インタビュー

自分の「ゴキケン管理」が重要。横森理香さん(後編)

  • 2017年4月28日

  • 『コーネンキなんてこわくない』横森理香・著(集英社)

(横森さんインタビュー前編から続く)

――太極拳に空中ヨガ、補正下着など、さまざまなことにチャレンジなさっていますね。

 そう、でもね、大切なのはその前に婦人科に行ったこと。女性ホルモン値検査を受けたりして、自分の体が今どんな状態なのか把握しておくのは大事だから、本でも一番最初に紹介しています。たとえば私は、まなみ先生(麻布十番まなみウィメンズクリニック)に漢方薬では桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を勧められましたが、人によっては別のものが合うこともあるでしょうし、その人の体質に合う薬や漢方をきちんと専門医に教わって、初めて分かることは多々あります。

 スマホのヘルスケア機能を見ながらウォーキング生活を始めたのは、アンチエイジングで知られる和田秀樹先生のもとを訪ねたから。脳内ホルモンの分泌状況から、「アドレナリンの分泌をもう少し上げるために運動が必要」とのことで、普段ベリーダンスやヨガはやっていますが、もう少しアクティブなものを加えた方がよいと。実感としても、更年期の女性は体を動かした方がいいですよ。日頃から小1時間でも運動していると、肩や腰の症状が出なかったり軽くて済んだり、夜もよく眠れます。

 食べ物を通じて体の中から変えていくことも有効で、私はグルテンフリーにもチャレンジしました。これも、和田先生のところでアレルギー検査を受けた結果、卵白と小麦に中程度のアレルギーがあることが判明したんです。アレルギーと更年期、一見結びつかないですけど、先生によると、慢性的にゆるやかに内臓の炎症を起こす食品があり、それを避けることによって、老化を招く炎症と酸化を防げるというんです。アレルギーがない方でも、グルテンフリーはいま世界中の健康志向者の間で取り入れられているので、試してみるといいですよ。

――新しいことをやってみる、アクティブに過ごすことが更年期には効果的なようですね。

 落語に行ったり空中ヨガやスカルプケアを受けたり。どれも楽しくて元気が出たし、気持ちも若返りました。新しいことをするのって、前頭葉が活性化されてアンチエイジングには効果絶大なんですよ。この年になると、大抵のことは経験済みという気になってますけど、まだまだ未体験のことってあふれてる。若い頃に経験したことも、今やってみると全然違ったりしますしね。私は友だちと20代以来のクラシックを聴きに行きましたが、最高に気持ちよくて、よく寝られるの(笑)。まわりも年上の方が大勢、みんな寝ていたもの。「これがいいんだね~、クラシックは」って、新たな楽しみが増えました。

――それでも落ち込んでしまったりはしませんか。

 人間だもの、それは私だってありますよ。そんなときは、プチごほうびと称して自分のためにお花を生けたり、おいしい旬のさかなを買ってきて“4時から飲み”で悠々過ごしたり。更年期はいかに自分の「ゴキケン管理」をできるかが重要です。近場でも知らない場所に行ってみるなど、手軽にできることはたくさんありますよ。

 ヨガや最近話題のマインドフルネスなど、心を静めてくれるメソッドを取り入れるのもいいと思います。老いることや更年期に対する恐れがあるような人も、心が穏やかに整っていくと、おのずと自分の変化も受け入れられるように変わっていくんじゃないかな。

――本では編集の方とのやりとりも楽しそうでした。

 そうなの。落ち込みを避けるためにも言えることですが、更年期の女性に大事なのは仲間の存在。ただでさえネガティブになりやすい中、誰にも言えずに一人で苦しむなんてツラすぎる。仲間はぜひとも持つべきです。

 おすすめは同級生。この年でまた仲良くするのっていいですよ。若い頃の職場の友だちやママ友なんかだと、仕事や結婚相手、子どもの学校など、水面下で張り合って悩みなんてとても見せられない、なんていうこともありますよね。でも、同級生はずっと会っていなくても、SNSの画面越しでも、ブランクを超える。「あの頃」に戻って、今の話も気兼ねなくできるんです。

 変化の時期を一緒に過ごしていく仲間の必要性を私自身が感じたことから、46歳のときに、そうした出会いの場となるコミュニティー・サロン「シークレットロータス」をオープンしました。ベリーダンスやヨガ、セミナーやワークショップなど、どれもアグレッシブにスキルを高めよう!ではなくて、健康と幸せ感を高めるためのサロンです。更年期かそれ以上のお年頃の女子ばかりだから、悩みを打ち明けやすいし心強い助言も得られます。

 仲間がいると、何でも「笑い」に替えられる。これもとても大事なこと。もの忘れも勘違いもヒドくなる一方で、ひとつの失敗で落ち込んでいたらきりがないですよ。この本の取材でも、日にちの勘違いや取材場所にたどり着けなかったり、ロッカーのカギを無くしたり。ひどいもんですよ(笑)。そういうの全部、笑いのネタ。仲間と笑い飛ばしていると、「なんだ、自分だけじゃないじゃないんだ」って、心が軽くなる。みんなで大笑いしながら、乗り切っていきましょう。

(文・野田まゆ 撮影・鈴木愛子)

    ◇

■横森理香(よこもり・りか) 作家・エッセイスト
1963年生まれ。多摩美術大学卒。現代女性をリアルに描いた小説と、女性を応援するエッセイに定評があり、『40代 大人女子のための“お年頃”読本』がベストセラーとなる。代表作『ぼぎちん バブル純愛物語』はバブル時代を描いた唯一の小説と評され、アメリカ、イギリス、ドイツ、アラブで翻訳出版されている。『ベリーダンス健康法』の講師としても活躍。近著に『人生を躍るように生きて行こう』がある。主宰するコミュニティサロン「シークレットロータス」でレッスンを行う。
公式ホームページhttp://yokomori-rika.net/

■『コーネンキなんてこわくない』(集英社)
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