インタビュー

コーネンキなんて、こわくない。横森理香さん(前編)

  • 2017年4月26日

横森理香さん(東京・渋谷区のシークレットロータスで)/撮影 鈴木愛子

  • 横森理香さん(東京・渋谷区のシークレットロータスで)/撮影 鈴木愛子

  • 『コーネンキなんてこわくない』横森理香・著(集英社)

 恋愛や生き方、食べるものに健康、妊娠・出産・子育てと、その時期ごとのリアルな体験をつづったエッセーが人気の横森理香さん。いよいよ「更年期」をテーマに、心身の不調をなんとかするため、体当たりで続けてきた取材が1冊の本『コーネンキなんてこわくない』に。……本当に怖くないのか、横森さんに話を聞きに行きました。

    ◇

――更年期の症状の有無や程度には個人差があると言いますが、横森さんの場合はいかがでしたか。

 プレ更年期というのか、「何かがおかしい」と変化を体で感じたのは早かったですよ。40代に入って早々に、夜寝ても1~2時間で目が覚めてしまう中途覚醒や、皮膚のかゆみ、イライラしやすいといったことが出てきました。でもこのときは、婦人科で女性ホルモン値検査をしても特に問題なく、何も処方されなくて。自然療法が好きなので、サプリやハーブなど自然療法的なもので乗り切っていました。

 それに加えて、生理周期が乱れてきたりと、ホルモンの変化が目に見えてきたのは数年後。もともと子宮筋腫持ちで月経過多、40代の後半は過長月経に悩まされました。1カ月に生理が2度来たり、期間も長くて毎日ずっと生理、みたいな。出血も大量なんですよ。ベッドに防水シートを敷いて寝て、それでも朝起きると殺人現場か!? というレベルになっていたりして。貧血のケアも不可欠で、ドイツ製の鉄分ドリンクを飲んだり、アロマを取り入れたり。急にひどい冷え症になったのもこの時期です。冷え取り整体に通ったりしました。

 ところが、ここまでも十分大変だったのに、「いよいよ本番」と思ってからが長くてツラいの。51歳になると、卵巣嚢腫(のうしゅ)が2度破裂して、右の卵巣を摘出しました。手術に向けて生理を止めるためにリュープリン(女性ホルモンの分泌を抑えるホルモン製剤)を1カ月に1本、計4回打ったのですが、リュープリンの副作用もあってか、この4カ月で一気に更年期障害の症状が出てしまったんです。肩が岩のようになるほどのひどい肩こりに、頭痛、手足のこわばり、指先のしびれ、そしてホットフラッシュ。冷え症が一転してひどい汗かきになり、夜中に二度も着替えるはめになったり、「NASAが開発したウンヌン……」といった涼感寝具なしでは眠れない人になってしまった(笑)。両極に振られて、苦労しました。

 手術後にはまた生理が来てしまったので、またリュープリンを打って、それでまた更年期の症状が出て……。子宮筋腫のある人はリュープリンでホルモンを抑えて筋腫の進行を抑えるのは効果的ではあるんですが、私は副作用による更年期症状が嫌で、リュープリンの治療をやめました。やがて数カ月後には、自然のホットフラッシュがやってきて、初夏だったこともありもっとひどい汗っかきになりました。

――肉体面だけでなく、気持ちの面でも大変な思いをする方が多いようですね。

 うつ状態になってしまって2年くらい外に出られなくなった人もいると、ドクターに聞きました。訳もなく不安になったり、物ごとを悪い方にしか考えられなくなったり、勘違いやもの忘れ、思い込みが激しくなったり。どれも更年期に現れやすい典型的な症状です。でも、その自覚がないまま思わぬ方向に自分自身が進んでしまうこともある。家族に八つ当たりしてしまい関係にヒビが入ったり、私自身、プレ更年期の頃はイライラに加えて夫ともけんかばかり、離婚も頭をよぎりました。職場でトラブルを招いてしまって仕事を辞めざるを得なくなった、なんていう話も聞きました。

――それまでの自分らしからぬ言動で、人生そのものが大きく変わってしまうこともあるのですね。

 体も心も激変する中、「もしかして更年期かも?」という自覚や疑いをまったく持たないのはキケンですよ。不眠や気分の落ち込みに対してだって、更年期のホルモンの乱れや加齢による衰えが影響している場合には、たとえば向精神薬とは違う対策が望ましいこともあるのだから。

 でもね、その“対策”って、実はたくさんあるの。私の場合は10年以上に及んだけれど、そのつらい時期を落ち込みすぎたり、悪循環に陥ったりしないで過ごせる方法や、むしろその時期だからこそ味わえる人生のだいご味みたいなものだってあるんです!

――それら身をもって体験した数々をまとめられたのが今度のご本。その中から、そして本には書かれていないことも含めて、“コーネンキ”を楽しく乗り切る秘訣(ひけつ)を次回詳しくご紹介します!

(文・野田まゆ)

    ◇

■横森理香(よこもり・りか) 作家・エッセイスト
1963年生まれ。多摩美術大学卒。現代女性をリアルに描いた小説と、女性を応援するエッセイに定評があり、『40代 大人女子のための“お年頃”読本』がベストセラーとなる。代表作『ぼぎちん バブル純愛物語』はバブル時代を描いた唯一の小説と評され、アメリカ、イギリス、ドイツ、アラブで翻訳出版されている。『ベリーダンス健康法』の講師としても活躍。近著に『人生を躍るように生きて行こう』がある。主宰するコミュニティサロン「シークレットロータス」でレッスンを行う。
公式ホームページhttp://yokomori-rika.net/

■『コーネンキなんてこわくない』(集英社)
もしかしてついに更年期?
心身の不調をなんとかすべく、よいといわれることに挑戦!! 婦人科チェック、アンチエイジング検査、グルテンフリー、空中ヨガ……アレコレ体験してわかった更年期を乗り越えるヒントがいっぱい。
読むだけで気持ちもUP!! 何か始めようと思える前向き実感エッセイ。1400円(税別)

>>本の紹介サイトはこちら

[PR]

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

今、あなたにオススメ(PR)

Pickup!