10代のあどけなさと輝き 「舞妓と町家」

写真

 一枚の絵はがきをきっかけに京町家と京都五花街(かがい)の一つ宮川町の舞妓(まいこ)・ふく朋さんを1年間にわたって撮影した写真家の鬼界順さん。 ステンドグラスの前、だらり帯が美しい立ち姿、大堀造りの和室で提灯(ちょうちん)のぼんやりとした灯かりに浮かびあがるつややかな座り姿。京都指定文化財の長江家住宅・袋屋のおくどさん(かまど)や井戸の前であどけない表情を見せる普段着の着物姿(からげ)も収められています。
 「舞妓と町家という二つの文化が調和した光景を見てほしい」と語る鬼界さん。日本人の「和ごごろ」に触れる作品から一部を紹介します。

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    PROFILE

    鬼界順(きかい・じゅん)

    京都府在住。15年間、地元関西を中心とした旅行ガイドブックの取材・執筆・撮影業務を担当。イタリアへの撮影旅行をかさね、ギャラリーやレストラン、カフェなど多様なスペースでの個展を開催。近年はアートイベントへの出展や撮影会の企画や指導など、活動的にこなす。2010年にはイタリア写真集『Sicilia』2014年には『Mistero』を出版。京舞妓をモチーフにした電子書籍(amazon/Kindle)も販売中

    BOOK

    舞妓と町家 鬼界順 写真集

    舞妓と町家 鬼界順 写真集
    (iBooksアイカラー)鬼界順(著,写真)

    『舞妓と町家』は、写真家・鬼界順が2015年から1年間にわたり撮影した、京町家を舞台にした舞妓・ふく朋さんの姿を収録したものです。なかでも見どころは本書中盤の“おくどさん”で知られる長江家でのシーン。“からげ”(水化粧を施していない素顔、カジュアルな着物姿)のあどけなさの残る舞妓さんの姿や、舞姿・立ち居振る舞いの美しさは、どこか遠くへ、なにか大切なものを置き去りにしてしまった日本人である私たちの心を揺さぶることでしょう。そしていくつかの町家を軸に、フィナーレの舞台は教会へ。光まばゆいステンドグラスのシーン。十字架を手に、祈りをささげる舞妓さんの純真な姿は、天使や聖女といった、西洋的なシンボルもよく似合います。これまでの「舞妓写真」というカテゴリーを超えた、日本人の「和ごころ」を呼び覚ます数々のシーンを1冊にまとめたのが本書です

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