クルーズへの招待状

クルーズ船、夜の服装最新事情 あなたはお洒落派?それとも気楽派?

  • 文・上田寿美子
  • 2017年10月13日

クイーンエリザベスブラック&ホワイト舞踏会

  • クイーンエリザベスブラック&ホワイト舞踏会

  • クイーンエリザベス仮面舞踏会

 「服装が大変そうだからクルーズにはいかない」。もう、こんな考え方は古いかもしれません。なぜなら、いまや、クルーズの服装コンセプトも多種多様。乗客の好みに合わせてクルーズを選べる時代がやってきたからです。

 とはいっても、今もなお多くの日本人にとってクルーズのハードルを上げている一因に「服装」があることは事実で、特にフォーマルウェアが心配な人が多いようです。

 1970年代、80年代と比べ世界的にクルーズの服装は軽くなる傾向にありますが、残念ながら、まだ日本ではこの動向があまり知られていません。

 まず、クルーズでは、多くの客船が夜のドレスコードを出すという特徴があります。これは「今夕はこういった服を着てください」という案内が出るという意味で、毎日客室に配達される船内新聞のドレスコード欄に「今夜のドレスコード〇〇」と記載されています。ドレスコードには種類があり、日本では下記の3種類のドレスコードが一般的に知られています。

 ・フォーマル(男性:タキシード、スーツとネクタイなど、女性:イブニングドレス、カクテルドレスなど)
 ・インフォーマル(男性:上着とネクタイなど、女性:ワンピースなど)
 ・カジュアル(男性:襟付きシャツと長ズボンなど、女性:ブラウスとスカートなど)

 以上の3タイプが有名で、クルーズ会社や旅行会社のクルーズガイドやホームページには、各ドレスコードのイラスト入りのわかりやすい解説が出ている場合が多いので、参考にしてください。

 最近は、これに加え、
 ・スマートカジュアルまたはエレガントカジュアル(男性:ジャケットと長ズボン、ネクタイは任意など、女性:ワンピース、ブラウスとスカートなど、カジュアルとインフォーマルの中間くらいのイメージ)

 というドレスコードが台頭し、外国のクルーズ船では、スマートカジュアルとフォーマルの2種類だけというドレスコードの船も増えてきています。そして、世界の多くのクルーズ会社が、最近はフォーマルの回数を減らす傾向にあります。

 さらに、高級路線を掲げるクルーズ会社のアザマラクラブクルーズやオーシャニア・クルーズでは、フォーマルナイトは設けず連日エレガントカジュアル(またはカントリークラブカジュアル、服装内容はほぼ同じ)。ラグジュアリークルーズの代表格リージェント・セブンシーズ・クルーズでも16日間以下のクルーズではフォーマルナイトを設けずエレガントカジュアルのみで過ごせます。このようなクルーズは上質感がありながら正装が必要ない選択肢といえるでしょう。実は最近、高級志向のクルーズは、乗客の自由度を尊重することも優れたサービスの一つと考え、あえて、服装の縛りを緩くする船もありますので、タキシード着用率が高いクルーズ船ほど高級とは言いきれない時代となりました。

 一方、もちろんおしゃれを楽しむためにクルーズを選ぶ方もいるでしょう。

 そんな場合は、キュナード・ラインの客船がおすすめです。この会社は1840年、木造外輪船ブリタニア号で初の大西洋定期航路を開始したことに端を発する歴史と伝統があるので、今もなお客船の伝統を重んじた古式ゆかしい雰囲気が魅力です。同社の客船クイーン・エリザベス、クイーン・ヴィクトリア、クイーン・メリー2の船上では毎晩のように舞踏会が開かれます。そして、これらの客船のフォーマルナイトはタキシード・イブニングドレスの着用率が高く、船上では華やかな舞踏絵巻が繰り広げられます。

 ちなみに2014年に乗船したクイーン・エリザベスの120日間世界一周では、フォーマル33回、インフォーマル85回、カジュアルは2回でした。しかも、黒と白の服を着て踊る「ブラック&ホワイト舞踏会」、何か赤いものを身に着ける「バレンタイン舞踏会」、そして仮面舞踏会など服装にテーマを持たせた舞踏会も頻繁に開かれるので、夫婦で200kgの荷物を持って行きました。

 一方、フォーマルナイトでも男性はスーツとネクタイ、女性はよそ行きのワンピースやスーツを着ていれば、世界中の客船で食堂に入れてもらえないということはありませんので、手持ちのスーツや、ドレスも大いにご活用ください。

 ただし夜の服装ですので、カジュアルナイトでもショートパンツ、トレーニングウェアは避けたほうが無難です。

 現在は服装に関するコンセプトも様々なクルーズ船があるので、自身の好みに合わせたクルーズが選べる時代となってきました。おしゃれが好きな方も、そうでない方も是非クルーズにお出かけください。

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PROFILE

上田寿美子(うえだ・すみこ)

sumiko ueda

クルーズライター、クルーズジャーナリスト。日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。クルーズ旅行の楽しさを伝え続けて30年。外国客船の命名式に日本を代表するジャーナリストとして招かれるなど、世界的に活動するクルーズライター。旅行会社等のクルーズ講演も行う。著書に「豪華客船はお気に召すまま」(情報センター出版局)、「世界のロマンチッククルーズ」(弘済出版社)、「ゼロからわかる豪華客船で行くクルーズの旅」(産業編集センター)、「上田寿美子のクルーズ!万才」(クルーズトラベラーカンパニー)など。2013年からクルーズ・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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