旅空子の日本列島「味」な旅

温暖な気候と豊かな海が育む歴史と美味 千葉・館山

  • 文・写真 中尾隆之
  • 2018年1月10日

館山城から見下ろす浦賀水道・館山湾の眺め

  • 岩にへばりつき、崖の観音と呼ばれる大福寺

  • 人気の新名物、豪勢な「館山炙り海鮮丼」

  • 渚の駅・なぎさ食堂のおしゃれなパスタ

  • 景観も温泉も食事もすばらしい休暇村館山

  • 規模の大きさに驚く戦争遺跡の赤山地下壕

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 房総半島南西端を占める館山は海洋性の温暖な気候や風光に恵まれた観光都市。浦賀水道や太平洋に臨んで、冬のうちに菜の花が咲き、1月にはポピー、ストック、キンギョソウなどの花々が早い春をうたう。

 暖かな気候風土のため、古代には国府が置かれ、中世には八犬伝でおなじみの里見氏が居を構え、近世には稲葉氏1万石の城下町となった。

 それらの歴史をしのばせるのが、717年に行基が崖面に安置した十一面観音が始まりという、崖に張り付いた舞台づくりの崖の観音と呼ばれる大福寺(0470-27-2247)や、一木造りの千手観音が源頼朝、足利、里見、徳川各氏の信仰を集めた那古山中腹の那古寺(0470-27-2444)、城山山頂に天守閣をかたどった建物の館山城(八犬伝博物館)やふもとに立つ館山市立博物館本館(0470-23-5212)など。それぞれからの眺望も素晴らしい。

 太平洋戦争中に海軍航空隊が置かれた要塞(ようさい)的な機能を担った大規模な地下壕(ごう)の赤山地下壕(0470-24-1911 豊津ホール)は、全長1.6㎞のうち250mのみ公開されているが、そのみごとさが体感できた。

 食事ならプレミアムご当地グルメを4つの食事処で共通展開する、特製三段どんぶり膳の「館山炙(あぶ)り海鮮丼」(1800円・食数限定)が話題で人気のメニューだ。その1軒のたてやま温泉・千里の風(0470-28-2211)で賞味。あぶり海鮮・刺し身・海鮮丼という豪勢で美味なランチだった。

 黒潮の海や温暖な大地からの恵み多い館山はよく知られた“食の町”。生きのいい魚介のすしをはじめ伊勢エビ、キンメダイ、アジ、サバ、イワシなどの海鮮料理の店が数多くある。1月2日からはいちご狩りも始まっている。

 それらの物産を買い求めるには、館山夕日桟橋たもとの”渚の駅”たてやまの海のマルシェ(0470-28-4926)で。朝採れの房総野菜や朝一番の漁から直送の新鮮魚介、地元で愛されてきた珍味や銘菓などが売られている。

 眼の慰めにはポピーの里・館山ファミリーパークや、南房パラダイスからハワイアンムードに変身のアロハガーデンたてやまなどがお薦めだ。

 泊まりは館山温泉郷、全室オーシャンビューの休暇村館山(0470-29-0211)など大小の宿は粒ぞろいである。

交通

・JR内房線館山駅下車
・東京駅八重洲南口から高速バス「房総なのはな号」で館山下車

問い合わせ

・館山市観光協会 0470-23-3000
・館山市商工観光課 0470-22-2544

※都道府県アンテナショップサイト「風土47」より転載。

※文中の施設名のリンク先は楽天トラベルの情報ページです。

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PROFILE

中尾隆之(なかお・たかゆき)ライター

nakao takayuki

高校教師、出版社を経てフリーの紀行文筆業。町並み、鉄道、温泉、味のコラム、エッセイ、ガイド文を新聞、雑誌等に執筆。著作は「町並み細見」「全国和菓子風土記」「日本の旅情60選」など多数。07年に全国銘菓「通」選手権・初代TVチャンピオン(テレビ東京系)。日本旅のペンクラブ代表・理事、北海道生まれ、早大卒。「風土47」でコラムを連載中。

風土47

fudo47

都道府県のアンテナショップの情報を集めたポータルサイト。全国的には知られていないけれど味も生産者の思いも一級品、そんな隠れた名品を紹介する「日本全国・逸品探訪」など様々な記事が掲載されている。

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