くらべて選んで

おいしいお米を堪能! 最新炊飯器はどれを選ぶ?

  • 文・栗山琢宏
  • 2018年12月11日

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パナソニックの「SR-VSX108」は、スチームと圧力を併用した「大火力おどり炊き」と「可変圧力おどり炊き」のWおどり炊きハイエンドモデル

  • パナソニック「SR-SPA108」は、上位機種の機能の一部は搭載されていないものの基本機能は上位機種並みで、機能と価格のバランスに優れている

  • 象印の「NW-KA10」は、「炎舞炊き」という新しい機構を取り入れた圧力IH炊飯モデル。最大121通りの炊き方ができる「わが家炊き」が特徴

  • タイガー「JPH-A101」は、土鍋を使った圧力IH炊飯器。可変W圧力で、「ふっくらもちもちなのに、ひと粒ひと粒がしっかりおいしい」ごはん粒に仕上げる

  • 三菱の「NJ-AW109」は、職人が手作業で完成させる、純度99.9%の「本炭釜」を採用した圧力をかけないかまどごはんを再現したモデル

  • 日立の「RZ-AW3000M」は、圧力とスチームを併用した炊飯器。スチームを活用することで、乾燥を防いで40時間の保温を可能にする

  • 東芝の「RC-10ZWM」は、圧力と真空を併用したモデルで、米の空気を抜いて芯まで吸水する「真空ひたし」で、炊飯の時間が短いのが特徴

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新米がおいしいシーズン、炊飯器も最新のものにしたいというニーズも多いだろう。炊飯器市場は、以前のように超高級器か廉価版か、というような二極化ではなく、比較的買いやすい価格でも高機能のモデルが増えている。とくに最近では米の銘柄に合わせて炊けるような製品が登場するなど、昔の炊飯器選びとはだいぶ異なってきている。毎日使う利用頻度の高いキッチン家電だけに、失敗のない炊飯器選びをしたい。

炊飯器選びで抑えておくべきポイント

炊飯器選びの基本になるのは、まずはサイズだろう。一人暮らしや夫婦2人などでは3合炊き、家族5人くらいまでなら5合炊き、それ以上なら1升炊きといった選択が一般的だろう。従来、高機能モデルは5合炊きしかなかったが、最近では少人数家庭も増えてきていることから3合炊きにも高機能モデルが用意されることが多くなってきた。

サイズ選択の注意点としては、普段食べる量の大きさの製品を選ぶこと。たまの来客に備えて大きめのものを買いたいと思っても、普段使いが少量炊飯なら、そちらに合わせて選びたい。例えば、5合炊きの炊飯器で1合だけ炊いても、内釜の容量に対し米と水が少ないため、適度な対流が生まれずおいしく炊けないのだ。適量サイズの製品を買った方が満足感を得られる。今回は主流の5合炊きを中心にして製品を紹介するが、適切なサイズは購入前にぜひ確認してほしい。

炊飯器の価格帯は、同じ5合炊きモデルでも、1万円程度から10万円まで幅広い。この違いは、加熱方式や炊飯方式、内釜の材質などによって生まれている。

おいしいごはんを炊くためには、まず十分な火力が必要になる。炊飯器の加熱方式には、底面の電熱線で加熱するマイコン方式と、IH方式がある。1万円程度の製品はマイコン方式が採用されていることが多いが、おいしいごはんを食べたいならIH方式の製品がおすすめだ。さらにIH方式の中でも、圧力を加えたり、スチームを併用したりする製品もある。こうした機能を併用することで、より好みに合わせた炊き上がりを実現している。また最近では、米の銘柄別に炊き分ける機能を付帯しているモデルも増えてきている。

高機能モデルになるにつれ、内釜の素材がよくなり、厚みを増している。採用している素材は各社によって異なるが、内釜の蓄熱性を高めることで、高い温度を維持して、かまどで炊くような対流を再現している。これらの炊飯方式や内釜の違いは、各社の製品紹介時に個々に解説する。

また、炊飯器の保温性能を重視するユーザーも少なくない。長時間保温することで味が劣化するのは、水分の蒸発と酸化によるところが大きい。そうした劣化の要因をスチームや真空保温などによって防ぐことで、長時間の保温を可能にしている製品もある。こうした保温に強いモデルも紹介しよう。

複数IH搭載のパナソニックと象印

パナソニックの「SR-VSX108」は、スチーム圧力IHのハイエンドモデル。二つのIHコイルを高速で切り替え、強力な泡の熱対流を生み出す「大火力おどり炊き」と、圧力の加圧と減圧による対流で、甘みやもちもち感を引き出す「可変圧力おどり炊き」のWおどり炊きが特徴。さらに仕上げ時に高温スチーム加熱によって、溶け出たうまみ成分をコーティングするので、水分が逃げにくく、冷めてもおいしく食べられる。またスチームは保温中にも自動投入され、ごはんのパサつきを抑えてくれる。保温機能を重視したい人にも向いている。

内釜は「ダイヤモンド竈(かまど)釜」を採用し、その周囲を6段のIHヒーターが包み込み、全面の大火力で加熱する。圧力のかけ方やスチーム加熱の有無、温度を調整することで、「しゃっきり」「もちもち」の食感と、「かため」「やわらか」の堅さをそれぞれ3段階ずつ調整できる「食感自在炊き分け」を搭載。自分の好みの食感を楽しめる。さらにお米の特性に合わせたプログラムで、米を炊き分ける機能を持ち、代表的な50銘柄に対応する。米の銘柄ごと、あるいは好みによる炊き分けなどの多彩さを重視するなら、このモデルが筆頭候補になるだろう。

パナソニック「SR-SPA108」は、上位機種に比べ、鮮度センシング機能や銘柄炊き分けなどの機能は搭載されていないが、Wおどり炊きやスチーム機能などは、上位機種と同等の機能を持つモデル。価格.comでは5万円を切る価格もみられ、機能と価格のバランスに優れている。

象印の「NW-KA10」は、圧力IH炊飯で、「炎舞炊き」という新しい機構を取り入れたモデル。従来は底面から一つのIHヒーターで加熱していたものを、三つのIHヒーターを独立制御して複雑な対流を起こす仕組み。内釜はアルミとステンレスの間に鉄を仕込んだ構造で、蓄熱性、発熱効率、熱伝導性をうまく組み合わせたもの。象印は高い圧力を使ったふっくらとした甘みのある炊き方が特徴的だ。炊き分けの機能も優れており、最大121通りの炊き方ができる「わが家炊き」で、炊き方の評価を入れることでAIが学習し、家庭の好みにあった食感に炊き分けられる。保温性能にも力を入れていて、センサーが火加減を調整し、水分の蒸発を抑え40時間までおいしく保温する「極め保温」を搭載している。

象印「NW-JT10」は、同社のミドルレンジクラスの商品。底面のIHヒーターは一つだが、羽釜構造の内釜と側面からのWヒーターによる高火に加え、高い圧力によって甘さを引き出す。81通りの炊き方による「わが家炊き」も搭載。保温も「極め保温」により、長時間でもおいしさをキープできる。実売価格は4万円台でコストパフォーマンスの高い製品だ。

各社の上位機種をチェック

タイガー「JPH-A101」は、土鍋を使った圧力IH炊飯器。内釜に三重県の「四日市萬古焼」を使用したプレミアム本土鍋に、熱伝導性を高める「炭化ケイ素」成分を配合し、蓄熱性と熱伝導性のよさを実現。炊飯は可変W圧力で、炊きあげ時に1.25気圧でお米のねばりともちもちした弾力を引き出し、炊きあげ直後に1.05気圧まで減圧し、ごはん粒を炊きしめ、「ふっくらもちもちなのに、ひと粒ひと粒がしっかりおいしい」ごはん粒に仕上げる。どちらかといえば圧力を使ったやわらかめのごはんを好む人に向いている。

三菱の「NJ-AW109」は、圧力をかけないかまどごはんを再現したモデル。内釜には、ひとつひとつ職人が手作業で完成させる、純度99.9%の「本炭釜」を採用。手作りだからこそできる釜底形状で、激しい熱対流を起こし、ふっくら炊き上げる。底面のトリプルリングIHを含み八つのヒーターで内釜を包み込む大火力を実現する。15種類の食感に分けられ、全国41銘柄の米の特徴を引き出す専用モードも用意する。玄米の炊き上げにこだわっているのもこの製品の特徴。圧力をかけないので、しゃっきりした炊き上がりを好む人向きだろう。

日立の「RZ-AW3000M」は、圧力とスチームを併用した炊飯器。アルミ合金製の内釜底面に鉄の粒子を打ち込んだ「超音速打込製法」を採用。他社の内釜に比べて軽量で、日常的な扱いやすさに優れる。前述の選び方のポイントで、内釜の容量に対して少量で炊いてもおいしくない、と記載したが、この製品は「おいしい少量炊き」がセールスポイント。圧力とスチームで少量用の加熱コントロールをすることで、一膳からおいしく炊き上げる。またスチームを活用することで、乾燥を防いで40時間の保温を可能にしている。

東芝の「RC-10ZWM」は、圧力と真空を併用したモデル。高温で米の芯まで熱を通す圧力炊飯と、米の空気を抜いて芯まで吸水する「真空ひたし」で、ごはんのうまみを引き出す。内釜には丸底の削り出し鍛造羽釜を採用し、高火力でかまどの再現を目指した。しゃっきりからもちもちまで好みの食感で11通りの炊き分けができるほか、ごはんの甘みを炊き分ける「甘み炊きコース」も用意している。保温に関しても、内釜の中に残る空気を抜く「真空保温」で、酸化による黄ばみや水分の蒸発を防ぎ、40時間までおいしく保温する。真空により浸水時間の短縮で、炊飯時間が短くてすむというのもこの製品のポイントだ。

炊飯器は調理家電の中でも使用頻度の高いものだけに、ある程度高額な製品でも元は十分にとれるアイテムといえるだろう。よく検討して失敗のない製品選びをしよう。

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PROFILE

栗山琢宏ライター

パソコンや家電製品などのほか、調理器具やベビー用品などモノ全般を得意とする雑食ライター。調理家電のレビューを行ううちに料理に目覚め、料理道具への偏愛もはじまる。料理道具は実際に料理してみた、リアルな使い勝手を重視する。Windows以前からパソコンを使いはじめ、デジタル機器や家電の動向を追い続けている。商品を買うときに比較検討しているときが至福。

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