きんゆう女子。お金の学校

<7>株価を深掘りしてみると?

  • 鈴木万梨子
  • 2017年5月25日

撮影/山田秀隆

 こんにちは。連載「きんゆう女子。お金の学校」、今回のキーワードは「株価」です。

 お金や経済にまつわるワードについて連載してきて、もう7回目となりました。

 これまで、株式会社取引所証券上場を紹介してきましたが、次に気になるキーワードは「株価」です。

 株価が上がるor下がる、日経平均株価、取引所にあるチッカーに書いてある株価、うーん、どれも気になります。

 株価とはひとことで言うと、文字通り「株の価格・値段」という意味だと思うのですが、もうちょっと意味を掘り下げてみたくて、メガバンクに勤める金融のプロをゲストに招いて聞いてみました。

「きんゆう女子。」メンバー(以下、メンバー):先日、上場セレモニーに参加してから「株価」という単語が気になっています。株の価格、値段ということはなんとなくわかりますが、ネットで調べてもそれ以上は、詳しくわかりませんでした。

 株価についていろいろ教えてください!

メガバンク勤務の金融のプロ(以下、ゲスト):どんどん詳しくなっていっていますね! そう聞かれると、金融業界に長くいる私でも改めて株価を説明するのは難しいなあ……。

 まず株価というのは、1株あたりの株の価格だということはわかりますか?

メンバー:はい。株式会社編で以前に学びました。株を発行して投資家からお金を集めるのですよね。私たちは、上場している株を買うことで、だれでも株主になれると教えてもらいました。

ゲスト:そうですね。株を株式市場に上場すると、売りたい人と買いたい人が集まってくるのも大丈夫ですか?

メンバー:はい。たしか、上場することで百貨店に並ぶ商品みたいに多くの人の目に留まり、自由に売り買いできるようになるんですよね。

ゲスト:その通りです! 投資家の「買いたい」という需要と、「売りたい」という供給のバランスで、価格は決まります。買いたい人が売りたい人よりも多ければ株価はどんどん上がります。逆に売りたい人が多ければ下がります。

メンバー:では、株価が上がれば、その会社は儲かるのですか?

ゲスト:実はそうとは言えないんですね。株式市場では発行した株が投資家によって売り買いされるだけで、企業はそこには直接関わらないことがほとんどです。

 ただ上場編でも勉強されていましたが、会社の業績が良くて将来にもっと期待が持てる、となると株価は上がる可能性が高くなります。シンプルに考えると、儲かっている=会社の業績がいい、その結果、株価が上がるというイメージです。

メンバー:うーん。もう少し詳しく教えて下さい。

ゲスト:ちょっと違う角度で説明してみましょう。株を発行した会社は、利益が出た場合に株主に利益を分配するというのはわかりますか。

メンバー:はい。以前の株式会社編で勉強しました!

ゲスト:すばらしい! 利益を分配するわけですから、会社の利益が出れば1株あたり、より多くの配当がもらえる可能性が高まります。ざっくり言うと、「この会社は将来もっと大きな配当がもらえるかも」と思って投資家が買いたいと意思表示する。これが株価が上がる仕組みなんですね。だから株価が上がるとその会社が儲かるというより、株価の上がる前に会社の利益が出ているはずで儲かっているはずなんです。

メンバー:そうかぁ、株価は評価みたいでもあるわけですね。株価が激しく動く会社は、買いたい人も売りたい人も心がすごく動いているということなんですね。みんなから注目されている会社ということかな。

ゲスト:いい意味でも悪い意味でも注目されているということになります。新商品の発表や有名企業との提携など良いニュースがあると、株を買いたい人が殺到します。将来の業績が良くなるとみんなが予想するからです。「ストップ高」「値がつかない」なんて聞いたことありませんか。

メンバー:なんとなく……あります。たぶん。

ゲスト:逆に会社の不祥事など悪いニュースがあると、企業の業績の先行きが不安になり、株を売りたい人が殺到します。

メンバー:なるほど。売りたい人ばかりだと株が紙切れになっちゃうこともあるんですよね。株価は会社の未来に大きく関係しているのですね。じゃあ、株価で会社を比較することもできるのですか?

ゲスト:うーん……。発行している株の数がそれぞれの企業によって異なるので、株価だけで単純比較はできません。なので、1株あたりの現在の株価と、発行した株の総数をかけ算したもの、つまり「時価総額」を比較することがいいと思います。

 時価総額が大きければ、その会社の現在の価値だけでなく、未来も含めた成長の可能性が大きい、つまり企業の価値が高いと言えるんですね。これなら海外企業とも比較して考えることができます。

メンバー:へえー! 面白いですね。あと、いまさらですが「日経平均」についても教えて下さい!

ゲスト:はい。これもニュースでよく聞きますね。「日経平均株価」といって日本を代表する上場企業225社の株価の平均値を指します。時価総額が企業の価値を表すとすれば、日経平均株価は日本という国の市場価値とも言えると思います。

メンバー:日経平均株価ってそういう意味だったんだ〜! 「ニーニーゴ」とかも聞いたことあったけど、225社だからなんですね。

ゲスト:そうなんです。じゃあTOPIX(トピックス)というのも聞いたことありますか?

メンバー:あります!

ゲスト:こちらは「Tokyo Stock Price Index」、東証株価指数といいます。225社だけではなく、東証一部に上場している全ての会社の株価を指数にしたもので、日経平均株価とともに日本経済の価値を見る基準になっています。

メンバー:なるほど。ある会社の株価だけを見ているだけじゃなくて、日経平均はどうなのか、TOPIXはどうなのかと、全体と比較してみることも大事なのかもしれませんね。

ゲスト:すばらしい! まさにその通りです。

********************

まりこのまとめ:ゲストに質問を繰り返すうちに「株価」についてちょっとわかった気がしました。株価だけでなく「時価総額」「日経平均」「TOPIX」など、いくつかのポイントに注目することで、よりさまざまな角度から企業を見ることもできるのだとわかりました。

 また別の方からは「時間軸」を意識して株価を見てみよう、とアドバイスをもらいました。株価は常に動いているので「いつの時点の値段なのか」「○年前と比較すると高いのか安いのか」を意識してみると良いとのことでした。株価について気にすることで、毎日のニュースの見方が少し変わるような気がしました!

 次回は、「運用」について書きたいと思います。

    ◇

 「きんゆう女子 お金の学校」は、お金のことワカラナイ女子のためのコミュニティー「きんゆう女子。」の代表・鈴木万梨子さんが、お金や経済にまつわるキーワードについて、その意味や、私たちに実際どう関係してくるのかを解説する連載です。

[PR]

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

鈴木万梨子(すずき・まりこ)TOE THE LINE Inc. 代表取締役社長

写真

獨協大学外国語学部フランス語学科卒。新卒でH.I.S.に入社し、法人営業として団体旅行の企画・営業・手配・添乗を担当し、海外を中心に約8千人にツアーを提供。起業を目指し2015年、金融系ベンチャーに転職。金融業界に入ったことでお金の知識のなさに衝撃を受け、「きんゆう女子。」を立ち上げる。2016年3月に起業し、Webサイト立ち上げ本格的に「きんゆう女子。」をスタートさせる。旅と服をコーディネート・手配するサービス「FIT the Local」を企画準備中。https://kinyu-joshi.jp/

今、あなたにオススメ(PR)

Pickup!