リノベーション・スタイル

<147>築38年、壁を取り払い、光あふれるリビングに

  • 文 石井健
  • 2017年4月5日

 [H邸]
 Hさん一家(夫43歳、妻45歳、長男11歳、長女8歳)
 東京都世田谷区 築38年 ※リノベーション竣工時/118.17m²/総工費 2260万円(消費税込)

    ◇

 こちらの家は世田谷区の閑静な住宅街にある一戸建て。Hさん一家は一時期オーストラリアに住んでおり、帰国後も豊かな自然のある場所を求めて世田谷区の賃貸マンションに住んでいました。そんな中、そろそろ家を購入したいと思うようになり、中古物件を購入しリノベーションすることに。最初は区内のヴィンテージマンションを探されていましたが、管理費が高くなってしまうことがわかり、戸建に方向転換しました。

 そこで見つけたのが築38年のこちらの物件でした。擁壁に囲まれたガレージの上に2階建ての家が立つ物件でしたが、庭の木が伸び放題で1階はジメジメして暗く、さらに背の高いお二人にとっては天井が低いのがネックでした。

 そこで、まずは思い切って2階にあったバルコニーと1階の庭の木を撤去。さらに、3部屋に分かれていた1階の壁をすべて取り払い、一続きのリビングにしました。これで、今までの空間が嘘のように光あふれる明るいリビングに生まれ変わりました。さらに部屋が減ったので廊下もなくなり、その分パントリーなどの収納スペースにすることもできました。壁を撤去したので、補強のためにバッテンの筋交いを二カ所いれていますが、ちょうどいい空間のアクセントになっています。

 リビングの天井も少し高さをあげ、木のルーバーを取り付けています。天井との間に隙間があるので、ここにいろいろなものを引っ掛けることができるんです。天井を高くしたために出てきた黒い鉄骨はご主人が気に入り、そのまま生かすことに。ルーバーといい組み合わせになっています。

 庭があった場所にはウッドデッキを造り、リビングの延長として外を楽しめる空間を造りました。洗濯物を干したり、バーベキューパーティーをしたり、ハンモックでお昼寝をしたり……日常の中で自然を楽しむことができます。

 そして、特筆すべきは、「新しい風景」ができたこと。たまたま家の前にご神木があったのですが、奥さまの希望により、ご神木が見える位置に窓を造りました。こんなことができるのも戸建ならでは。壁に新しく窓を造ったことで、リビングから毎日木を眺めることができます。やはり、戸建のリベノーションには戸建ならではのよさがありますね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

写真

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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