リノベーション・スタイル

<105>奥行き50センチのキッチン

  • 文 石井健
  • 2015年5月20日

 [C邸]
 Cさん(44歳)
 東京都北区 築39年/43m²/総工費 1220万円

    ◇

 今回のリノベーションのテーマは生活のしやすさ。コックピットや化粧箱、パイプオルガンのように、いろいろなものが機能的に並び、無駄な動きをせず物事を操作できるような部屋をイメージしました。

 たとえばキッチン。普通は65センチくらい奥行きがありますが、今回は50センチほどまで縮め、コンロは2口の横並びにしました。そうすることで、モノがより取りやすくなります。引き出しも奥行きを抑えるために取っ手をなくし、足や手で押すと開くタイプに。シンクの水切りはCさんの希望で、水切り付きの天板を特注しています。

 部屋全体の扉もすべてスイングドアになっていて、体を押し付ければ開くようになっています。床や棚など直接手足が触れる場所は、肌触りをかなり吟味して選びました。

 お風呂には2段の階段を作っています。ここに腰をかけて足湯をしたり、段差のところに座って体を洗ったりもできます。

 明かりはほとんど間接照明。天井から照明をつり下げたりしていないので、すっきりしています。

 Cさんがお持ちの家具も木工の肌触りの優しいものが多く、全体的に素朴でシンプル。余計なものは足さず、持たず、吟味したものを大切に豊かに暮らす。Cさんの人柄が反映されたお部屋になっていますね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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