横山だいすけ 歴代最長9年「うたのお兄さん」として学んだこと[PR]

  • 2017年8月31日

横山だいすけさん

  • 「うたのお兄さん」として、子どもだけでなく幅広い世代の間で人気を呼んだ

  • 9月30日のWORKO!イベントに登壇する

 NHK・Eテレの幼児向け番組「おかあさんといっしょ」でうたのお兄さんを歴代最長の9年間務めた横山だいすけさん。子どもと接するコツや子育てで大切にしたいことを尋ねると、収録中の子どもとのやりとりや自分の家族との思い出を交えながら答えてくれました。ほっこりと優しいインタビューをどうぞ。

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お手紙を通して現実を知った

――うたのお兄さんをされていたとき、子どもにイラッとしたらどう対応していましたか。

 よく聞かれるんですけど、イラッとすることがなかったんです。番組の子どもたちは、収録をすごく楽しみに来ている子が大半で。子どもが、「『お兄さんの横に座れ』って、お母さんに言われた~!」と言いながら僕の隣に来る、みたいな感じが多かったんです。

 ただ、子ども同士がけんかをしたときは子どもと二人になって、まず「どうしたの?」って聞きます。そうすると、子どもの気持ちはなんとなく落ち着いて。けんかの前に色々あったり、大人が見えないところで何かあったりして、ぶったほうが絶対悪いというわけでもないんです。

 あと、緊張して泣いちゃった子にはお母さんの元に一度戻って、落ち着いたらまたおいでと声をかけていました。子どもの気持ちを優先するほうが、結果的にうまくいくと思います。

――収録を通じて、子育ての大変さを感じたことは?

 家庭での育児の大変さは、番組を見ているお母さんからのお手紙で知ることが多かったですね。例えば「主婦をやって、お母さんをやって、仕事もやって。その中で認めてもらえない。自分自身がどうあるべきかを考える」という内容のものが結構ありました。睡眠時間は短いし、うまくいかないことも多い……。僕が想像していた子育ては、楽しいし尊いという感覚だったんですけど、お手紙を通して現実を知ったというか。どっちかと言うと、子育ては大変なことのほうが多いんだ、と。

――番組のおかげで、子育てを乗り切ることができたお母さんが多くいます。

 僕たちは直接育児をするわけではないです。でも、お手紙の内容をふまえて、番組が家族の会話の一つになったり、親子で番組を楽しんだりして、ほんの少しでも子育てを支える存在でありたいと思いながらやっていました。

 僕自身、子育てで大切なことは、親子で楽しい時間を共有することかなと思っています。コンサートでステージから客席を見たときに、親子で顔を見合わせながら歌ったり、「この歌知ってる!」って会話したりしているのが目に入ると、すごくうれしくて。僕も家族ができたときには、子どもと一緒に楽しむ時間を大切にしたいと思っています。

家族のおかげで、今の自分がある

――横山さんのご両親も、子どもと一緒に楽しんでくれましたか?

 そうですね。楽しむときも頑張るときも、本気で僕と向き合ってくれました。サラリーマンの父は物静かなのんびり屋さんで、主婦の母はちゃきちゃき動いておしゃべり好き。デコボコな夫婦なんですけど、すごい仲良しで。

 父との思い出でよく覚えているのは、運動会の借り物競走でティッシュペーパーをつないだだけの、弱くてちぎれそうなものを腰に巻きながら、僕を抱っこして全力で走ってくれたことです。ちょっとぽっちゃり体形なんですけど、すごい頑張ってくれたんです。

 母はまた強烈で。国語の教科書を親の前で読むっていう宿題が出たとき、「読み方に気持ちがこもってない」と言って何度も読み直しをさせるんです。しまいには、「お母さんがやるから教科書貸して!」と。で、読みながら内容に感動して泣き出しちゃって。母みたいな読み方は恥ずかしいと思ってたんですけど、僕が今、子どもに本を読んであげるときは母みたいに心を込めた読み方になっているんで、母は正しかったんだなと思います。

――「うたのお兄さん」になるという夢について、ご両親の反応は?

 音楽が好きだった母親の影響で、僕も音楽が好きになりました。僕は直感的に踏み出しちゃうタイプで、高校2年の時にうたのお兄さんになりたいと思って「音楽大学に行きたい」と両親に言ったんです。一般的な家庭で、しかも僕は長男で、妹と弟がいます。学費がかかる音大に通わせるのはすごく大変だったと思うんですけど、「本当にやりたいものがあるんだったら、お父さんもお母さんも応援するから頑張りなさい」って。妹も弟も応援してくれて、家族のおかげで今の自分があるんだと思います。

――家族とは今も仲が良いですか?

 母からは「ご飯食べてるの?」とか「テレビ見たよ」とか。あと、甥(おい)っ子が「ありがとう」を「あーとっ」と言えるようになったなどの細かい報告が1日5~10通くらい来ます。父は「父さんと母さんはどんなことがあっても応援するから、しっかりとぶれずに進んでいってね」といった、ずしんと来る一言をいきなり投げてきますね。

 妹は「今日このチャンネルで子ども向け番組やってたけど、兄ちゃん知ってる?」とか。整骨院をしている弟は、僕の体のフォローをしてくれています。うたのお兄さんのときは子どもの目線に合わせて、ずっと中腰の姿勢でいるので腰が固まってしまって。家族には今も支えてもらっていますね。

――9月30日のWORKO!イベントではどのようなステージを考えていますか?

 子育てで大変な状況の方が多くいらっしゃると思うので、ステージを通して子育てをシェアするお手伝いをさせてもらえたらと思います。お仕事をされているお母さんやお父さんは、家族と過ごす時間が短いでしょうけど、内容次第で濃厚なものにできると思います。音楽の力で絆を深め、「やっぱり家族っていいよね」って感じてもらえるステージにしたいですね。ご家族でのお越しを、お待ちしています!

(文/京谷奈帆子 撮影/伊吹徹)

 横山だいすけさんが登壇するイベント「WORKO!」の概要はこちら

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横山だいすけ(よこやま・だいすけ)

1983年、千葉県生まれ。2008年から今春まで幼児向け番組「おかあさんといっしょ」の11代目「うたのお兄さん」を務めた。番組卒業後はミュージカルのほか、連続ドラマに出演するなど俳優としての活動も開始。ソロデビューCD「さよならだよ、ミスター」が発売中。

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