猫と暮らすインテリア

<6>フランスの猫と暮らす、モダンで懐かしい家 ~グリ

  • 写真 井上佐由紀 文 大橋史子
  • 2017年2月13日

[渡仲邸]
グリ 雄 3歳/シャルトリュー
渡仲容子さん(マーケティングディレクター)
東京都渋谷区/マンション 2LDK 90m²(メゾネット)

    ◇

 築約50年のメゾネットのマンションをリノベーションして、猫のグリと暮らすのは渡仲容子さんです。渡仲さんといっしょに暮らすパートナーは、家で仕事をすることも多いので、1階はワークスペース、2階はプライベートスペースと分けてリノベーションしました。暮らしにメリハリがつけられる今の住居スタイルは、理想だったと言います。ワークスペースから階段を上がると、仕切りや扉のない箱のような空間のプライベートスペースです。リビング、キッチン、ベッドルーム、インナーガーデンなどが広がります。

 グリは、階段を上り下りしたり、家中を自由に歩き回ったりして、この家にすっかりなじんでいます。

 リノベーションした家に6年前に引っ越しをし、そして、3年前にグリがやって来ました。

 「猫と暮らすことは考えていなかったのですが、縁がありました。たまたま、いつもの美容院に行ったら、『うちのお客さんのところで、シャルトリューの子猫が生まれた』と聞きました。そのことをパートナーに話したら、彼が『猫を飼うならシャルトリューに決めていた』と言うからびっくりして。それからトントン拍子に話が進み、グリをもらうことになったのです」

 シャルトリューはルーツがフランスの品種で、青みがかった灰色の被毛が特徴です。日本ではそれほどメジャーではないので、もらいたい人、もらって欲しい人の希望が、たまたま一致するのはレアなケースかもしれません。この取材を通して、毎回、猫と人の縁を感じますが、今回もやはり縁がありました。

 「名前のグリはフランス語で灰色という意味。被毛に色に合わせて名づけました。昔の犬や猫につけていた姿の特徴を表す、「クロ」や「シロ」のようなシンプルな名前がいなと思っていました」。

 リビングは、ソファを縦に二つ並べた長方形のスペース。火鉢をコーヒーテーブルとして使ったり、古い時計を飾ったりして、さりげなく古い道具が並んでいます。モダンなインテリアと古い道具がコーディネートされ、温かみのある懐かしい雰囲気を作っています。

 「日本の古い家具、道具、食器が好きで集めていました。欠けた器を修復する金継ぎが趣味でもあります。でも、骨董(こっとう)品を並べたような家ではなく、実用的で居心地よい雰囲気がいいなと思いました」。

 そんな中、窓際に設置した手作りのグリ用のキャットタワーを見つけました。古い道具といっしょにあっても、違和感はありません。グリもお気に入りで、よく利用しているそうです。

 グリがやって来て、癒やされることがありますかという質問には、渡仲さんはこんなふうに答えてくれました。

 「私は、動物に癒やしを求める接し方はあまりしませんね。猫も犬も、イルカも感情のある生き物なので、関係性は人間同士といっしょかなと思います。お互いに居心地良いと感じて、暮らすのがいいですね。さらに、飼い猫は人間が動物本能を取り上げているのだから、責任を持って最後まで面倒を見るべきだと思います。縁あってうちにやってきたグリとは、癒やし、癒やされるような対等な関係でいたいですね」

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>>猫と暮らすインテリア グリの家の写真はこちら

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PROFILE

井上佐由紀(いのうえ・さゆき)写真家

写真

1974年福岡県柳川市出身。東京都在住。写真家。九州産業大学芸術学部卒業。写真スタジオ、アシスタントを経て独立。現在はライフワークとして生まれたばかりの赤子の目を撮影しています。うどんとコーヒーがすき。
コレクション:フランス国立図書館、サンフランシスコ現代美術館
http://donko.inouesayuki.com/
http://inouesayuki.com/

大橋史子(ペンギン企画室)(おおはし・ふみこ)編集者・ライター

家事、料理、収納、インテリアなど暮らし周りを中心に、雑誌、本、webなどで活動中。人の人生や物語を聞くのが好き。
ペンギン企画室「40’s style」http://40s-style-magazine.com

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