ファッショニスタの逸品

タイムレスなデザインを自然体で 角田陽太さん

  • 2015年6月18日

角田陽太さん(撮影 石塚定人)

  • 角田陽太さん(撮影 石塚定人)

  •   

  •   

  •   

  •   

  •   

  •   

 中目黒にある築48年の古いマンション。その最上階の4階にプロダクトデザイナー、角田陽太さんのオフィスがある。

 賃貸物件だがリノベーションを条件に入居したという室内は、古い建具を残した間仕切りのないシンプルな空間。ところどころにさりげなく置かれたアンティークの器や日用雑貨は、よく行く蚤の市で購入したお気に入りの品々だという。ベランダから眼下に中目黒の街が見渡すことができて、まるで居心地のいいカフェに迷い込んだようだ。

「じつは、業務拡大路線を考えて、もっと広い場所に引っ越そうと計画中です。でも、いい物件がなかなか見つからなくて」

 探している物件は、いまと同じような昭和のたたずまいを残す空間だそうだ。たしかにここ数年の彼の活躍ぶりを考えれば、スペース的に手狭になってくるのは当然のことだろう。飲料メーカーのキリンから先日発売されたビールサーバーとペットボトル、そしてウォーターサーバーの新製品のデザインも彼が手がけた。現在進行中のアイウエアのデザインプロジェクトも間もなくリリースされる予定で、今後もさまざま案件が控えている。

 角田さんがデザインの仕事に就いたのは2003年、大学卒業後にイギリスに渡ってからだった。著名なプロダクトデザイナーのもとで経験を積み、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修了後、08年に帰国。無印良品のインハウスデザイナーとして多くのヒット商品を生み、プロダクトデザイナーとしての礎を築いた。11年に独立すると、自ら「YOTA KAKUDA DESIGN」を設立。これまでにテーブルウエアや時計、また帽子のデザインなど、身の回りのものを中心に数多く手がけきた。インダストリアルの細かな知識をもちながら、クライアントと対等に交渉しデザインワークができる、今、若手の中でももっとも期待されるデザイナーのひとりと言っていい。

 飲食にもこだわりがある。それがこうじて某ウェブマガジンでは酒場めぐりの連載も担当している。「毎晩、夜8時にはどこかで飲みに行ってます」と飄々(ひょうひょう)と語りながら、「仕事もプライベートも、要はタイムマネジメントをどうするかなんですよね」と言い切る。そのプロフェッショナルな姿勢に、デザイナーの矜持(きょうじ)を垣間見せた。

(角田陽太さんの愛用品は次のページへ)

  1. 1
  2. 2

[PR]
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

&wの最新情報をチェック


&wの最新情報をチェック

Shopping