リノベーション・スタイル

<79>玄関入ると、いきなりタイルのリビング

  • 文 石井健
  • 2014年8月20日

 [patio]
 Kさん(36歳)
 東京都港区
 築28年 / 72.54m²
 工事費 1200万円

 Kさんは仕事柄、転勤の可能性があるということだったので、最初から賃貸や“ハウスシェア”を視野に入れて設計をしました。

 物件は、港区にあるビンテージの低層マンション。ロンドンのインナーシティのマンションのような雰囲気が漂っています。間取りはほぼ正方形で、ベランダにぐるりと囲まれ、窓がたくさんある好条件です。

 そこで、日本のLDKを意識せず、玄関から入るとすぐリビングのある「リビングイン」にして、そこから各部屋に入っていくという構成にしました。

 リビングは、イメージとしては外の延長線上にあるパティオ。待合室やドミトリーのラウンジといった趣きです。床はタイルで、ソファやテレビがゆったりと置かれています。

 テレビの後ろの壁はブロック塀になっていて、その反対側がキッチンとダイニング。リビングより一段上がっているので、ブロック塀は身長より少し低いくらいですが、ラウンジからは人や雑多なものが見えません。ダイニングのあるスペースから、風呂やトイレへ出入りできます。

 パティオ風リビングを通り過ぎ、ガラスの扉をあけるとプライベートルームです。左手と右手に一部屋ずつクローゼット付きの寝室があり、部屋の中に離れが二つあるような感じがします。

 一人暮らしには少し広すぎるくらいのゆったりとした空間ですが、カップルや夫婦はもちろん、同性同士の“ハウスシェア”にもぴったりでしょう。適度な距離感を保ったままリビングやダイニングを共有する、という海外によくある住まい方ができる住空間です。 正方形で窓が多いという好条件とKさんのセンスが“ハウスシェア”型のおしゃれな部屋を生み出しました。

リノベーションの写真 つづきはこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から500件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)


&wの最新情報をチェック

Shopping