リノベーション・スタイル

<146>「最近、リノベに求められるもの」がつまった部屋

  • 文 石井健
  • 2017年3月22日

 [ステラレジデンス高円寺]
 東京都杉並区 築22年/73.21m²/総工費 非公開

    ◇

 今回ご紹介するのは、ブルースタジオのリノベーション済み物件です。場所は杉並区の高円寺。環七沿いにある築21年のマンションで、70平米あります。近年、都心の新築マンションは価格高騰のため、狭くなる傾向がありますが、そんな中でこの広さは中古物件ならではです。

 そこで、最近の人たちが求める家を事細かに計算し、この物件をフルリノベーションすることになりました。この部屋を見ると、最近のリノベーション事情が浮かび上がってくるかと思います。

 まず挙げられるのは、やはり物件の広さでしょう。最近は70平米くらいの2LDK+大きなクローゼットという部屋が求められる傾向があります。仕事だけでなく、暮らし自体を楽しみたいという世相を反映してか、キッチンやLDKにも余裕があって、みんなで料理をして楽しめる場所を造りたい、という人が多いのです。

 そこでこちらの物件では、それぞれの部屋をゆったりとデザインすることにしました。まず、玄関。大きなシューズクローゼット、コート掛け、腰かけなどがあり、かなり広い空間です。ベビーカーの赤ちゃんや小さいお子さんがいてもストレスになりません。出がけや帰宅時にイライラしないので、豊かな気持ちになれるはず。それに、なんといっても玄関が広いと部屋全体が広く見えるメリットもあります。

 キッチンは広々としたⅡ型の対面式で、リビングにいる人と会話をしながら料理ができます。LDKと寝室は壁で仕切られていますが、波形と気泡の入ったデザインガラスの窓があり、寝室の窓の光もリビングに取り入れることができます。光や気配は感じられますが、プライベートは守れるガラスです。黒いドアは造作したもので、ナチュラルでベーシックな空間のアクセントになっています。

 寝室から洗面、お風呂、トイレなどの水まわりは、ウォークスルークローゼットを通って一直線でつながっています。こういった、ホテルライクでシンプルな生活動線も最近好まれる傾向があります。この主寝室のほかに、もうひとつ部屋があるので、子ども部屋にしてもいいですし、家で仕事をする人はワークスペースにすることもできます。

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 杉並区は保育園も多く、子育てもしやすい場所。新宿まで7分という都心にありながら、商店街や個性的なショップが多く集まっています。都心で働くご夫婦や、家で働くご夫婦、また小さなお子さんのいるご家族にフィットするように考えました。暮らしも仕事も子育ても楽しむ……そんな時代に求められる住まいを形にしてみましたが、いかがでしょうか?

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

写真

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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