御朱印好きも注目! 幻想的な京都の青もみじライトアップ

  • 文・写真 こだまゆき
  • 2018年5月9日

 ライトアップというとクリスマス前後の冬というイメージがありますが、京都ではこれからのシーズン、ちょっとめずらしい「青もみじ」のライトアップを見ることができます。青もみじというのは、赤や黄に色づく前の鮮やかな緑の葉のこと。みずみずしい黄緑色が次第に濃い緑色になっていく数カ月は、桜と紅葉のハイシーズンに挟まれた穴場シーズンでもあります。比較的長い期間、梅雨の時期でも楽しめる青もみじ、ここ数年は観光客の人気を集めているようです。ひと足お先に、貴船神社と瑠璃光院(るりこういん)の青もみじライトアップを堪能してきました。

≫≫「日の光にも映える青もみじ」の写真はこちら

頭上に覆いかぶさってくるような青もみじが美しい貴船神社

貴船川のせせらぎを聞きながらする日没後の散策も良いもの

水と恋の宮、貴船神社

 鴨川の水源地に位置し、水をつかさどる神様をまつる貴船神社。本宮、結社、奥宮と三つの社が貴船川沿いに鎮座し、約3000本のもみじに包まれる森の中にあります。かつては貴船を“気生根”と書くこともあり、これは気力が生じる根源の地という意味をもつことから、気力回復のご利益もあるそう。そんな貴船神社のライトアップの目玉はなんといっても本宮へと続く約80段の石段参道。両脇に立つ朱塗りの灯籠(とうろう)と、若々しい黄緑色のもみじとのコントラストに目を奪われます。

本宮から歩いて10分の結社には、縁結びのお願い事が書かれた“結び文”がたくさん

 ここ貴船神社は、恋多き歌人・和泉式部が、心変わりしてしまった夫との復縁を祈願しに訪れた場所で、古くから縁結びの神社として知られています。“蛍が舞う”と歌にあることから、和泉式部は夜に参拝したとよみとれます。「貴船は京の奥座敷と言われ、洛中(らくちゅう)からだいぶ離れたところ。そんな場所に、しかも蛍が舞う時間に宮廷の歌人が訪れているとはなかなか興味深いもの。おひとりだったのか、お供の人がいたのか? そんなことを考えるとロマンがありますよね」。お話をうかがった権禰宜(ごんねぎ)の高井大輔さんはそう話します。

奥宮は貴船神社創建の地。本殿の真下に龍穴(りゅうけつ)と呼ばれる穴があるそうです

清らかな空気が感じられる参道を、朱色の灯籠に導かれるように歩きます

 貴船神社には「水占みくじ」というちょっと変わったおみくじがあるのをご存じですか? 本宮社殿前に湧き出る御神水にそっと浮かべると、何も書かれていない部分に文字が浮き出てくるのです。水の神様をまつる神社ならではの神秘的なおみくじ。印刷されているQRコードにアクセスすれば4カ国語対応の映像と音声が見られる仕掛けから、外国人観光客の多さも想像できます。

200円を納めて「水占」と書かれた名物おみくじを体験

水に浮かべると文字が浮き出てきて……結果は中吉でした

 ところで京都の夏の風物詩といえば川床。京都市街の鴨川とともに、ここ貴船も川床で京料理を楽しめることで知られています。とりわけ貴船の川床は手が届きそうなほど川に近いことで有名。今年も5月1日から川床がスタートしています。

本殿の青もみじもライトアップ

月がいい位置に出てくれました

 みずみずしい新緑の美しさが際立つ貴船神社の青もみじライトアップは、日にち限定で夕暮れから夜8時まで開催されます。今年は残すところ5月12日(土)、13日(日)、20日(日)、26日(土)、27日(日)の5日間。日中とはまた違った幻想的な雰囲気が楽しめます。

特別に「青もみじ&水」の印が押された貴船神社の御朱印をいただきました

瑠璃光院、新緑シーズン初のライトアップ

 お次は貴船神社から車で30分ほどの瑠璃光院。ふだんは非公開で、毎年春と秋にのみ特別公開されるお寺です(2018年春の拝観は6月15日まで)。真っ赤に色づくもみじが美しく、近年はSNSで人気に火がつき、秋のもみじの時季は4時間待ちの行列もできるほど。その瑠璃光院で今年初めて、新緑の青もみじシーズンにライトアップを実施します。

瑠璃光院夜の特別拝観は、10日間のみの実施で1日150人限定

 瑠璃光院も、山門をくぐって緩やかに登っていく参道脇の青もみじが圧巻です。数寄屋造りの書院からは、浄土の世界を表すという「瑠璃の庭」が一望できます。庭は青々とした苔(こけ)のじゅうたんになっていて、朝露にぬれたり雨が上がったりした時には、その苔一面に水滴がつき、庭全体が青白く瑠璃色に輝くのだそう。別名“紺瑠璃”とも呼ばれるその色は、極楽浄土を飾る貴重な色とされています。

書院内の屛風や掛け軸は、特別拝観にあわせて飾るのだとか。この日は尺八と琴の演奏も

書院2階からの眺めは巨大スクリーンの映像を見ているかのよう

 ライトアップ期間中は今回のように、不定期で演奏があるとのこと。書院の縁側に腰をおろして、和楽器の音色を聞きながらの夜の“瑠璃の庭”を見つめていると、時が止まったかのような穏やかな気持ちになりました。「2階からの景色もまた違った趣がありますので、どうぞ」と言われ、上がってみるとこれまたびっくり。部屋の窓際に置かれた写経用の机に、青もみじのライトアップが映り込んでいるのです。比叡山のふもとにひろがり、貴族や武士が愛する保養地だった「八瀬」の地にたたずむ名刹(めいさつ)ならではの、ぜいたくなひとときでした。

ケーブル八瀬駅横にひろがる散歩道「八瀬もみじの小径(こみち)」もライトアップ。瑠璃光院からは歩いて5分ほど

ケーブル八瀬駅から乗車時間9分でケーブル比叡駅へ。ここから眺める京都盆地の夜景も格別です

◎「そうだ 京都、行こう。」古都京都の青もみじ&御朱印めぐり
http://souda-kyoto.jp/travelplan/early-summer_sp/index.html
JR東海のPRキャンペーン「そうだ 京都、行こう。」に、「青もみじ&御朱印めぐり」プランが登場しました。「京阪電車・叡山電車1dayチケット(特別版)」、「京都地下鉄・嵐電1dayチケット」、プラン申込者限定の「特別御朱印授与券(2枚)」の特典付き。御朱印授与の対象は10寺社(貴船神社、神護寺、北野天満宮、下鴨神社、河合神社、常寂光寺、法厳院、曼殊院門跡、東寺、東福寺)。お好きな2カ所で限定御朱印を受け取ることができます。

◎京都洛北八瀬もみじの小径(こみち)ライトアップと瑠璃光院夜の特別拝観
http://souda-kyoto.jp/travelplan/rurikoin_yase_sp/index.html
5月、6月に1日150名、期間合計1500名限定で初開催となる瑠璃光院夜の特別拝観。“瑠璃の庭”の青もみじがライトアップされる事前予約が必要な貸し切りプランです。周辺の「八瀬もみじの小径」や、標高差561m(約1.3km)を9分間で結ぶ叡山ケーブルの「ケーブル八瀬駅」、「ケーブル比叡駅」も初の青もみじライトアップを実施します。

[PR]

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

こだまゆき

こだまゆき

フリーライター。知らない土地での朝食がなによりも楽しみなフォト派のライター。iPhoneで撮るのも一眼レフで撮るのもどちらも好き。自由で気ままな女性ならではの目線で旅のレポートをお伝えしています。執筆業は旅関連の他、ガジェット、雑誌コラム、インタビューなど。趣味は顔ハメパネル。

今、あなたにオススメ

Pickup!