キレイのヒミツ

<2>蒸しタオルで肌をほぐして、ケアを効果的に 山本浩未さん

  • 2016年6月16日

イラスト/大橋美由紀

写真:山本浩未さん 山本浩未さん

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 シンプルで実践しやすいメイクや美容のメソッドが人気を呼ぶ、メイクアップアーティストの山本浩未さん。山本さんはご自身、日ごろどんなケアをしているのでしょうか? うかがったお話は、誰でもすぐ取り入れられることばかりです。

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美しさとは「機能的であること」

――アンチエイジングのためにどんなことを心掛けていますか?

 じつは、私自身は“アンチ”エイジングという考え方はしていないんです。アンチとは、抵抗して戦うことですが、私はむしろ“エイジング”を実感したいです。年齢を重ねていくことを楽しみながら、エイジングと仲良くしたいと思っています。

 もちろん、ただ老いるに任せているわけではなくて、年相応のキレイでいたい。じゃあそのキレイって何かと言えば、私は「機能的であること」だと思っています。たとえば新幹線にしても、先進の機能を備えたものって美しいじゃないですか。人間も同じで、若いうちは体の機能が万全で、そのままでも美しい。でも、年とともに機能が低下してくると、見た目も衰えてくる。だったら、その衰えた機能を補ってあげれば、キレイさも引き戻せるはずです。新陳代謝が衰えてきたなら、ゴマージュして古い角質がはがれるのを助けたり、マッサージで血行をよくして細胞の生まれ変わりを促したりするなど、スペシャルケアで機能を補うんです。スペシャルケアは必要なときに。シンプルなお手入れを、毎日コツコツ積み重ねることが基本です。

基本はとにかく「落とす」「攻める」「守る」

――では毎日の基本ケアとして、具体的にはどんなことを?

 お手入れの基本は、「落とす」「攻める」「守る」。

 「落とす」とは、1日の役目を終えたメイクや古い角質をしっかり取り去ること。「攻める」はうるおいや栄養を与え、弱点をフォローすること。もし、肌の機能が落ちて、自分の力でうるおいを作れなくなっていたり、引き締められなかったりするなら、それを補う少し“攻め”のケアをするわけです。

 そして「守る」のは、乾燥や紫外線から。この3つの要素がカバーできるなら、極端な話、使うアイテムも3つで済みます。

 ただ、ここで特に朝におすすめしたいのが、「スチーム温顔」というオリジナルの洗顔法。熱めのお湯につけたタオルを絞って、蒸しタオル状にしたもので、顔を「温める」「拭く」「流す」という3ステップのメソッドです。温めることで肌をやわらかくほぐし、汚れをスッキリ落とせるうえに、そのあとに使うスキンケア剤が浸透しやすくなるんです。

 専用のタオルを商品化したのですが、30センチ四方程度のガーゼのタオルを二つ折りにして、クルクルとロールケーキのように巻き、ロールの中心部分に45~50度程度の少し熱めのお湯を注いで、絞ります。これなら素手でも熱くなく、簡単に蒸しタオルが作れます。それを広げて、まず1分顔に当てます。一気に肌が温まり、これが本当に気持ちいい。

 1分経って温感がなくなったら、もう一度繰り返します。二度目はスッキリ目が覚める感じ。気分もシャキッとしたところで、目や小鼻、口のまわりなど気になるところを優しく拭いてください。夜のお手入れでしっかり「落とす」ことをしてあれば、朝の洗顔はこのくらいで十分です。

 次に、タオルを三角巾のように二つ折りにしたら、両端を持って左右の耳のまわりをよく拭いて。耳の周囲には美容に効果的なツボがたくさんあって、ほどよい刺激で血行も促されます。最後に、せっかくよくなった血流を全身に流すために、手のひら全体をタオルで覆って、首筋を上から下に向かって拭きます。喫茶店のおしぼりで、オジサマたちがやっていますよね。まさにあんな感じです(笑)。本当にサーッと下に流れていくように血行がよくなって、温泉上がりのようにほかほかのピンク肌になりますよ。

 しかも、その状態でスキンケアをすると、うるおいの吸収や浸透力がアップ。肌に透明感が出て、メイクののりもよくなります。専用のスチーム美顔器などを使ってももちろんいいですが、タオル1枚なら簡単でしょう? 私は朝晩やっています。

大人の肌に欠かせないのは、ローションよりもクリーム

――その後に行うケアに関して、お気に入りのアイテムや使い方はありますか。

 「補う」「守る」アイテムとして、さっぱりしたローションや美容液が好きな方も多いと思います。私も以前はローション大好き派でしたが、今はクリームとオイル推しです。

 クリームは年間を通して使っています。というのも、肌がひどく乾燥して困ったときに、ローションたっぷりのコットンパックで肌を柔らかくして……とやっても、一向に改善しなかったことがありました。手をかけすぎてもよくないかもしれないと、「断食スキンケア」と称し、夜の洗顔後は何もつけずに寝て、翌朝クリームだけつけるということを試してみたら、すぐによくなったんですね。

 そういえば、皮膚科でも肌トラブルに対してまず処方されるのは、軟膏(クリーム)が多いですよね。極度に乾燥したり、かぶれたり、傷んでしまった肌は、クリームで保護するのが先決なのだと実感しました。肌荒れがひどいと、ローションはしみることもありますし、大人の肌はローションだけではうるおいを蒸発で逃してしまうことも。クリームの膜で閉じ込めることが大切です。

 もうひとつのお気に入り、美容オイルはもはや「なくてはならない」存在です。クリーム以上にシンプルに作られていて、余計な成分などが入っておらず、肌に刺激を与えません。オイルというと、ベタつくと思っている人もいますが、最近の美容オイルは水分になじむよう精製されていたり、なじむとうるおいに変わるなど、高機能に進化しています。肌を乾燥から守り、滑らかさやツヤ・ハリも増します。ベースの美容オイルに、好みの精油を加えてカスタマイズしたり、香りを楽しんだりすることもできますし、使う量やタイミングによって、さまざまな用途に使えます。

 たとえば、スチーム温顔でほぐして拭いたあとは、オイルを1滴伸ばすんです。手のひらにほんの1滴垂らして両手に広げ、それを顔全体に。すると、スチームタオルを当てた手や顔の水分とオイルが混ざって、自然なうるおい感が残った状態になります。次のスキンケアが浸透しやすくなり、導入剤の役割を果たしてくれるんです。ほかにも、オイル自体が保湿剤になったり、パックやマスクなどスペシャルケアになったり、傷ついたところを修復してくれたり。お風呂上りの体にも、まずオイル。ヒップなどつるんと滑らかにしたいところには必須です。

 ポイントは、タオルで軽く拭いて、肌がまだ湿っているうちにつけること。そうすればベタつかず、しっとり肌になりますよ。

ゆるく考え、帳尻を合わせ、プラスに持っていく

――「スチーム温顔」や「断食スキンケア」など、独自のメソッドやアイデアはご自身の肌と向き合ってこそ生まれたものですね。

 そう、世の中にはいろいろな方法があって、たとえば「肌は甘やかしてはいけない」というのは正しい時もあれば、甘やかしたほうがいい時もある。大切なのは「自分の肌」の調子であって、そのパフォーマンスを生かせるものであるかどうか。そのあたりの加減がわからないなら、とにかく「落とす」「攻める」「守る」、この3つができればOKです。

 とはいえ、時にはこれすら守れないことも。疲れてメイクを落とさずに寝てしまうこと、じつは私もありますよ。でもそれは「何より眠って休むこと」と判断したからで、その分、翌朝にはちゃんと辻褄(つじつま)を合わせます。マッサージもできるスペシャルなアイテムで丁寧にクレンジングして、スチーム温顔、さらに普段はしないパックやマスクもプラスするなど、サボった分をフォローする以上の、プラスαのお手入れをするんです。

「メイクしたまま寝るなんてあり得ない! ○○は絶対しなくちゃダメ」などと厳しくしすぎずに、どこかに抜け道があるくらいのゆるさも、私のスタンスです。ただ、その抜け道の先では帳尻を合わせて、プラスに持っていく。ちゃんとフォローしてキレイになれれば、それが何よりです。 

 歳をとればとるほど、「キレイは力」だと感じます。朝、気分爽快に目覚めても、鏡に写る起き抜けの顔にビックリ! それくらい、大人って内面と外見にギャップが出てきます。毎日コツコツ積み重ねるスキンケア、ただ何となくやるのはもったいないですよ。もっと楽しんで、キレイを力にしていきましょう!

(文・野田まゆ)

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山本浩未(やまもと・ひろみ)

資生堂美容学校卒。資生堂ビューティークリエーション研究所を経て1992年に独立、フリーのヘア&メイクアップアーティストとなる。「今すぐ実践できるメイクテクニック」を発信している。明るいキャラクターと明快なメイク理論が人気で、メイクアップや美容のコラムなどを多数執筆。テレビ、講演会、トークショーの出演に加え、化粧品開発へのアドバイスなども行っている。

オフィシャルサイト:http://www.steam5.com/

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