リノベーション・スタイル

<138>旧甲州街道沿いの空き家を「住まい+コーヒー専門店」に

  • 文 石井健
  • 2016年11月16日

  [Kettle]
 おおたはらさん夫婦(夫50代、妻40代)
 東京都府中市 築64年

    ◇

 近年、空き家問題がたびたび話題にあがりますが、誰も住んでいない家をゲストハウスにしたり、コミュニティーカフェにしたり、さまざまな用途で活用している若者がたくさんいます。加えて、社会全体が兼業や副業を促す方向に動いている今、会社員でも家で何かできないか模索する人が増えています。そういった意味で、これからは「住まい+α」がスタンダードになる予感がします。

 おおたはらさんご夫婦の家は、まさにその「住まい+α」の好例。お二人はもともと下北沢でスペシャルティコーヒー専門店を営業していましたが、「場所にこだわらず、いいと思う物件でお店をやりたい」と、新たな場所を探していました。そんなときに見つけたのが、今のお店がある賃貸物件です。

 交通量の多い旧甲州街道沿いにある築60年ほどの和風の戸建て住宅で、もともとはオーナーのご両親が住んでおり、1階部分がお父様の営む建材店でした。1階は自由に改装OK、2階部分はフルリノベーションされた住居という条件で貸し出されていた戸建てで、お二人にとっては旧甲州街道沿いにあるため、コーヒー店を営むには好都合でした。2階は手を入れられませんが、1階は自由。凝った造作の木製建具やチェッカー床など、既存の空間を生かしつつ、自分たちの手で改装していました。

 オーナーご夫婦も「両親のこの家に対する思いを受け継いでもらいたい、と思っていたのでうれしい」とご満足。こんな風に誰も住まなくなった戸建ても、店舗利用OK、リノベーションOKな物件として貸し出せば、新たな空間として生まれ変わります。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)「ブルースタジオ」執行役員

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1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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