リノベーション・スタイル

<96>築8年のオーソドックスな間取りでも

  • 文 石井健
  • 2014年12月17日

 [O邸]
 Oさん一家(夫40歳・妻35歳・長男0歳)
 神奈川県川崎市 築8年/78.35m²

 ご夫妻が購入されたのは、築年数が浅く、設備も新しいマンション。ご夫妻の希望通りというオーソドックスな間取りを生かしながら“好きな世界観”を実現するリノベーションでした。

 目玉は二つ。まず、奥様のための“趣味部屋”です。広いLDKの一部に小部屋を造り、室内窓でリビングとゆるく繋がるようにしました。クローゼットもかねていますが、広い机や棚があり、一人でゆっくり籠もることができます。このスペースは和室になっていることが多いのですが、リノベーションで趣味部屋にする人もけっこういるんですよ。

 もう一つはキッチンです。もともとクローズドタイプのものでしたが、吊り戸棚は圧迫感があるので、くもりガラスの仕切りに変更しました。床は奥様のご希望でテラコッタ調のタイルに。ちなみに同じものを玄関でも使用しています。また、オープン棚も設置し、よく使う食器を出し入れしやすくしました。

 フローリングは既存のものを剝がし、オークの無垢材を貼り直しています。もともとがダークな色合いだったので、全体が明るい雰囲気に一変。その他、ドアのガラスをレトロガラスにしたり、ドアノブを変えたり、フローリングに合うようスチールサッシにしたり……。ちょっとしたディテールを変えることで、全然違う空間になるんですよね。

 暮らし全体を見直して、生活をトータルに考え直すのもリノベの醍醐味ですが、今回のように部分的な改修でも、ワクワクする空間にしたり、快適性をアップさせたりすることはできるのです。

 築浅リノベ済み物件だと、どうしても不動産のバジェットは上がってしまいますが、少し手を加えるだけで自分の好きな世界に作り直せるという好例ですね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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