リノベーション・スタイル

<142>築浅タワーマンション21階、夜景と水回り重視で再生

  • 文 石井健
  • 2017年1月25日

 [S邸]
 Sさん一家(夫37歳・妻39歳・長男0歳)
 港区 築10年/68.08m²/総工費 840万円

    ◇

 こちらはちょうど10年前に落成されたタワーマンション。東京では2000年代中盤頃から共用部が充実した高級タワーマンションがたくさん建てられましたが、こちらはその中の一つです。Sさんご夫婦はここからの夜景を見て一目ぼれ。出産を控えていたこともあり、すぐに購入してリノベーションをすることになりました。

 まだ新しいので大規模修繕は必要ありませんでしたが、壁の補修だけはどうしても必要でした。そして、「どうせ壁もやるのだったら、水まわりも……」と徐々に広がっていき、最終的には予算を見ながら部屋全体のバランスを調整していくことになりました。

 大きく変えたのは、サニタリースペースです。洗濯機、レンジオーブンなどはドイツ製の「ミーレ」を、お風呂は寝られる大きさのホーローの浴槽を使いたいとこのことで、すべてがうまく収まるよう放射状に配置しました。

 それに合わせて、スペースを無駄なく使うため、玄関からの通路も変えました。空間を斜めに横切る廊下の右側がサニタリールーム、左側がキッチンです。床はタイルで統一しました。

 一方、ダイニングやリビング、寝室は既存のものを生かしながら、足したり削ったりしてより使いやすくしています。クローゼットをひとつにまとめたり、真ん中の部屋を回遊できるようにしたり、視線を通りやすくしたり……。区画はそのままで、より居心地のよい空間を造りました。床は、床暖房のフローリングの上にカーペットを貼っています。床暖房が使えるので、コスト削減にもなっています。

 リビングの窓は21階の風景を十分に楽しめるようハイサッシに。「トム・ディクソン」の照明が空間のアクセントになっています。

 このように既存の設備を生かして予算を抑えつつ、より自分たちにあった住まいを作れるのは、築浅マンションのメリットですね。

リノベーションの写真 つづきはこちら

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

写真

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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