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無形文化遺産ベルギービールが100種類超 ベルギービールウィークエンド横浜で開催

  • &TRAVEL編集部
  • 2017年5月19日

ブリュッセルの「ベルギービールウィークエンド」
(c) Milo Profi

 今まで味わったことのないビールと絶品おつまみで、初夏の風にあたりながら、大人な週末を過ごしませんか? 100種類以上のベルギー産のビールを、伝統料理やその文化に触れながら楽しめる「ベルギービールウィークエンド2017 横浜」が5月21日まで、横浜・山下公園で開かれている。ベルギーは、人口1000万人と小さな国ながら、1500種類以上のビールが造られる「ビール王国」。2016年には「ベルギーのビール文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され、注目もますます高まる中、このイベントは多様性と独自性が光る無形文化遺産を飲んで学べる絶好の機会。9月中旬までの間、大阪、金沢、東京など各地で開催される。

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世界遺産の広場グランプラスで開かれるベルギーの「ベルギービールウィークエンド」
(c) Milo Profi

 「ベルギービールウィークエンド」(BBW)は1999年、ベルギーの首都ブリュッセルにある世界遺産の広場「グランプラス」で始まり、毎年9月の第1週末に開催されている。日本では2010年に始まり、今年で8回目。年々開催都市を増やし、2016年は8都市50日間で約16万5000人が来場した。色も味も香りも製造方法もそれぞれ違う100種類以上のビールが11タイプに分類され、それらを飲み比べられることはもちろん、フリッツ(フライドポテト)、ブーレット(ミートボール)といったベルギーの伝統料理とのペアリング、本場ベルギーのスタイルを取り入れた、屋外での立ち飲み形式もBBWの魅力になっている。

料理のペアリングもベルギービールの魅力の一つ
(c) Kris Jacobs

 他のフェスティバルより女性の来場者が多く、約6割が20~30代と若いのも特徴という。ベルギービール広報センターの佐藤ひとみさんは「ビールは男性が好む飲み物というイメージがありますが、ベルギービールは女性が多いと言われる。『こだわりのある場所でおしゃれに飲みたい』という新しい世代が新しい飲み方を求めてきているのではないか」と分析する。

そもそもベルギービールって?「飲む」無形文化遺産の秘密

 トラピスト会の厳格な規則に従い、修道院で造られている「トラピスト・ビール」、ブリュッセル近郊だけに生息する空気中の野生酵母を自然発酵させて造る「ランビック・ビール」、果実を使った「フルーツ・ビール」……。

 ベルギービールの最大の特徴は、その種類の豊富さと多様性。味、香り、色、アルコール度数……。醸造法や原料の組み合わせもまちまちで、一つとして同じものはない。九州の約7割の大きさの国土で、約200のビール醸造所、約1500種類がビールが造られている。「あまりに多種多様すぎて、長年、分類するのが学問的に難しかったと言われるほど」(佐藤さん)。醸造方法でみても、国内消費の約7割を占める下面発酵(ピルスナー)、昔ながらの製造法の上面発酵や自然発酵など産地によって様々。原料も一般的な大麦のほか、コリアンダーやシナモンといったスパイスやハーブ、イチゴやサクランボなど果実を使ったものも多い。醸造所も、修道院や家族経営など小規模なものが多く、長年にわたりその職人技術が継承された。

アントワープの醸造所
(c)www.milo-profi.be

 各銘柄ごとに、いちばんおいしく飲めるように作られた専用のグラスがあるのもユニークだ。各醸造所が独自に設計、制作し、グラスの形状や材質、厚み、デザインなど工夫を凝らす。コレクションしたくなる豊富さで、本場ではビールとセットで売られているという。

 多様性を生んだ背景には、地理的、歴史的な理由もある。ヨーロッパのほぼ中央に位置するベルギーは、フランスからワイン文化、ドイツからはビールの製法を厳格に定めた「純粋令」に沿った醸造技術が伝った。ワイン造りに必要なブドウの栽培に適さない土地だったことでビール造りが進み、中世に修道院で醸造されるようになってから、それまで家庭で造られていたビールが職人芸として発展していった。貿易の主要拠点だったブリュージュには外国からスパイスやハーブが持ち込まれ、独自性のあるビールも次々と生まれた。また、フランス、ドイツの大国に囲まれ、二つの民族、三つの公用語があり、複数の地方自治政府を持つ国であるがゆえ、多様性のある考え方、文化が発達したと言われる。その中で、ユネスコの無形文化遺産登録を目指し、全地方政府が協力して取り組んできたという。佐藤さんは「ベルギービールは、民族を超えた国民のアイデンティティーになっている」と話す。

ベルギービール「アウグスティン」
(c)TCoussement

日本でも増える輸入量

 日本でも、年々輸入量が増え、バラエティーも富んできている。ベルギービアバーの老舗で、1986年に日本で最初にベルギービール専門店を神田神保町にオープンさせた「ブラッセルズ」では、分類のバランスもよく、新旧織り交ぜたラインナップをそろえ、15醸造所のビールを扱う。広報担当の藤田孝一さんによると、常連にも新規客にも人気なのは「セゾンビール」の代表銘柄「セゾンデュポン」。創業者が店名に込めた「ベルギーにいくつもある広場のように誰にでも開かれ、思い思いに時間を過ごせるように」との願い通り、20歳代後半から40歳ぐらいまでを中心に幅広い層の客が訪れるという。

Brouwerij Roman Oudenaarde

ベルギービールを選ぶポイント「『なんでもいい』ではベルギービールがかわいそう」

 毎日行っても、飲みきれないほどの種類のビールがそろうBBW。どれを選んだらいいのか、悩んでしまいそうだ。そこで藤田さんに選び方のポイントを聞いた。「『なんでもいい』ではベルギービールがかわいそうです。種類が多く、多少の知識があれば、もっと楽しくなりますが、店ではスタッフに聞くのが一番。BBWはカテゴリーもわかりやすく、ビールの詳細が書いてあるガイドも配られているので、参考にできます。興味を持って、意識して飲んでもらいたいですね」

  

 ベルギービールの文化や歴史、ビールにまつわる知識や秘話、それに携わる人々の思い。それをほんの少し知るだけで、「まずは一杯」がよりおいしく感じられるかもしれない。無形文化遺産の「味」をあなたも楽しんでみませんか。

     ◇

【ベルギービールウィークエンド2017】
横浜:山下公園 5月18日 (木)~ 5月21日 (日) (4日間)
大阪:新梅田シティ ワンダースクエア 5月24日 (水)~ 28日 (日)(5日間)
金沢:いしかわ四高記念公園 6月8日 (木)~ 11日 (日) (4日間)
札幌:大通公園 8丁目 6月24日 (土)~ 7月2日 (日)(9日間)
仙台:勾当台公園 7月27日 (木)~ 30日 (日)(4日間)
神戸:メリケンパーク 8月30日 (水)~ 9月3日 (日)(5日間)
東京:六本木ヒルズアリーナ 9月14日 (木)~ 18日 (月祝) (5日間)

チケット:スターターセット(オリジナルグラス1個、飲食用コイン11枚)3100円(税込み)。※コイン1枚は210円分。各ビール販売テントに、必要コインの枚数が書かれている。

公式サイト:https://www.belgianbeerweekend.jp/2017/ja

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