普遍的な価値を持つジュエリーを、人生のさまざまなステージに

  • 2013年12月16日
ステファン・ラフェイさん(撮影 合田和弘)

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 繊細なシルバーアクセサリーから、ゴージャスなダイヤモンドネックレスまで――。年齢を問わず女性たちの心をときめかせる、ティファニー。世界で、そして日本で「愛される理由」を、ティファニーで日本を含むアジア太平洋地域を統括するステファン・ラフェイさんが語った。

――アジア太平洋地域や日本のマーケットをどうとらえていますか?

 アジア、特に特に中国圏については、非常に高いポテンシャルを感じています。近い将来、全世界の売り上げの2割以上になることは間違いありません。中国本土と、来年には1億人に達すると目される世界中の中国系顧客に向け、ブランドイメージと組織の構築を進めています。

 ティファニーが他のブランドと一線を画しているのが、日本における戦略。ほとんどのラグジュアリーブランドは軸足を中国に移しましたが、ティファニーはアジア太平洋68店舗、日本では54店舗と圧倒的に多く出店するなど、日本への投資の強化に取り組んでいるのです。

 不景気が続いていた中でも堅調で、東日本大震災があった2011年ですら売り上げが落ちることはありませんでした。今年はアベノミクスによる景気回復という追い風も実感しました。

 日本には1972年に進出し、41年という長い歴史を刻んできました。私自身、日本が大好きなのですが、ティファニーとしても、日本はかけがえのない存在。日本の皆さんから愛していただき、「相思相愛」であることに喜びを感じています。

――ティファニーが世界で、そして日本で愛され続ける理由は?

 まだそんなにお金がないときはシルバーを、働くようになったら少しランクアップして「ダイヤモンド・バイ・ザ・ヤード」を、そして、成功をおさめたならばフルダイヤモンドのネックレスを――。そんなふうに、初めてジュエリーを身につける若い年代から、年齢を重ね経済的に余裕を持てるようになった層まで、あらゆる世代にふさわしいジュエリーがそろっていることがティファニーの最大の魅力です。誕生日、卒業、自分へのごほうび、そして、愛する人へ贈る小さなギフトからエンゲージリングまで、「幸せな瞬間を祝福するブランド」として、手にした人の人生に寄り添いたい。それが願いです。

 日本の女性は、繊細でかわいいデザインで、ファッションのトータルコーディネートの中で調和するデザインを好む傾向があります。社会の中でハーモニーを大事にする日本ならでは。だからこそ、ティファニーのデリケートでクラフツマンシップが感じられるジュエリーが支持されているのでしょう。とはいえ、最近は日本でもイエローダイヤモンドやピンクダイヤモンドを使ったゴージャスなラインもとても人気があります。日本の女性たちも「今の自分にふさわしいジュエリー」を、自らの意志で選ぶようになった証だと思います。

 1年間のうちに何度もトレンドが移り変わるファッションと違い、ジュエリーはデザインや価値が古びることはありません。アメリカでは、エンゲージリングを5世代にわたって受け継いでいるファミリーもいます。母親から娘や息子の嫁に、愛の証を受け継ぐ。ティファニーのジュエリーが、時代に左右されない普遍的で魅力的なデザインとクオリティーだからこそ、そのように愛されているのだと自負しています。

――ラフェイさんはグローバルに展開する数々のブランドでキャリアを積んでこられましたが、そうした道を歩まれた背景は。

 フランスに生まれ、歴史や文化、アート、クラフツマンシップにとても興味がありました。同時に、若いころアメリカと中国に留学したことで、将来は国際的なキャリアを積もうと考えていました。

 中国では、人生の転機となるある日本人との出会いが訪れました。小さいころから合気道や空手、柔道を習い、吉川英治の『宮本武蔵』に感銘を受けるなど日本の歴史と文化に魅せられていた私は、彼女との出会いで以前にも増して日本への関心と愛情を抱くようになったのです。ちなみにその女性は、のちに私の妻となりました。

 ヨーロッパの歴史や文化と、独自の世界観がある日本の伝統と文化、そして、留学したアメリカで感じたポジティブさやパワー。これらが一緒になったら、そこには唯一無二の魅力的ですばらしい世界が生まれるに違いない――。私はそう確信し、その架け橋になりたいと考えるようになりました。

 いくつかのラグジュアリーブランドでキャリアを積み、2009年、めぐってきたのがティファニーとの出会いです。フランス生まれで日本を心から愛する私が、ニューヨーク生まれのブランドをアジアで牽引する。運命的で必然的とも思える現在のポジションで、ティファニーというブランドの魅力を、日本、アジア、そして世界中に発信していきたいですね。

――日本のティファニーラヴァーにメッセージをお願いします。

 ダイヤモンド、プラチナやゴールドは、数十億年余りの時間をかけて自然が生み出す「宝」。それを、熟練のクラフトマンシップや洗練されたデザインによって「ジュエリー」として生まれ変わらせる。ティファニーは、176年にわたってその「伝統」を真摯に守り続けてきました。一方で、ファッションやモードといった時代性を映し出す「革新」の歩みを、これまでも、これからも緩めることはありません。

 そうして一つひとつ創り出すジュエリーによって、世界中の女性たちに幸福な気持ちになっていただきたい。それこそが、ティファニーにとっても最高に幸せなことなのです。

(文 中津海麻子)

  ◇

ステファン・ラフェイ
ティファニー・アンド・カンパニー アジア パシフィック&ジャパン リージョン グループ・ヴァイス プレジデント

1988年、フランス・ボルドーのINSEEC(フランス経済商科大学院大学)で経営学の学位を取得。卒業後、北京外国語大学で中国語と経済学を学び、次いで東京で日本語を学習。フランスの大手企業サンゴバン グループ、香水やファッションのPUIGグループ、ブルーベル グループ、ブルガリジャパンを経て、2009年、ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インクに入社。同年から代表を務め、2012年2月から現職であるアジア太平洋地区の統括に就任。

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