リノベーション・スタイル

<107>そしてタイルは「SUBWAY CERAMICS」

  • 文 石井健
  • 2015年6月17日

 [Kさん邸]
 Kさん夫婦(夫47歳・妻36歳)
 東京都目黒区 築44年/96m²/総工費 1770万円

    ◇

 Kさん夫婦はブルースタジオでリノベーションをするのが2軒目。1軒目は連載55回でご紹介した部屋「DIP」でした。こちらにはしばらく住んでいらっしゃったのですが、「そろそろもう少し広い部屋に」ということで、1軒目のお部屋を賃貸に出し、その賃料をローンにあてての住み替えとなりました。

 2回目なのでKさんも慣れたもの。「新しい家で使いたい」とアンティークのドアや照明器具などをあらかじめ用意されていました。力を抜くところは抜く、こだわるところはこだわる、というスタンスです。

 今回要望があったのは3つ。広いLDKが欲しいということと、ゲスト用と家族用のトイレが二つ欲しいということ。そして、キッチンの床はモルタルにしたいということでした。大きなコンセプトからつめるというよりは、小さなデザインから広げていく感じです。

 そこで、まずは広いLDKを確保し、26畳ほどの空間を作りました。いくつかプランはあったのですが、最終的には広く見える正方形に。そして、部屋のほぼ中心、窓のサッシがあるあたりで、床をモルタルとフローリングにわけました。モルタル側がキッチンダイニングでフローリング側がリビングです。

 キッチンはかなり広くなりました。壁側とアイランド側を合わせて6メートルほどあります。意外と難しかったのは水回りの配管。テクニカルな話になりますが、キッチンの配管は壁の中を通しているんですよ。

 アンティークのドアはLDKの入り口に設置しました。ドアをあけると洗面所や寝室があります。洗面所のタイルは最近人気の「SUBWAY CERAMICS」のもの。19世紀から続くアメリカの老舗で、とてもおしゃれ。平米5万円くらいと高いのですが、今回は洗面所、トイレ、お風呂、キッチンなどあちこちで贅沢に使いました。

 バスルームと洗面所、寝室は一体感のある作りでホテルのようです。玄関から入ると、もう一つ別の家があるような感じがします。隣にゲスト用の和室があるのですが、こちらも独立した一部屋という趣きです。

 全体としては、同系色でまとめられていて大人っぽい雰囲気に。1軒目とはまったく方向性が違いますが、それぞれすてきです。こんな風に人生のステージにあわせて住まいも変えていけるといいですね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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