くらべて選んで

万年初心者から抜け出す交換レンズ選び

  • 文・栗山琢宏
  • 2018年6月19日

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シグマの30mm F1.4を使って、APS-Cの一眼レフで撮影。明るい単焦点レンズなら、室内の部分もディテールを保ちながら、適度なぼけでやわらかく描写できる

  • マクロレンズならミニサボテンのとげの先まで近づいてくっきりと、背景は大きくぼかして、被写体を強調して見せることができる

  • ニコンの「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」はAPS-Cモデル向けに設計された明るい単焦点レンズ。手ごろな価格で、きれいにぼかした写真を撮影できる

  • シグマの「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM」は、F1.4の大口径レンズで明るく、大きなぼけも楽しめるモデル

  • キヤノンの「EF50mm F1.8 STM」は、APS-Cでは80mm相当になり、ポートレートにも向いている

  • タムロンの「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」はマクロ撮影で定評のあるモデル。ぼけ具合が大きくやわらかい描写が特徴

  • マイクロフォーサーズ用のマクロにはオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」が手ごろでおすすめ

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スマートフォンやコンパクトデジタルカメラなどから、一眼レフやミラーレスカメラにアップグレードしたユーザーは少なくない。その多くのユーザーはまずは付属のズームレンズを使って、撮影を楽しんでいるだろう。だがせっかくレンズ交換ができるカメラを購入したのなら、ぜひ交換レンズの購入を視野に入れてほしい。背景がきれいにぼけたポートレートや、被写体にぐっと近づいたマクロ写真など、今までの付属レンズにない新しい楽しみが見つかるだろう。ここでは交換レンズビギナーのためのレンズ選びと、おすすめを紹介しよう。

ズームレンズより明るい単焦点レンズ

交換レンズを選ぶメリットはいろいろあり、わかりやすい例では望遠や広角といった焦点距離の違うレンズを使う選択がある。広角レンズを使えば広い範囲を写すことができ、望遠レンズなら遠くの被写体も大きく写せる。また18~200mmなどの高倍率ズームなら、ほとんどの焦点距離を1本でまかなえる。

こうしたオールマイティーなレンズとは別に、ズームができない焦点距離が変えられない単焦点レンズというものもある。単焦点レンズはズームレンズに比べて、明るく、画質がいいものが多い。明るいレンズを使うメリットは「暗い場所での撮影に強い」、「ぼけの大きい写真が撮れる」という特徴があげられる。

レンズの明るさを示す数値は「F」であらわされ、数字が小さいほど明るい。ズームレンズの場合は内部の仕組みが複雑になり、どうしても透過する光が弱くなって暗くなってしまう。ズームレンズが「F3.5-6.3」とあったら、もっとも明るくても「F3.5」だ。単焦点レンズなら「F1.4」や「F1.8」といったものもある。

たとえば室内撮影などで、ズームレンズではシャッタースピードが「1/15」になってしまうときでも、単焦点レンズなら「1/60」で撮影できるケースがある。「1/15」では手ブレや被写体ブレが起きる可能性もあるが、「1/60」ならブレのリスクは軽減できる。赤ちゃんの写真などストロボを使いたくない室内写真などで、威力を発揮する。

またレンズが明るい(F値が小さい)ほど、被写体の背景をぼかしやすくなる。ぼけの具合は焦点距離や、被写体との距離などによっても左右されるが、明るい単焦点レンズを使うことできれいなぼけをつくれる可能性は高くなる。ポートレートや花の写真などで、背景がきれいにぼけた写真を撮りたいというニーズには、明るい単焦点レンズが向いている。

あると便利な交換レンズの種類

交換レンズを選ぶ際には、何を撮りたいかによって、必要なレンズが異なってくる。まずもっとも汎用(はんよう)性の高いレンズは、標準レンズといわれる焦点距離50mm程度の明るい単焦点レンズだろう。この単焦点レンズがあればスナップから風景写真、室内ポートレートなど、多彩な用途で利用できる。

注意したいのは、ここでいう50mmは、フルサイズのイメージセンサーを搭載したモデルでの焦点距離。APS-Cサイズのイメージセンサー搭載モデルの場合は焦点距離が約1.5倍になるので、28~35mmくらいのレンズがちょうどいいだろう。オリンパスやパナソニックのマイクロフォーサーズモデルは焦点距離が2倍になるので、25mmが目安になる。ほかの焦点距離のレンズも、使用している機種による換算をして焦点距離を確認してほしい。

そのほかには、ポートレート撮影に向いた中望遠の単焦点レンズ、花や料理などの写真を撮るにはマクロレンズ、風景などを広く入れて撮影したいときには広角レンズ、といったあたりが、あると便利な交換レンズだろう。

レンズ購入の際には、まずカメラメーカーの純正レンズからチェックすることになるが、最近ではシグマやタムロンといったレンズメーカーのレンズも見逃せない。純正よりもかなり安い価格で、高性能なレンズが入手できるので、十分に選択肢に入ってくるだろう。また、オリンパスとパナソニックのミラーレスカメラは、マイクロフォーサーズ規格を採用しているので、レンズはどちらのメーカーのものでも利用できる。

以下に各ジャンルのおすすめレンズを紹介する。全メーカー向けのアイテムを紹介するスペースはないので、エントリーユーザー向けに比較的買いやすい価格の人気モデルをピックアップしよう。

お買い得レンズはこれだ

はじめに明るい単焦点レンズを紹介しよう。ニコンのAPS-Cモデル向けには「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」が人気だ。純正のF1.8と明るいレンズが、2万円程度で購入できる。シグマの「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM」は、F1.4の大口径レンズで、解像力の高さで評価の高いモデル。同社の上位モデルであるArtシリーズで、ニコンやキヤノン、ソニーなどの各社用のモデルが用意されている。浅い被写界深度による大きなぼけ味を楽しめる。

ポートレート撮影に向いた中望遠域のレンズは、キヤノンなら「EF50mm F1.8 STM」の評判が高い。キヤノンのAPS-Cでは80mm相当になるので、ポートレート撮影時にもきれいなぼけが楽しめる。最短撮影距離も35cmと近づけるので、料理撮影などのテーブルフォトにも活躍する。これで1万円台中盤の価格と安価に購入できるのはうれしい。ニコンなら「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」が近いスペックだが、2万円台中盤と少し価格は高めだ。ソニーのポートレート撮影の定番なら「FE 85mm F1.8」あたりになるが、価格は6万円弱とやや高めだ。

マクロ撮影なら、タムロンの「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」はコスパに定評のあるモデル(ニコン用、キヤノン用)。ぼけ具合が大きくやわらかい描写が特徴。手ブレ補正のついた後継レンズも出ているが、コストパフォーマンスの高さではこの旧型は狙い目。ポートレート撮影にも便利だ。マイクロフォーサーズではオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」が手ごろでおすすめ。35mm換算で60mmの焦点距離なので、比較的広い範囲を写せる。レンズ先端から14mmまで近づけ、最大倍率2.5倍の高倍率マクロ撮影が楽しめる。

最後は単焦点レンズではないが、シグマの「10-20mm F3.5 EX DC HSM」(ニコン用、キヤノン用、ソニー用)という超広角レンズを紹介する。APS-C換算で約15mmという超広角レンズなので、とても広い範囲の撮影ができる。建築物の全体を入れる撮影や、狭い室内での撮影では、この超広角レンズが活躍する。

ここで紹介したレンズを使うことで、標準搭載レンズで撮った写真とは、大きく異なる特徴的な写真を撮影できるようになる。交換レンズは、同じマウントなら本体を買い替えてもそのまま使えることが多く、レンズへの投資は、本体の買い替えよりもずっと効率的だ。まずは1本、交換レンズを手に入れてみよう。

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PROFILE

栗山琢宏ライター

パソコンや家電製品などのほか、調理器具やベビー用品などモノ全般を得意とする雑食ライター。調理家電のレビューを行ううちに料理に目覚め、料理道具への偏愛もはじまる。料理道具は実際に料理してみた、リアルな使い勝手を重視する。Windows以前からパソコンを使いはじめ、デジタル機器や家電の動向を追い続けている。商品を買うときに比較検討しているときが至福。

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