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マツダ独自の安全技術を探る——話題のサポカー制度への取り組み [PR]

  • クルマで走る歓びを探して 第1回
  • 2017年8月8日

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 マツダの進化が止まらない。日本国内で販売するほぼすべての新世代商品を対象に、先進安全技術(「i-ACTIVSENSE」)の標準装備化を2017年度中に行うというのだ。マツダの従業員数は約2万1千人で、国内の自動車業界の中では規模が小さいが、「走る歓び」と「優れた環境安全性能」を掲げ、独自の技術を生み出してきた。その根本には何があるのか探った。

 「誰でも事故を起こす可能性がある。そこをまず認識してほしいのです」。そう話すのは、マツダの商品本部副本部長の猿渡健一郎氏(52)。「性別・年齢にかかわらず事故のリスクはある。誰でも起こし得るヒューマンエラーが要因です。ドライバーに危険な思いをさせず、ヒューマンエラーを低減するのがマツダの思いです」と語る。

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商品本部副本部長 猿渡健一郎氏

 猿渡氏が述べたように、同社が考える安全戦略の根本には「ハインリッヒの法則」がある。いわゆる「ヒヤリ・ハット」をなくせば、軽微な事故も、さらには重大な事故も無くすことができるという考えだ。例えば、車線変更をするときに斜め後方から接近する車を見落とし、その車にクラクションを鳴らされてようやく危険に気がつくというヒヤリ・ハット体験を、みなさんも一度は経験されているのではないだろうか。そういった運転手の「まさか」に着目し、いざというときの事故回避ではなく、ヒヤリ・ハットの撲滅から事故を防止しようという取り組みだ。

 さらに、「人間中心の設計」の考え方が、彼らの安全戦略をマツダならではの独自路線へ導く。リラックスして自然に足を伸ばした位置にペダルを配置し、かかとの位置がずれないようにオルガン式のペダルを導入。車の基本骨格を根本から見直すことにより、運転者が疲れにくく運転に集中できるドライビングポジションを実現している。簡単に思えるかもしれないが、タイヤの位置からエンジンの位置まで左右するこのペダルの配置は、機動的なマツダの物づくり部隊でしか実現しえないといえるかもしれない。実際、このペダル位置が異なる新旧モデルでの死傷事故件数を集計したところ、アクセルとブレーキの踏み間違い事故件数は86%も減少したという。

 いま、国も安全な車社会の実現に向けて真剣に取り組み始めている。その動きの一つが、「安全運転サポート車(セーフティ・サポートカー)」(略称:サポカー)の認定制度だ。国土交通省と経済産業省などは2017年から、自動ブレーキが搭載されていることを第一条件としたサポカー認定制度の普及・啓発に取り組んでいる。

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セーフティ・サポートカー 略してサポカーのロゴマーク

 自動ブレーキに加え、ペダル踏み間違い時加速抑制装置も備えたのは「サポカーS」と呼ばれる。「S」にはシニア、シルバー、セーフティといった意味が込められている。またサポカーSは、搭載技術によって三つの区分に分けられる。その三つの区分について簡単に説明しよう。

 まずは、作動速度時速30キロ以下の低速自動ブレーキ(対車両)の「ベーシック」と、作動速度の条件がない「ベーシック+」。さらに「ワイド」には、自動ブレーキシステムの対象が車両に加え、対人も含まれ、また車線逸脱警報や先進ライト機能も装備されている。

 サポカー制度が作られた背景の一つには、75歳以上の運転免許保有者数の増加とともに、75歳以上の高齢運転者による交通死亡事故の割合が増加していることにある。警察庁によると、死亡事故数は過去10年間で6165件(05年)から3585件(15年)と激減している一方、75歳以上の高齢運転者による死亡事故件数の割合は7.4%(05年)から12.8%(15年)と増加傾向をたどる。また、11~15年の5年間で、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる死亡事故は226件発生し、そのうち75歳以上による事故が109件で全体の約半数を占めている。

 これまでにも言われてきた運転未習熟な若年による事故に加え、こうした高齢運転者による事故に対応していくためには、自動車免許の自主返納だけでなく、車の技術による解決を考える必要がある。こうしてサポカー制度が生まれたのだ。

 まだ始まったばかりの制度だが、全グレードで「ワイド」に該当するCX-3を始め、CX-5やアテンザなど、続々とサポカーSに該当していく見通しだ。同社がもともと取り組んできた、さまざまな運転環境でドライバーの認知・判断・操作をサポートして事故のリスクを抑える安全技術「i-ACTIVSENSE」という先駆的な取り組みが、国が推奨する新しい自動車のコンセプトに合致した結果と言えるのではないだろうか。

マツダの安全技術を動画で解説中!くわしくはこちら »

次回は8/17(木)掲載予定です。具体的な技術について詳報いたします。

※本文中に登場する安全技術は、ドライバーの安全運転を前提としたシステムであり、事故被害や運転負荷の軽減を目的としています。したがって、各機能には限界がありますので過信せず、安全運転を心がけてください。速度や道路状況、天候状況、対象物などの条件によっては適切に作動しない場合があります。詳しくは、Webもしくは店頭でご確認ください。

マツダCX-3、CX-5、ATENZAは、対歩行者自動ブレーキ(A-SCBS)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(AT誤発進抑制制御【前進時】)、車線逸脱警報システム(LDWS)、先進ライト(ALH/HBC)の四つの技術を標準装備し、国が推奨する「安全運転サポート車」(Ver.1.0)セーフティ・サポートカーSの“ワイド”に該当しています。