アンディ・ウォーホルがお出迎え、チューリヒのアートホテルがおもしろい

  • 文 小川フミオ
  • 2018年1月10日

ホテルの裏庭にジャン・デュビュッフェ作「Tour aux Figures, Maitre Modele」(1968)

 スイス・チューリヒは人口40万人足らずの街だけれど、活気がある。ビジネスが郊外へと広がるにつれて、工場跡地などにイベントスペース、美術館、ホテルなどが登場しているのだ。

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 物価は安くないがクラブも多くて、若者が楽しめる街である。一方で、多少お金があるひとのためにも、おもしろいホテルが生まれている。

 そのひとつとして紹介するのが「ザ・ドルダーグランド」。19世紀にオープンした宿を、英国の建築家ノーマン・フォスター率いる「フォスター+パートナーズ」に依頼して大々的にリノベーション。2008年に新たなスタートを切っている。

昔のスタイルを残しているホテルの本館

 空港からクルマで20分。街の中心部からだとわずか6分というが、チューリヒ湖を見下ろす高台に、森に囲まれたように建つ。

 スパも人気が高いようで海外の女性誌などではよく取り上げられる。もうひとつ、ぼくが感心したのはアート。ホテル中にアート作品が飾られている。その数150という。

 レセプションでチェックインをする客を迎えてくれるのはアンディ・ウォーホルのシルクスクリーン。視線を床に移すとドゥエイン・ハンソンが手がけた、“疲れてひと休み”といった感じの等身大の人物彫刻「Traveller」が。そのユーモアがいきなりリラックスさせてくれる。

レセプションにあるドゥエイン・ハンソン「Traveller」(1985-87)

 有名どころではルネ・マグリット、マックス・エルンスト、サルバドール・ダリの作品も。村上隆の立体作品もいくつか飾られている。ホテルでは作品リストが入ったiPadを貸与してくれるので、ゴルフやスパの合間にホテル探検をする楽しみがある。

村上隆「Peaked Cap」(2002)がエレベーターホールにある

 日本でも「パークハイアット東京」や「グランドハイアット東京」などはアートを飾るホテルであるが、「ザ・ドルダーグランド」はより大規模。ホテルもいまは企画でゲストを呼ぶ時代なのだなあとつくづく。

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■Dolder Hotel AG
http://www.dolderhotelag.com/

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PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

小川フミオ

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。「&M」ではクルマの試乗記をおもに手がけていますが、グルメ、旅、ホテル、プロダクト、建築、インタビューなど仕事の分野は多岐にわたっています。クルマの仕事で海外も多いけれど高速と山道ばかり記憶に残るのが残念です……。

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