リノベーション・スタイル

<155>最上階のペントハウスを、究極にリラックスできる空間に

  • 文 石井健
  • 2017年8月2日

 [paraiso]
 Aさん(40代)
 千葉県船橋市 築40年 ※リノベーション竣工時

    ◇

 今回のリノベーションのテーマは“究極にリラックスできる空間”です。住居とは別に、それだけを目的とした部屋が欲しいとのことで、プロジェクトがスタートしました。

 物件は、依頼主Aさんの自社ビルで、もともとは病院だった建物。今は事務所として貸していますが、最上階のペントハウスが空いていたため、そこを姉妹で一緒にリラックスして過ごせる場所にしたい、というご相談を受けました。お二人とも住居は別にあるので、住空間としての機能は必要ありません。

 そこで、広いソファでぐるりと囲んだ、包まれるような部屋を提案しました。天井はモルタル仕上げの楕円(だえん)形のドーム状にし、四隅を壁から離して浮遊感を演出。仕事をすることもあるかも……ということだったので、玄関脇にデスクと小さなキッチンをつけました。

 外からの自然光を取り入れながらも、遮断効果のある透過性のミラーカーテンで囲んだので、すべて閉めると完全に異空間です。ここでゆっくり読書をするもよし、昼寝をするもよし、映画をみるもよし、お酒やお茶を楽しむのもよし。なんともぜいたくな空間ができあがりました。

 実はこれ、最近の“タイニーハウス”“トレーラーハウス”“小屋”という流行につながる考え方でもあるんです。要は、家の中の一部の機能を外に持っていったり、家の庭に違う空間を造ったりすることと同じ。つまり、内と外の壁、家の概念を飛び越えて、自由に空間を造っていこうとする考え方です。

 船の免許を持っている多くのみなさんは共同で船を持っていますが、それと同じような感覚で友達や姉妹で空間をシェアするというのもありですよね。住まいとは別の場所を持つ、という多拠点、2拠点の考え方は暮らしをもっと面白くしてくれます。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)「ブルースタジオ」執行役員

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1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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