沿線ぶらり女子旅

桜坂詣でとレトロな商店街散歩、そしてエスニック料理 東急池上線

  • 石川台~久が原
  • 2017年7月12日

 東急池上線の「石川台」駅から「久が原」駅までの地域には、どこか昭和を感じさせる雰囲気の商店街も、高級住宅街の代名詞となっている田園調布もあり、街はいろいろな顔を見せてくれます。そして、歌で有名な「桜坂」があるのもこのエリアです。見どころたくさんの沿線たびをお届けします。

丘陵地にある多摩川台公園を道路側に降りて見上げると、木漏れ日とあじさい、新緑の初夏ならではのコラボレーションを楽しめる

「石川台駅前商店街」を散策、450年以上の歴史を持つ「雪ヶ谷八幡神社」へ

昭和を感じさせる「石川台駅前商店街(グリーンロード)」。歩いていると、幼い頃に見た商店街の光景とリンクして、懐かしい気分になる

 東急池上線「石川台」駅周辺には、二つの商店街があります。一つは駅の北側に続く「石川台希望ケ丘商店街」で、肉屋、豆腐屋などが並んでいる商店街です。もう一つは、駅の南側にあるグリーンロードと呼ばれている「石川台駅前商店街」。駅前商店街を散策しました。

小高い丘の上にある「雪ヶ谷八幡神社」。緑に囲まれた境内はベンチもあり、涼を取ることができる

 静かで落ち着きがあり、レトロな雰囲気の喫茶店や本屋などが点在しています。しばらく歩くと、左手に「雪ヶ谷八幡神社」が見えてきました。石段をあがり、境内を見渡すと思いのほか広い神社で、木々の木陰が涼しく、ベンチでのんびりと語らうカップルの姿も見かけました。この神社は450年以上の歴史があり、毎年、「大祓(おおはらえ)」という神事が行われます。心身の罪や穢(けがれ)を「形代(かたしろ)」に移して祓い、東京湾上に形代を流します。形代には人形と車形があり、愛車の穢れを移し、安全を祈願することもできます。「石川台」駅を訪れたら、この神社に立ち寄って開運を祈願したいですね。

福山雅治のヒット曲『桜坂』で有名な桜坂を偶然発見する

桜橋から「桜坂」を眺めると、眩しいほどの緑を望める。桜が開花するシーズンに再訪したくなった

 雪ヶ谷八幡神社で参拝を済ませ、木陰で涼んだ後、再び東急池上線に乗って、2駅先の「御嶽山」駅で下車。ここから徒歩約20分かけて、「多摩川丸子橋緑地」を目指しました。土地勘がないため、グーグルマップが示す道をひたすら歩いていったのですが、しばらく歩くと、街並みがガラリと変わっていることに気づきました。これまでの庶民的な雰囲気の街並みがいつの間にか高級住宅街に変わっていたのです。電信柱で住所を確認するとそこには「田園調布」とあり納得です。

 立ち並ぶ豪邸を眺めながら、さらに歩みを進めていくと、旧中原街道にある木製の標識に「桜坂」の2文字が!

 桜坂は福山雅治のヒット曲で有名な場所です。さっそくベストビューポイントだと言われている「桜橋」へ。橋の上から桜坂を見渡すと、桜の葉の緑が目にやさしく、初夏の美しい景色を眺めることができました。桜が咲いていないこの時期でも、車を降りて、桜坂の景色を筆者と同じように眺めている人が何人かいて、『桜坂』というヒット曲が人々に与えたイメージのすばらしさを感じました。

多摩川を渡る風を感じながら思いにふけりたい「多摩川丸子橋緑地」

目の前を何も遮るものがなく開放的な気分になれる「多摩川丸子橋緑地」。丸子橋や東海道新幹線の往来、多摩川を眺めながら、のんびりと過ごしたい

 桜坂を堪能した後、7分ほど歩くと、「多摩川丸子橋緑地」に到着。この日は汗ばむような陽気でしたが、多摩川沿いを歩いていると、川を渡る涼しい風が吹き抜けていき、心地良かったです。北側を見ると、アーチ型が美しいスカイブルーの丸子橋が見え、南側に目を向けると、東海道新幹線が往来する姿も見ることができます。レジャーシートを持ってきて、多摩川の土手に座り、休憩するのもいいかもしれませんね。「多摩川丸子橋緑地」はしばらくたたずんでいるだけで気分をリフレッシュできる場所でした。

色とりどりのあじさいが咲き乱れる「多摩川台公園」

多摩川台公園のあじさい。ブルー、ピンクなど色とりどりのあじさいを眺めていると、憂鬱な梅雨の季節も“いいものだ”と思えてくる

 続いて「多摩川丸子橋緑地」から徒歩約3分の「多摩川台公園」へと向かいました。この公園は多摩川沿いの約750メートルにわたる公園です。6月はあじさい園のあじさいが見頃を迎えており、ピンク、ホワイト、ブルー、パープルの約3000株のあじさいが華麗に咲き乱れていました。

 あじさいの中を曲線の散策路が続いていて、風情があります。散策路沿いにベンチでは、年齢を問わずさまざまな人たちが休憩をしたり、あじさいを眺めながら会話を楽しんだりしていました。すれ違う際「こんにちは」と笑顔であいさつをしてくれる人もいて、とても親しみやすい公園だと感じました。この公園にはあじさい園以外にも「野草園」、「水生植物園」などがあり、四季折々の魅力を感じることができます。東急多摩川線「多摩川」駅からはすぐですので、散策に疲れたら、「多摩川」駅から電車に乗って旅を続けるのもありでしょう。

ボリューム満点なエスニック料理を堪能できる「ハヌマン 久が原店」

「ハヌマン 久が原店」のランチメニュー、ガパオセット(ドリンク付き)950円。盛り付けられたご飯は2人前はあったと思う。ボリューム満点で暑い季節にパワーアップできるエスニックなメニューがそろっている

 再び東急池上線に乗車し、「久が原」駅で下車。今回はたっぷりと歩き、空腹で倒れそうな勢いになっていたため、インドカレーやガパオ、パッタイなどのエスニック料理が食べられる「ハヌマン 久が原店」へと向かいました。暑い季節に食べるエスニック料理は格別。暑さで疲れた体に元気を与えることができます。店長さんに久が原店での人気メニューを伺ったところ「ガパオ」とのことで、ランチメニューのガパオセットをオーダー。

 約5分でサラダ、ドリンク(アイスチャイ)、スープ、ガパオが運ばれてきました。ガパオはお店によっては唐辛子がきいていて非常に辛いことがありますが、こちらのお店のガパオはほとんど辛さを感じず、ジューシーなひき肉とピーマンなどの野菜がたっぷりでボリューム満点。セットのスープはアジア風の春雨スープで生姜のきいたやさしいお味でした。これなら辛いのが苦手な人でも食べることができるでしょう。またディナーメニューの「パクチーサラダ」や「トムヤムとうふ」の写真もとってもおいしそうで、次回はディナータイムにも訪れてみたいと思いました。エスニック好きにはたまらないお店だと言えますよ。

散策しているうちに住みたくなってしまう魅力的な商店街のある「久が原」

昭和を感じさせる「久が原」駅の商店街の一角。よく整備された商店街ではあるが、点在するお店が昭和レトロな雰囲気

 お腹が満たされたところで、久が原の商店街をしばらく散策することに。「ハヌマン 久が原店」のあるライラック通り久が原 (久が原銀座商店街)を歩いてみると、オシャレでこぢんまりとしたパン屋や飲食店が点在していて、この街に住んだらきっと常連になるだろうと思えるお店をいくつも発見できました。

 しかし、久が原の商店街の魅力はこれだけではありません。商店街の一角には昭和を感じさせる焼き鳥屋、衣料品店などが並んでいて、どこか懐かしい雰囲気が漂っているのです。このように“今”と“レトロ”のどちらも味わえるのが久が原という街の魅力です。

疲れを癒やしにレトロな老舗銭湯「益の湯 」へ

老舗銭湯「益の湯」の看板。右上の看板も程よく色あせていて懐かしさを感じる。久が原駅周辺ではこのようなレトロな看板をよく目にする

 さて、散策の後は、60年の歴史を持つ老舗銭湯「益の湯」で汗を流すことにしました。この銭湯は天然温泉でお湯の色が黒いのが特徴。東京都内では一般的な黒湯ですが、じつは全国的には珍しいそうです。黒い色は、この場所がかつて海底であり、海草などが長い年月をかけて分解されて湯の成分になったためだと言われています。

 黒湯に浸かった後は、体が内側から温まり、肌もスベスベして、サッパリとした気分になりました。沿線たびの最後にその地域の銭湯に行って、旅疲れを内側から癒やすのは良いものですね。

日が落ちかけた「久が原」駅のホームに滑り込む東急池上線の車両。3両編成の電車で各駅の間隔も比較的短く、ひとりでプチ旅をするのにもってこいの沿線だ

 次回は「千鳥町」駅から街散策をスタートします!

(文・写真 ライター 木下あやみ)

<取材協力>

ハヌマン 久が原店
http://www.hanumanjapan.jp/

<アクセス・関連サイト>

雪ヶ谷八幡神社
東急池上線「石川台」駅下車、徒歩約2分
http://yukigaya.info/top.html

多摩川台公園
東急池上線「御嶽山」駅下車、徒歩約22分
大田区
http://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/park/tamagawadai.html

ライラック通り久が原 (久が原銀座商店街)
東急池上線「久が原」駅下車、徒歩約1分
http://www.lilac-ave.com/

益の湯
東急池上線「久が原」駅下車、徒歩約1分
大田区銭湯連合会
http://ota1010.com/explore/%E7%9B%8A%E3%81%AE%E6%B9%AF/

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