を炊くことができなかったのだ。

 そこで、新興の家電メーカー・シロカと組み、4年間の開発期間をかけて誕生したのが、こちらの「かまどさん電気」。名前の通り、コンセントに挿して「かまどさん」の手軽さと味を楽しめる電気炊飯器なのだ。

伊賀焼と土鍋の相性は抜群

 かまどさんを生み出した伊賀焼窯元長谷園は、三重県伊賀市に186年続く窯元だ。この地では古くより陶器作りに最適な古琵琶湖層の土が採取できた。ここの土には400万年前の生物や植物の遺骸が多く含まれており、高温で焼くと内部に微細な気孔ができる。この気孔が呼吸をすることにより、非常に蓄熱性が高い土鍋ができるというわけだ。

 長谷園ではこの土を使って、古くより陶器の器や建築用のタイルなど様々なものを作っていた。そんな中、7代目当主が炊飯用の土鍋「かまどさん」を開発したのが2000年のこと。蓄熱性の高い伊賀の土が、ご飯を炊く土鍋に最適だったのだ。その手軽さとおいしさは、使ったことのある人なら納得してもらえるだろう。

ボタンを押すだけでふっくらご飯が炊ける

 「かまどさん電気」は土鍋とヒーター部を内蔵する本体に分かれた構造。ガスコンロ用の「かまどさん」とは鍋の形状や外部の処理が一部異なっているが、製品としてはあくまで電気で炊ける「かまどさん」。ガスコンロ用と同じ古琵琶湖層の陶土で作った土鍋を採用している。

 専用土鍋を加熱するのは、1300Wのシーズヒーターを内蔵した本体だ。加熱部と鍋底がしっかりと密着する構造を採用しており、土鍋をしっかりと包み込んで加熱できる。IH加熱ではなくあえてヒーター加熱を採用しているのも「かまどさん電気」の特徴だ。

 本体の前面にはタッチ式のディスプレイを採用。炊飯モード(白米、玄米、雑穀米、おかゆなど)や、炊飯容量、おこげの有無などが設定できる。炊飯にかかる時間は白米で約60分(白米3合の場合)。タイマーによる予約炊飯はできるが時短炊飯には対応しない。

 では早速ご飯を炊いてみよう。土鍋では直接洗米できない仕様なので、ボウルなどを使ってお米をしっかりと研いでおく。あとは土鍋にお米と適量の水をセットしたら準備は完了。タッチパネルを操作して炊飯をスタートする。白米と雑穀米は3合、玄米2合、おかゆは1合が炊ける。

 スイッチを入れてしばらくすると蒸気が噴き出し始めるが、操作する必要はない。自動的に火力が調整され最適に炊き上げてくれる。約60分が経過すると炊き上がりだ。

 ふた、内ふたを取ると、つややかなご飯が現れる。軽くしゃもじを入れてご飯を返してみると、粒立ちのよさやツヤ感が見て取れた。口に運んだご飯の食感は、粒立ちがよくそれでいてもっちりとした噛み応え。柔らかすぎない適度な口当たりが楽しめた。また甘みも適度に感じられ、非常にバランスの良いご飯が炊けた。ガスコンロで炊いた「かまどさん」のご飯に非常に近い仕上がりだった。

 さらにおいしかったのがそのまま土鍋に残していた冷やご飯。土鍋が適度に水分を吸うため、べっとりすることもなく、おいしく食べられた。おにぎりなど冷めた状態で食べるご飯にも向いている印象だ。

 ガスコンロで炊いた「かまどさん」のご飯とも比較してみたが、同時に食べ比べなければ差はあまりわからないだろう。火を使わないため、安心して炊けるのは非常に嬉しい。

ガスコンロがなくても、どこでも土鍋ご飯が炊ける

 「かまどさん電気」は保温機能は搭載しておらず、一般的な炊飯器のライバルになるとは言い難い。また、土鍋を使ってはいるものの、ご飯以外のおかず調理などには非対応。あくまで白米や玄米などを炊くためだけのツールだ。

 ご飯を炊くという単機能だけを考えると、「かまどさん電気」は高価に感じるかもしれない。しかし、「かまどさん」で炊いたご飯の味を、ガスコンロがない環境で実現できるのは「かまどさん電気」しかないのだ。

 場所を選ぶことなく、ご飯のためだけに設計された専用土鍋で炊くぜいたく白米を楽しもう。

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PROFILE

コヤマタカヒロフリーライター

小学生の長女を筆頭に幼稚園児、未就学児の3女を育てるパパライター。専門分野はデジタル製品と家電機器なので、家事や子育てにもそれらを駆使して奮闘中。自宅事務所で働くフリーランスで、子育てにも積極的に参加中。

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