圧倒的なカリスマ性と聡明さで、秦の礎を築いた伝説の女性政治家[PR]

  • 2017年10月5日

2016年中国ドラマ視聴率1位となった「ミーユエ 王朝を照らす月」がDVDに

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  • 「華やかで陰謀に満ちた宮廷での女たちの戦いと、中国史が誇るヒロインから目が離せません」と、田原総一朗さん

 史上初、中国統一を成し遂げた名君・秦の始皇帝。彼の高祖母であり、統一の礎を築き、壮大な中国史に名を刻んだ宣太后をモデルにした主人公ミーユエ。天下を支配する「覇星」と予言され、数奇な運命のもとに生まれた彼女は、一体どんな生涯を送ったのか。約58億円を投じて制作され、2016年中国ドラマ視聴率1位となった豪華歴史絵巻が、今秋、日本でDVD「ミーユエ 王朝を照らす月」として発売される。その記念に、ジャーナリストの田原総一朗さんに本作の魅力を語って頂いた。

古代中国の後宮女性の権謀術数に
背筋が凍る

 僕が何より驚いたのは、紀元前4世紀に中国ではこれほど絢爛(けんらん)豪華な世界が存在していたということです。日本はまだ弥生時代前期で、古代中国では多くの国が群雄割拠する春秋戦国時代。豪華な宮廷、食事、衣装、踊りとまばゆいばかりの文化が花開いていた。さすが中国4千年の歴史ですね。

 僕は三国志や史記が好きですが、本作の主人公ミーユエのモデル、始皇帝の祖父の祖母にあたる宣太后のことは全く知りませんでした。中国では豪傑な女性として知られているとか。

 本作はとにかく出てくる女性が魅力的です。善人も悪人も、敵も味方も全て迫力のある美女なんですよ。そんな後宮の女性たちが嫉妬や野望にまみれ、僕から見たら背筋が凍るようなすさまじい権謀術数を使う様子が、極めてドラマチックに、細やかに描かれています。毒殺は日常茶飯事、執念深さも日本のドラマとは違って面白い。

 「間もなく生まれる子が天下を支配する」と予言されたのが大王と侍妾(じしょう)の子ミーユエで、胎児の頃から王后に命を狙われますが、女児として生まれ、奇跡的に生き延びる。そんな冒頭から極めて劇的。王の血を受け継ぎながら逆境に育ち、何度も謀略で絶体絶命になるけれど、彼女はその聡明さと勇気で立ち向かっていく。そんな彼女から目が離せず応援したくなります。

 ミーユエを演じたスン・リーには神々しいまでのオーラを感じますが、僕は彼女より身分の高い異母姉を演じたリウ・タオの演技にも引き込まれました。秦の王后となった自分を差し置き、大王の寵愛(ちょうあい)を一身に受けるミーユエへの嫉妬で、清純な乙女から猛烈な悪女に変貌(へんぼう)する様を見事に演じきっています。

息苦しさを吹き飛ばす
圧倒的なスケールの物語

 またこの作品は、後宮だけでなく、大王や宰相など男たちの政治や謀略、広大な中国の草原での戦闘シーンなども詳細に描かれています。そしてミーユエが関係する楚、秦、燕など一国にとどまらない物語のスケールは圧倒的で、古代中国の地図が立体的に感じられるほど。ミーユエを取り巻く男性陣も魅力的です。秦の大王や、幼なじみの楚の高官、騎馬民族の王など、違うタイプのイケメン人気俳優の競演がよりドラマを盛り上げていますね。

 中国では若い世代の層にも人気があったドラマだそうですが、それはやはり「我々には古代からこんなにも素晴らしい文化があった」という誇らしさからでしょう。同時に、現在の言論の自由がなく抑制された社会への不満の現れもあると思う。古代のことなので制作側も自由に描けるし、視聴者も、やるかやられるかの凄まじい攻防を見て、スカっとするんじゃないかな(笑)。

 中国とは次元が違うものの、息苦しさは今の日本にもある。妙にルールが厳しく、政治家や芸能人もすぐ不倫だ何だと責められてSNSが炎上する。僕なんて「不倫、それがどうした?」と思っちゃう。昔の政治家や王様は側室が数十人単位でいたじゃない(笑)。

 ミーユエはやがて秦の実権を握る政治家になり、大鉈(おおなた)をふるうわけだけど、女性の政治家とは厳しいものです。男のように慣れ合わず、ひたすら職務を遂行する。男社会で成り立っていた従来型の体制が崩壊した現在は、女性政治家の活躍チャンスが多く、僕自身も女性政治家には大いに期待しているんですよ。

 そんな今、あらゆる陰謀に負けずに立ち向かい、最高権力を手にし、天下統一の礎を築くミーユエの物語は実にタイムリー。何より本当に面白くて、全81話の最後まで圧倒的な熱量で続くのが圧巻です。余談ですが僕の亡き妻はウーマンリブの闘士で、僕は尻に敷かれていたんです。今回改めて僕は強い女性が好きだし、女にはかなわんと再認識しました。(談)

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ジャーナリスト
田原 総一朗さん
たはら・そういちろう/1934 年滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業。 テレビ番組「朝まで生テレビ ! 」「激論 ! クロスファイア」の司会を始め、テレビやラジオに多数出演。著書も多く、近著に『2020年世界はこうなる』(長谷川慶太郎氏との共著)、『日本を揺るがせた怪物たち』などがある。

■STORY
 中国の戦国時代、楚の国の夜空に「覇星」が現れ、間もなく生まれる子が国を制するという予言が国王のもとに届けられる。ところが、生まれたのは男児ではなく女児だった。国王を父に侍妾・向氏(しょうし)を母に持ち、ユエ(月)と名づけられた女の子はすくすくと育つ。そんな彼女らを亡きものにしようとワナを仕掛ける王后・威后(いこう)。ついに向氏は我が子を守るために決死の手段に出る。そして、幼なじみの貴公子・黄歇(こうあつ)は後宮から追放されたミーユエを支え、互いに愛を誓うが……。やがてミーユエは運命に逆らえず、義母姉・羋姝(びしゅ)の秦への輿入(こしい)れに同行。秦王の恵文王から寵愛を得たミーユエは次第にその才腕を発揮。朝政に参加し、秦の強大化への礎を築いていく……。

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