リノベーション・スタイル

<139>仕事と子育てを両立する、都心の“職住隣接”スタイル

  • 文 石井健
  • 2016年11月30日

 [felice]
 Mさん一家(夫48歳・妻48歳・長女12歳・長男8歳)
 東京都目黒区 築17年/123.93m²

    ◇

 仕事と子育ての両立は多くの人の課題だと思いますが、最近はインターネットの普及とともに自宅にワークスペースを造る人が増えています。仕事、子育て、暮らしの関係性はますます強くなってきているといえるでしょう。そんな中、SOHOの家を選ぶ人も確実に増加傾向にあります。

 デザイナーのMさんご夫婦もSOHOの戸建てを選んだ一組。仕事柄クライアントとの打ち合わせがあるので事務所が必須で、場所も目黒や渋谷など都心部を希望していました。お子さんが2人いるので、理想は1階が事務所で、2階以上が住居の“職住隣接”。とはいえ高額なエリアなのでなかなか手頃な物件が見つからず、ほとんど諦めていたときにこの物件を見つました。前の居住者は建築家の方で、1階を建築事務所に、2階、3階を住居として使っていたので、まさにMさんご夫婦が目指していた暮らし方です。

 生活スタイルが似ていたので、それほど大きく変えていません。1階は駐車場スペースだった場所をモルタルの広い玄関にし、正面のドアを開けると事務所に、右側の階段を上るとプライベートスペースへ入るようにしました。事務所は壁をすべて取り払い、躯体(くたい)の鉄骨を出しました。

 2階に上がると、書斎兼打ち合わせスペースがあり、水回りを挟んで反対側に寝室があります。書斎には、もともとお持ちだったパシフィックファニチャーサービスの本棚を設置しました。LDKはすべて3階にまとめています。長方形の間取りを生かして中央に細長いキッチンを置き、階段側に子ども部屋、奥にリビングを配置。屋根裏があったのですが、一部天井を開けてトップライトを造り、自然光を取り入れました。屋根裏はロフトのようにして、収納スペースにしています。天井が高くなったので、光あふれる開放的な空間になりました。

 戸建ての場合はフロアで「仕事場」と「住まい」に分けやすく、場合によっては増築したり、離れを造ったりすることもできます。ちなみにちょうど今、Mさんご夫婦は、お子さんが大きくなったために改装中です。どんどん可能性が広がっていくのは、戸建てならではですね。

(*写真は、2006年のリノベーション完成時に撮影されたものです)

リノベーションの写真 つづきはこちら

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

写真

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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