きんゆう女子。お金の学校

<6>上場ってどういうこと?

  • 鈴木万梨子
  • 2017年5月11日

  

 今回のキーワードは「上場」です。

 上場と聞くと、けっこう多くの方が、自分とはそれほど関係ないと思うかもしれません。わたしもこれまであまり深く考えていなかった言葉です。

 例外なのは、就職活動で上場企業を調べる学生や、営業職で取引先の会社が上場しているかどうか知りたい人、さらには上場企業で働いている人などでしょうか。また、結婚する相手の勤め先が上場している会社かどうか気にする人(!)もいるかもしれません。

 でもやっぱり普通に生活していると、上場について考えること、触れることは少ないですよね。

 先日、東京証券取引所で「上場セレモニー」というものを見学してきました。その体験を通じて、わたしなりに考えた上場の意味について今回は書きます。

 まずは上場という単語の意味について考えます。

 上場の「場」は、株式市場の「場」だそうです。
 以前このコラムでも勉強したように、「株式会社」が発行する株などの商品を、「取引所」で自由に売ったり買ったりすることができる。これが上場の意味です。上場すると、多くの人がその商品を自由に売買できるようになります。

 例えば洋服で考えてみます。あるファッションデザイナーが、すてきな服を作りました。一人でも多くの人に買って着てもらいたい! そのためには百貨店やオンラインショップなどに並べて、多くの方の目に留まり、さらには多くの人が買えるようにします。そういった商品が金融の世界にも存在するのですね。

 百貨店にも、売りたい人と買いたい人、それを仲介する人など、多くの人が集まりますよね。これと同じように、上場すると、さまざまな人が商品を求めて集まります。

 上場にはもう一つ、少し違う意味もあるそうです。
 株を上場させるためには、取引所の厳しい審査や一定の条件をクリアする必要があります。たとえば利益がどのくらい出ている会社か、発行した株は全部でいくらか、株主は何人か、など、さまざまな基準が決められています。会社を作ったとしても、上場まではそれなりの時間がかかるのですね。

 そんな大変な苦労を経て上場すると、より多くの人がその会社の株を買うことができます。「夢ある新しいビジネスだから応援したい」「将来性があるから今のうちに買いたい」などと思うファンが集まって、たくさんの株を買いたいとなれば、株の値段は上がり、会社にはたくさんのお金と信頼が集まります。

 上場すると、株の値段の動きで、良い会社かどうか評価されます。同時に社会に広く知られることで、従業員のやる気がアップしたり、やる気のある人たちが集まってきたりします。上場することでこんな良い循環も生まれてくるかもしれません。

 上場には、こんな深~いストーリーもあるのですね!! 上場のセレモニーで「おめでとう!」と言ってワイワイするシーンに納得がいきます。丹精こめて作った商品が晴れて店頭に並ぶわけですから、作り手からすると「おめでたい」タイミングですよね。

 そして、こういったお金の流れの中でわたしたちは働いているんですね。

 さて、今回見学におじゃました上場セレモニーは、株ではなく「ETF(上場投資信託)」という名前の金融商品です。三菱UFJ国際投信という会社が作った新しいETFが上場する日にご招待いただきました。

 まずは、「きんゆう女子秘密の女子会」で貸切させていただいた東証アローズのチッカーの下で、上場通知書を渡すセレモニーや記念写真の撮影がありました。もちろんチッカーにも、今回上場するETFの商品名がくるくると流れていました。

 そしてメインイベント。限られた人数しか入れないVIPルームに移動して、実際に鐘を鳴らします。三菱UFJ国際投信の社長さんなど数名が、木槌で勢いよく鐘を鳴らします。
 「カーン」という音が部屋中だけでなく、かなり遠くまで響きました。その瞬間は、思いのほか、ものすごくわくわくしました!

  

 東証では上場の際に、鐘を5回鳴らすそうです。お米などが豊かに実る「五穀豊穣」と、上場する企業や商品が末永く繁栄することをかけているとのこと。へぇ! ちゃんと意味があるのですね~。

 鐘を順番に鳴らし終えると、記念品などを受け取り、解散です。時間にして60分ほど、あっという間の体験でした。

 めったに間近で見られない貴重な体験をさせていただいて、ほんとうに楽しかったです。三菱UFJ国際投信さん、ありがとうございました!

 上場セレモニーを見て、上場とは、影響力や信頼性、周りの人の評価など、社会に対するインパクトを与える大きな出来事なのだ……とも感じました。上場という言葉に、もっと興味がわくようになりました!

 みなさんはどう思われましたか?

 次回は、「株価」についてお話したいと思います。お楽しみに。

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    ◇

 「きんゆう女子 お金の学校」は、お金のことワカラナイ女子のためのコミュニティー「きんゆう女子。」の代表・鈴木万梨子さんが、お金や経済にまつわるキーワードについて、その意味や、私たちに実際どう関係してくるのかを解説する連載です。

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PROFILE

鈴木万梨子(すずき・まりこ)TOE THE LINE Inc. 代表取締役社長

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獨協大学外国語学部フランス語学科卒。新卒でH.I.S.に入社し、法人営業として団体旅行の企画・営業・手配・添乗を担当し、海外を中心に約8千人にツアーを提供。起業を目指し2015年、金融系ベンチャーに転職。金融業界に入ったことでお金の知識のなさに衝撃を受け、「きんゆう女子。」を立ち上げる。2016年3月に起業し、Webサイト立ち上げ本格的に「きんゆう女子。」をスタートさせる。旅と服をコーディネート・手配するサービス「FIT the Local」を企画準備中。https://kinyu-joshi.jp/

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