キレイのヒミツ

<1>早朝の白湯とストレッチから始める一日 藤原美智子さん

  • 2016年5月20日

イラスト/大橋美由紀

写真:藤原美智子さん(撮影/神戸健太郎) 藤原美智子さん(撮影/神戸健太郎)

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 近年、ますます高機能化、多様化している化粧品や美容アイテム。ただ、それらの恩恵を存分に受けられるようになった反面、情報があふれ、自分にとってどんな化粧品がふさわしいのか、美容やアンチエイジングに対してどんな心持ちでいたらいいのか、分からなくなっている人も少なくないはず。そこで、メイクアップアーティストや美容ジャーナリストに、ポイントとなることをうかがう連載がスタートします。
 第1回にご登場いただくのは、メイクアップアーティストの藤原美智子さんです。

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肌ケアと同じように、ストレッチを日常的に

――モデルやタレントさんなどの美しさを、メイクを通じて最大限引き出すことを仕事にしていらっしゃいますが、ご自分の美と健康に向き合い始めたのは、40代になってからだそうですね。

 42歳のときに、ストレッチを始めました。もともと体が硬かったのですが、ヘアメイクの仕事を続けるうちに、首、肩、腰の痛みがひどくなってしまって。定期的にマッサージに通っていましたが、週に1回人の手を借りても、次の週にはまた元どおり。マイナスの状態がどうにかゼロにはなっても、プラスにはならないんですよね。それで「自分でも日々メンテナンスしよう!」と決めたんです。スキンケアと同じ。自分でケアする意識がなければ、思うような美や健康は得られません。

 その後、46歳からは朝型生活にチェンジしました。今は毎朝5時、夏場は4時半起き。日の出とともに目覚めます。起きてから飲むのは白湯。体を冷やさないように、1日の始めに口にするのは温かいものにしています。そしてストレッチやヨガで体をほぐし、瞑想をして、週3回はランニング。3キロを25分程度のペースで走っています。

 朝、体を動かすと、心身ともにシャキッと目覚め、1日のパワーが得られるんですよ。朝型生活に変えてからは、執筆の仕事や家事など、やりたいこと、やらなくてはいけないことは全部朝のうちに済ませています。起きていればいつまででも時間がある夜と違って、朝は家を出る時間など終わりが決まっていますよね。段取りよく時間を使えるようになりました。何より、朝のうちにひと仕事もふた仕事も終えてしまうと、「やったー!」という達成感があって、気持ちいいんです。

顔のたるみは全身から!だから正しい姿勢を

——ストレッチやヨガ、ランのほかにピラティスもなさっているとか。運動は大事ですか。

 パソコンやスマホに向かい続けたりすると、猫背がクセになりがちです。背中が丸まって肩甲骨が開くと、肩が前に出て、首も前に突き出します。腹筋にも力が入らないから、お腹が出て、膝も前に出る。本来は上に向かって支えるべき自分の体の重みを支えきれなくて、下へ下へと下がってくる。

 たるむのは顔だけじゃない。それは全身から来るものです。目もと口もと、輪郭のたるみも、姿勢から正していかないと。実際、ちょっとお尻を引き締めて骨盤をまっすぐ立てるだけで、肩甲骨も自然に閉じて、背筋が伸びるでしょう? 顔も自然に上向きになって、首筋もスッと伸びる。

 そうやって姿勢を整えても、体の基本ができていないと、すぐまたもとの悪い姿勢に戻ってしまう。常に意識して、気づいたら正すクセをつけることが大切です。正しい姿勢を保つにもある程度の筋力は必要ですが、やみくもに筋トレなどをするよりも、まずは歪みを正して柔軟性を高める、ストレッチやピラティスなどがおすすめ。体が歪んだまま鍛えてしまうと、変なところに筋肉がついてますますフォルムが崩れたり、体を傷めてしまうこともあるからです。

 私も、週1回のピラティスで「定期的に姿勢を正す」ことを習慣化しています。以前より顔がキュッと上がったし、全身のムダな贅肉も落ちましたよ。「正しい姿勢」は自分では意外とわからないものだから、スタジオなどに通って、きちんと教えてもらうといいですね。

肌は正直。心のあり方が如実に現れる

 40代ともなると、仕事も私生活も忙しく、朝から晩までやることがたくさん。物事がルーティン化して手を抜きがちになったり、疲れも感じるようになったり……。「疲れたけど、お化粧落とさなくちゃ」「ああ、面倒だけどメイクしなくちゃ」。

 こんな心のあり方こそ、老化のもと。私自身、多忙を極めた一時期そうしたモードだったことがあります。ヘアメイクの仕事は大好きだけれど、忙しくて自分のことは億劫で、「男性のメイクさんはいいな。人前に出るにもお化粧しなくてラクそうだな」なんて思ったりして。でも「気持ち」って肌にも如実に現れるもの。カサカサしてハリがなく、内側から湧いてくるイキイキした感じがなくなってしまいます。

 自分から「これをやろう」「やりたい」という気持ちに持っていけるようにしないと。そのためにも早起きして、朝のうちに仕事を片付けて達成感を味わったり、体を動かしたりすることでメリハリをつけ、前向きで積極的な心の姿勢でいられます。

自分の価値観に合った美容アイテムを選び取る

——ありとあらゆる情報があふれる今、美容に関するアイテム選びやノウハウの取り入れ方にも姿勢が問われそうです。

 美容の世界の進化は目覚ましく、方向性も多岐にわたっています。最先端の化学成分や技術を駆使したハイテクコスメもあれば、天然素材や製法にこだわったオーガニックなもの、体の外からだけでなく、食べるものなども含めたホリスティックな指向に基づくものもある。 

 そんな中で、40代くらいになれば、肌質や体質、食習慣、ファッションの好みから性格的なものまで、「自分」のことは分かってきているはずです。選択肢は無数にあっても、そうした好みや価値観、ライフスタイルに合ったものを基準に取り入れていけばいいのでは? 自分はどんなテイストや指向のものが好きなのか、そしてこの先はどんなふうになっていきたいのか。自分のスタイルをはっきりさせて、そこに自信を持つことが大切だと思います。自分の価値観が明確であれば、「これは私には必要ないわ」という選択もできますよね。

 「アンチエイジングのためには○○を食べよう」という本と、「いや、食べてはいけない」という本が並んで売られていたりします。言われるままに飛びついていては、結局何が自分に合っているのか見失ってしまうし、気持ちも金銭的にも消耗する一方。大人の女性なら、「自分はどうなのか」という明確な価値観や判断基準、軸をしっかり持っていたいところです。

 たとえば私自身は、美容アイテムやメソッドには、最先端のハイテク系もナチュラルなオーガニック系も、両方取り入れるのが好き。今気に入っているリップ美容液も、メディカル系のものと、オーガニック系のものがあります。軸をしっかり持ちつつ、頑なに限定せずいいと思ったものを柔軟に取り入れるのが、私らしいと思っています。

 自分の軸や価値観が曖昧で、今ひとつはっきりしないという人は、ロールモデルになるような人を見つけてみては? その人がしている美容法や生活習慣、アイテムを取り入れたり、試してみるうちに、自分にとっての合う・合わないや、要不要は明らかになってくるものです。「こうありたい」という自分の指針、目指す場所であり戻る場所でもある「灯台」が見えてくるのではないでしょうか。

「今の私が一番」と思えるように

——大人の女性には自分の「灯台」を持つことが大切。藤原さんにとってのそれは。

 多くの女性と同じように、私もアンチエイジングを否定しません。ただ、年齢を重ねることを恐れてあらがうというよりも、いつでも「今がいちばん」な自分でいたい。「あの頃はよかった」とそこに戻ろうとするのではなくて、今の自分の方がラクで、心地よくて、好きでいたい。見た目より気持ちの面が、私には大事です。

 見た目にとらわれてしまうと、鏡を見れば若い頃とは違うのは仕方のないことで、足りないところに目が行ってしまってキリがないのでは? それでは一生自分に自信が持てないし、不足ばかりを見ていて幸せとは言えないですよね。私は、今自分にあるものをもっと活かすようメイクやヘアスタイルを工夫したり、それこそ山ほどある美容アイテムや方法論の中から、いいと思うものを取り入れて楽しんでいけばいいと思っているんです。「あの頃はよかった」とは意地でも思いたくないし(笑)、実際、そうは思わないです。ラクだなあ、心地いいなあ、「今が一番だなあ」。これからもそうした自分であり続けたいですね。

(文・野田まゆ)

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藤原美智子(ふじわら・みちこ)
ラ・ドンナ主宰。ヘア・メイクアップアーティスト/ライフスタイルデザイナー。多くの雑誌や広告撮影のヘアメイク、執筆、化粧品関連のアドバイザー、講演、TV出演等で幅広く活躍している。また美容だけではなく、近年は栄養コンサルタントの資格を取得し、食や健康、装い、暮らし、生き方などライフスタイル全般を提案。著書に『美の宿るところ』(幻冬舎)、『大人の女は、こうして輝く。』(KKベストセラーズ)、『美しい朝で人生を変える』(幻冬舎)ほか多数。
ラ・ドンナ オフィシャルサイト:http://www.ladonna-inc.jp/

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