リノベーション・スタイル

<157>124平米の広さをいかした巨大“ワンルーム”

  • 文 石井健
  • 2017年9月6日

[W邸]
Wさん一家(夫・妻・長男・次男)
東京都荒川区 築23年(リノベーション竣工時)/124.74m²/総工費 1900万円

    ◇

 今回は妊娠を機に、奥様のご両親が住んでいる実家のマンションの別の部屋を購入、リノベーションに踏み切った事例です。実家の近くにしたのは、共働きということもあり、家族みんなで子育てをするため。また、124㎡という広さも決め手でした。

 場所は南千住です。最近都内では“城北”、つまり赤羽などがある北区や足立区、荒川区、板橋区などの人気が高まっています。下町っぽい雰囲気が残りつつも、新しい住人の流入があり、街全体が徐々に変わってきている注目エリアです。

 今回のリノベーションで特徴的なのは、広さを生かしてたくさん部屋を造りながらも、マスターベッドルームとサニタリー以外は、ひとつながりになっていることです。極端にいうと、いろんな空間が流れるようにつながっている、巨大な“ワンルーム”です。

 まず玄関に入ると、入り口が円形になっていて、視線が全方位にまわります。“ワンルーム”の中心は流線形のキッチン。ここからぐるりと時計回りにリビング、ダイニング、子ども用のプレーグラウンド(遊び場)、ワークスペース(書斎)、ライブラリー、と空間がゆるやかにつながっています。

 リビングと玄関の間にはバーカウンターがあり、間仕切りにもなっています。ここで水を飲んだり、お酒を作ったりすることができて便利です。下の棚にはミニ冷蔵庫もついています。

 キッチンとワークスペースの間には子ども用のプレーグラウンドがあります。ワークスペースの壁はガラスになっているので、キッチンからもワークスペースからも子どもの様子を見ることができます。また、将来はここを個室にすることも可能です。

 トンネルのような、天井がアーチ状になっている廊下の突き当たりには、ライブラリースペースがあります。壁には本棚と小窓を造作し、その小窓を開けると浴室があります。

 また、せっかく広い空間がひとつながりになっているので、どこにいても同じように音楽を楽しみたいという希望から、「エムズシステム」の波動スピーカーを採用しました。これ一つで、あちこちにスピーカーを埋め込まなくても、空間全体に音を流すことができます。

 やはりこれだけ広々とした空間にいると、気持ちもゆったりします。100㎡を超える物件は、都心部のマンションではなかなかありませんが、少し視点を変えると、このような暮らしも実現できるのですね。

リノベーションの写真 つづきはこちら

[PR]

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

石井健(いしい・たけし)

写真

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

今、あなたにオススメ(PR)

Pickup!