リノベーション・スタイル

<121>自宅兼アトリエ、美しく見せる区分けの秘密

  • 文 石井健
  • 2016年2月3日

 [H邸]
 Hさん夫婦(夫40代・妻40代)
 神奈川県横浜市 築30年/61.5m²/総工費 非公開

    ◇

 これまでも、ご自宅で教室などを開くため、ワークスペースを作った事例は多々ありましたが、今回もその一つ。Hさんの奥様は自宅で洋裁教室を開いていたため、リノベーションではアトリエ兼教室のスペースを作ることが必須でした。

 キッチンの横にワークスペースを作る場合が多いのですが、今回も同様です。玄関から入って右側を寝室やお風呂などのプライベートスペースに、左側をキッチンやリビング、アトリエといったパブリックスペースにしました。

 奥様は、もともとハーブ研究家のベニシアさんのファンで、古民家で丁寧に暮らすようなスタイルがお好き。なので、真ん中から半分のプライベート側の扉は格子戸にし、寝室は畳の和室に。水まわりと和室をまとめ、旅館のような雰囲気にしました。一方、パブリック側はガラス戸の扉にし、リビングはフローリングの空間に。

 キッチンの向かいに設置したアトリエは、白い板の壁を高めに設置し、ごちゃごちゃしがちな洋裁道具が外から見えないようにしています。空間の真ん中には、作業用のシンプルなテーブルを置き、壁側のカウンターにミシンや道具などを置けるようにしました。

 キッチンが向かいにあるので、教室の合間にお茶などをさっと入れられます。キッチンで要望があったのは、籠などを吊るせるように、吊り棚をつけてほしいということでした。小粒のタイルがどこかベニシアさんのキッチンを彷彿とさせます。

 今はご主人が転勤になってしまい、奥様一人暮らしのようですが、部屋の中でオンとオフを上手に切り替えながら、バランスのとれた暮らしをしていらっしゃるよう。

 マンションという限られたスペースでも、工夫次第で暮らしと仕事が両立できるよい事例ですね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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