楽園ビーチ探訪

映画のロケ地としてブレーク、アンダマン海できらめくタイ・ピピ島

  • タイ・ピピ島
  • 2017年9月28日

今やピピ島の代名詞となっている、ピピ・レ島のマヤビーチの入り江

  • トンサイ・ベイのメインエリア。絶えず人が行き来しています

  • トンサイ・ベイの船着き場。無数のバンカーボートが停泊しています。ツアーではなくマヤビーチへ向かうなら、ボートのキャプテンに直接交渉もあり

  • レムトンビーチのジボラ。木々に埋もれるように、各ヴィラが点在しています

  • また食べたいジボラのパートンコー

  • ピピ・レ島のマヤビーチの混雑時は人、人、人。映画で描かれている風景とは、あれ? イメージが……

  • 断崖に囲まれたマヤビーチ。早朝は人が少なめですが、8時30分にはもうこんな状況

[PR]

 “アンダマン海に浮かぶ真珠”と称されるタイ・プーケット島。その島の沖には、真珠のネックレスがほどけたように、大粒のパールのように無垢(むく)な島々が点在しています。そのひとつが、今回ご紹介するピピ島です。

 プーケット島の南東約48キロ、六つの島々からなるピピ島。浸食しやすい石灰岩質のために、風雨や波によって削られ、ところどころに洞窟や裂け目が開いた、ユニークな形の島々です。六つの島のうち、メインとなるのは宿泊施設やレストランなどが集まり、滞在の拠点となるピピ・ドン島と、無人島ながら日帰りオプショナルツアーで人気のピピ・レ島です。

 ピピ島のゲートウェーとなるのは、ピピ・ドン島のトンサイ・ベイ。手ごろな食堂やオプショナルツアーの写真を並べる現地旅行会社、格安の宿などが狭い路地の両脇にひしめいています。どの店もド派手な看板を掲げているのは、アジアの離島ならではの風景。ツーリストは浮足立っていたり、少し旅疲れをしていたり。地元の人は押しの強い商売人もいれば、友達との会話の方に夢中の売り子もいて、いろんな人々がここに集まっています。荷物が満載の台車やバイクも行き交い、活気にあふれてはいますが、歩いて回れる程度のサイズなので、プーケット島ががぜん、シティービーチに思えてきます。

 そんなピピ・ドン島で静寂を求めるなら、フェリーもしくはロングテールボートでしかアプローチできない、北部のレムトンビーチへ。陸路がないため気軽に行けない分、訪れる人の数も限られています。ヤシ林に縁取られた白砂ビーチに沿って、数軒のステイ先があるのみ。うっそうとしげる木々がリゾートを目隠しし、プライベート感漂う滞在がかなえられます。

 そのひとつ、「ジボラ」というブティックリゾートに滞在しました。朝食にサーブされる紙袋入りのパートンコーが美味! いわゆる揚げパンで、タイの定番の朝食なのだそう。紙袋には卵料理などのホットディッシュのメニューが書かれ、そこからチョイスしてオーダーします。その場でフルーツを切り分けるスタンドも立ち、南の島気分をもり上げてくれます。朝食が充実したホテルは、えてして上質なことが多く、このリゾートにおいても当てはまっていました。

 ピピ島を一躍有名にしたのは、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』でしょう。ピピ・レ島のマヤビーチが、滝を飛び降りてたどり着く、秘密のコミューンがあるビーチとして描かれたのです。このビーチは切り立つ断崖に囲まれ、背後にはジャングル、緩やかな弧を描く白砂ビーチの先には翡翠(ひすい)色に光り輝く穏やかな入り江が広がっています。

 かねてからマヤビーチの美しさは評判でしたが、映画公開後は状況が激変。1日ツアーのゲストを満載したボートが何隻も、ひっきりなしに訪れるようになりました。人口密度としては、真夏の湘南くらいの混雑ぶり。それでも、ツアー客の多くは周遊ルートで立ち寄る程度なので、30分もたてば船に引き揚げ、去っていきます。押し寄せるボートの群れの合間には、ちょっとした静けさもあり、その瞬間、やはり変わらぬマヤビーチの美しさを垣間見ることができるのです。

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

古関千恵子(こせき・ちえこ)ビーチライター

リゾートやカルチャー、エコなどを切り口に、国内外の海にフォーカスした読み物や情報を発信する自称「ビーチライター」。ダイビング雑誌の編集者を経てフリーとなり、“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”を繰りかえすこと四半世紀以上。『世界のビーチ BEST100』(ダイヤモンド・ビッグ社)の企画・執筆、『奇跡のリゾート 星のや 竹富島』(河出書房新社)の共著のほか、ファッション誌(『Safari』『ELLE Japon』など)やウェブサイトに寄稿。http://www.world-beach-guide.com/では、日々ニュースを発信中。

今、あなたにオススメ(PR)

Pickup!