“お正月映画”がなくなった?

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  • 2017年12月7日
  • 好スタートを切った2018年お正月映画『探偵はBARにいる3』(C)2017「探偵はBARにいる3」製作委員会

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     師走に入り、年末年始が近づくなかエンタテインメントシーンを振り返ると、音楽は年末といえば各地で行われる恒例のカウントダウンライブ。テレビは大晦日のNHK紅白歌合戦や新年の箱根駅伝などがすぐに思い浮かぶ。ところが、映画はどうだろうか。冬の“お正月映画”がいつのまにかなくなってしまったように感じられる。

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    ◆映画会社の大作編成は今も昔も変わらない

     しかし、映画会社にとってのお正月興行は、春休み、GW、夏休みに続く重要な興行シーズンであり、さらに年始のヒットで景気よくその年に勢いをつけたいこともあり、今も昔も変わらず、それぞれの映画会社の大作、話題作がお正月映画として編成されている。

     今年でいえば、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』『ジャスティス・リーグ』『鋼の錬金術師』『探偵はBARにいる3』『オリエント急行殺人事件』『DESTINY 鎌倉ものがたり』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』などがそうだ。また、過去の年間映画興行ランキングを見れば、上位に正月興行の作品が多数入っており、ヒット作が生まれていることもわかる。

    ◆なくなって久しい風物詩となるシリーズ映画

     にもかかわらず、ほかのエンタテインメントに比べて、お正月=映画の印象が弱くなってしまうのは、かつての『男はつらいよ』のような冬の風物詩になっていたお正月の定番映画がなくなって久しいことがある。ここ最近の邦画シーンでは、偏った世代をターゲットにした大作ばかりが多くなり、年配者の観客層を取り込むようなお正月のシリーズ化をねらう作品はほとんど生まれていないのではないだろうか。

     映画のライバルはもはや映画ではなく、スマホやテレビなどのメディアとともにエンタテインメント同士によるユーザーの時間の奪い合いとなっている昨今において、「お正月は映画を観よう」という機運を作ることが重要であり、その役割を担うのが、風物詩となるシリーズものの“お正月映画”を生み出すことだろう。

     映画ジャーナリストの大高宏雄氏は「いろいろな世代の俳優が集まる、お正月にふさわしい企画のオールスター顔見せ映画のようなチャレンジがあってもいいのではないか」と語る。そんな1作をはじめとして“お正月=映画”感を生み出すことが、さまざまなエンタテインメントのなかで埋もれがちな年末年始における映画の存在感を強くするのではないだろうか。

    (コンフィデンス12月11日号掲載)

    オリコン

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