リノベーション・スタイル

<151>愛犬と暮らしやすい「戸建て風」リノベ

  • 文 石井健
  • 2017年6月7日

 [FEMTE]
 Sさん夫婦・中野区
築44年(リノベーション竣工時)

    ◇

 今回ご紹介するのは、5階建てのビル一棟を丸ごとリノベーションしたケースです。実はこの建物、もともとSさんのご実家だったのですが、最終的にSさんが買い取り、1階を駐車場に、2、3階を賃貸物件に、4、5階をご自分の住まいにすることにしました。 

 まず、リノベーションにあたってご希望があったのは、「愛犬との暮らし」がしやすいこと。犬を飼っていらっしゃったので、たとえば床の素材を選ぶにしても、「背骨に負担がかからないか」などを考慮していらっしゃいました。Sさんが選んだ無垢(むく)材は、犬がしっかりと床材をつかんで歩けるようで、姿勢がよくなったそうです。ちょっとしたことで滑り方が違うので、歩行感も変わるんですね。

 さて、玄関は4階です。このフロアには、サニタリールーム、ベッドルーム、ウォークインクローゼットなどを置きました。内階段を上って5階へ行きますが、この階段は、実は外の共用階段だったもの。それをうまく室内に取り入れて、戸建てのような内階段にしました。

 5階には広々としたキッチンとリビングがあります。そして特筆すべきは犬用のシャワールームがあること。赤ちゃん用のベビーバスを犬用に設置しました。戸建ての場合、ペットを飼っている人やサーファーは勝手口に蛇口やシャワーを設ける人がいますが、それが5階にある感じです。

 ちなみにキッチンは、IKEAのキッチンを使っています。Sさんの妹さんはスウェーデンに住んでおり、よく北欧へも行くそう。そんな影響からか、全体のカラーリングが少し北欧テイストっぽいものになりました。

 2階、3階は賃貸に出していますが、Sさん夫妻は、ただ貸すというよりは独立支援をしたいという思いがあり、SOHOとして使ってくれる人に積極的に貸しているようです。

 “ビル一棟丸ごとリノベ”というのはなかなかないかもしれませんが、マンションの上下フロアをつなげられると、マンションでいながら戸建てのような暮らしができますね。

リノベーションの写真 つづきはこちら

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)「ブルースタジオ」執行役員

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1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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