リノベーション・スタイル

<59>7畳の収納スペースつくり、LDKを広く

  • 文 石井健
  • 2014年3月19日

  [O邸]
 0さん一家(夫40代、妻40代)
 東京都千代田区
 築10年 / 90.53m²

 この物件は駅からほぼ直結のマンションです。部屋も90m²ほどあり、中に入ると「とにかく広い!」という印象。Oさんからは「すべてを取り払って、ゆったり使いたい」との要望があったため、まずはLDKを広くとることにしました。

 玄関から入ると、すぐにLDKがあります。できるだけ広くスペースをとるため、廊下は造りませんでした。入って左手にあるキッチンの裏側には収納スペースがあり、そこを通るとウォークスルー・クローゼットにつながっています。収納スペースだけで7畳はあるので、かなりの収納量。モノを一カ所に集めることで、LDKをより広く使えるようにしました。

 キッチンから目が届く、日当りのいい空間にはキッズスペースを造りました。床には畳を敷いています。ここだけ見ると、まるで保育園みたいですよね(笑)。

 緑色のドアを開けると寝室です。今はダブルベッドとシングルベッドを並べて置いてありますが、将来的には部屋を分けられるよう、奥側の壁にはスチールサッシの窓をつけています。キッズスペースもひとつの部屋として区切ることを想定しているので、最大で三つの部屋を造ることができます。LDKの広さを維持しつつ、家族の変化にも対応できます。

 寝室の黄緑色の引き戸を開けると、洗面所やトイレ、風呂などの水回りへつながります。ここには1畳ほどの前室のような空間があり、そこを通って寝室、LDK、風呂やトイレを行き来できるようになっています。前室には扉がないかわりに壁にRをつけて、門のような感じを演出しました。こうすることで、「門をくぐって中へはいる」という気持ちになるんです。

 LDKを中心に、ウォークスルー・クローゼット、寝室、水回りが散りばめられ、それぞれに回遊性があるので使い勝手もいいです。

 ところどころに、青、緑、オレンジなどのポップな色のペイントをしたり、クローゼットの入り口の扉を羽目板で船舶風にしたり、遊び心も満載。カジュアルな雰囲気がありながら、ゆったりとした余裕のある空間です。これぞ本当の贅沢(ざいたく)なのかもしれませんね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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