リノベーション・スタイル

<68>水色と黄色で楽しい1LDKに

  • 文 石井健
  • 2014年5月28日

  [slicey]
 グリーンさん一家(夫43歳・妻43歳・長女8歳 次女6歳)
 東京都目黒区
 築33年 / 52.66m²
 工事費850万円

 テーマは「どうやったら楽しい1LDKを造れるか」でした。もともとの間取りは、昔ながらの田の字型。キッチン、ダイニングに個室が二つで、真っ暗な部屋や廊下がありました。

 そこで、明るい1LDKにしようとしたのですが、一つだけ問題が。バルコニー側の窓の位置に合わせて部屋をリビングと寝室に分割しようとすると、リビングになる部屋が狭くなってしまい、リビングと寝室の位置を逆にすると、キッチンやダイニングとの動線が不自然になってしまうのです。

 そこで、思い切って玄関と窓の線をつないでみるたら……、「うまくいくじゃん!」と(笑)。玄関と窓の線を斜めに結んだので、玄関に入った瞬間、部屋の奥まで見通すこともできます。一歩進むと、リビングと寝室の両方の窓も見えてワンルームのような広さを実感できます。

 さらに、玄関から窓側に向かって徐々に広くなる“逆パース”がついているので、実際より部屋が広く見える効果もあります。写真ではわかりにくいかもしれませんが、床を見ると、フローリングと壁の線がずれているのがわかります。

 リビングと寝室を分ける斜めの壁は、圧迫感がないように上部を開けてガラスにしました。こうすることで、空間としてのつながりを感じながらも、音や匂いはブロックすることができます。

 この部屋のもう一つの特徴は壁の色です。“クールなエリア”と“ホットなエリア”を作りたいという希望があったので、寒色と暖色を使い分けることにしました。寒色には距離を遠くに感じさせる効果があるので、コンパクトなリビングの壁を薄いブルーに、玄関を入って左側の壁は明るいレモンイエローにしました。玄関側は窓がなくて暗いので、ハッとするような、一瞬で気分がハッピーになる色にしたのです。

 部屋を玄関と窓からスパッと切った断面が向き合っている壁だけをペイントしています。塗っているのは一部なのですが、玄関正面のワークスペースまでがレモンイエローの“ハッピーエリア”、リビングからダイニング全体が薄い水色の“クールエリア”という感じです。こんなふうに思い切って色で遊んでみるのも素敵ですね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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