後悔しないモノ選び

つい人に語りたくなる復刻時計3選!

  • 文・横山博之
  • 2018年5月24日

商品画像をクリックすると外部サイトへ移動します

オリス「ビッグ クラウン 1917 リミテッドエディション」 ケース径40mm、5気圧防水、自動巻き

  • コブラ針やアラビア数字のインデックス、レイルウェイ目盛りなどクラシックなディテールが満載

  • ロンジン「ロンジン ヘリテージ 1945」 ケース径40mm、3気圧防水、自動巻き

  • コッパーカラーの文字盤やスッキリとしたシリンダー型ケースにヴィンテージな風合いを感じさせる

  • ブローバ「ムーンウォッチ 96B251」ケース径45mm、5気圧防水、ハイパフォーマンスクオーツ

  • アポロ15号船長はブローバの腕時計を愛用しており、月面着陸したときにも着けていた

[PR]

 高級腕時計において、復刻モノが人気だ。独特の風合いや全体に漂う郷愁が魅力だが、ブランドによっては百年以上に及ぶ「歴史」はデジタル時計やスマートウォッチなど新興勢、さらには他競合ブランドと差別化を果たせる付加価値であることも大きい。なかには、ただ昔のデザインを再現しただけではなく、誕生の経緯にストーリーを有した「語れる復刻モノ」も増えてきている。

偶然の発見で生まれたオリス「ビッグ クラウン 1917 リミテッドエディション」

 何世代にもわたって継続するブランドが少なくない時計業界。モノづくりの哲学や製造技術は継承されていくが、あまりに多くの製品を世に送り出しているゆえ、すべてを管理・保存できていないことも珍しくない。懐中時計をもとにパイロット用に改良したオリス最古の腕時計も、近年になって社内のアーカイブから偶然に発見されたものだった。創業100周年にあたる2017年、「ビッグ クラウン 1917 リミテッドエディション」として限定で復刻。2時位置にある突起を押しながらのリューズ操作で時刻調整できる「ダボ押し」は懐中時計に見られた機構だが、この復刻モデルでは現代のムーブメントに同機構をあえて採用してみせた。コブラ針やアラビア数字のインデックス、裏ぶたに刻まれたロゴなども当時のデザインのままで、深いこだわりを感じさせる。

インスタグラムがきっかけになったロンジン「ロンジン ヘリテージ 1945」

 ブランドが全製品を把握しているわけではない事例は、まだある。ロンジンが復刻した「ロンジン ヘリテージ 1945」もそのひとつだ。同モデルの原型となった1945年製手巻き時計を所有していたのは、世界的に著名な時計サイト「HODINKEE」の創業者ベン・クライマー氏だった。そのヴィンテージモデルをインスタグラムにアップしたところ、ロンジン側の目に留まり、新作として復刻するストーリーが紡がれることとなる。ブルーのリーフ針やスモールセコンドなど当時のデザインを再現しながら、35mmだったケース径は40mmに、手巻きだったムーブメントは自動巻きへとアップグレード。コッパーダイヤルやヌバックのストラップには独特の温かさが宿り、味わい深い雰囲気を醸成している。

原型はオークションで破格の値がついたブローバ「ムーンウォッチ」

 人類が空や海といった領域へ足を延ばすと同時に、腕時計も過酷な環境に耐えうるよう進化してきた。ひとつの究極の領域が宇宙であり、先進的技術と高い信頼を備えた製品だけが帯同を許されてきた。月面に降り立った時計といえばオメガの「スピードマスター」が有名だが、実はブローバの腕時計もその地を踏みしめている。アポロ15号の船長がブローバの腕時計を着用しており、月面探索中に実際に活用しているのだ。このモデルを2016年に「ムーンウォッチ」として復刻した。偶然にも直前に、月面に降り立った現物がオークションにかけられ、約1億9700万円もの高値で落札されたことも話題に拍車をかけた。シンプルな文字盤デザインやフラットガラス、旧ロゴの使用など70年代当時を思わせるディテールを盛り込みつつ、高振動のハイパフォーマンスムーブメントを搭載するなど、品質は現代基準に高めている。

 腕時計が持つストーリーは心を動かす。そしてストーリーを持つ腕時計は愛情を伴う所有を可能にする。

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

横山博之(よこやま・ひろゆき)ライター

カバン、靴、時計、革小物、アウトドアギアなど、こだわりのライフスタイルを彩るに欠かせないモノに詳しいライター。デザイナーやディレクター、職人、経営トップなど、モノづくりに関わるキーパーソンへのインタビューも豊富にこなす。時代を塗り替えるイノベーティブなテクノロジーやカルチャーにも目を向ける。

今、あなたにオススメ

Pickup!